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アクティブリスニングの壁:自分の都合

赤羽雄二さん『自己満足でない「徹底的に聞く」技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。

アクティブリスニングの実践から得た気づきや疑問を共有し、お読みくださっているあなたが、自分の大切な人たちに、アクティブリスニングができるようになるために、情報配信しています。


小4次男のバレーボールの予定

今回は、「予定がブッキングしたとき」に、小4次男の話をアクティブリスニングしてよかったなぁという経験をシェアします。

小4次男は、数か月前から仲のよい同級生とバレーボールが習いたいと言い出し、いくつかのチームを見学し、夏休みが明けから、バレーボールチームに入会することになり、初日の練習日は、9月7日(土)9時~ということになりました。

この日は、我が家でお預かり中の「保護犬をお戻しする日」だったので、事前にどうするかを小4次男に確認して、「バレーボールを優先する」というので、犬のお戻しは、私が行くことになっていました。

保護犬との生活

この小4次男は、6月くらいから「犬を飼いたい」といいはじめ、犬を飼い続けられるのかを考えるために、保護犬のお預かりボランティアをはじめました。

保護犬は、土曜日9~11時にお戻しに行って、1~2週間のお預かりをします。次のお預かりの犬は、日曜日の夕方に受け取りにいきます。
6月くらいから、定期的に保護犬を預かり、チワワやマルチーズ、ヨークシャテリアなど、年齢や犬種、保護犬になった経緯もさまざまな犬たちのお預かりとお戻しを繰り返しています。

そのたびに、家から車で45分~1時間ほどの場所にある保護センターへ行くのですが、毎回、小4次男は同伴し、車中では、犬の入った犬用のキャリーバッグを自分の膝の上に置いたり、キャリーバッグを横に置いて、中をのぞいて犬の様子を見たり、話しかけたりしながら、過ごしてました。
お戻しのときは、保護センターに近づくと、「あと5分で、お別れだ…」とカウントダウンがはじまり、センターにつくと、大事そうにキャリーバッグを抱えて、センターの担当者にお渡し、犬とお別れをしています。

私は、はじめの1頭目をお戻しするときは、なんとも言えない寂しさを感じましたが、何回かそれを繰り返すうちに、だんだん、慣れてきていたので、今回、小4次男が、「バレーボールの練習初日」と「犬のお戻し」のどちらを優先するかを相談したときに、「バレーボールを優先する」というのは、自然な流れのように感じていました。

予定の変更

ところが、犬のお戻しの前日の夜20時ごろ、犬とのお散歩から戻ってきた小4次男が、

「やっぱり、明日の犬のお戻し、僕も一緒に行きたいなぁ。これまでの犬たちも全員そうしてきたし、やっぱり、一緒に行ってやりたいなぁ」

「犬のお戻しに行ってから、バレーボールに行こうかなぁ」

「なんでバレーボール、明日、行くことにしちゃったんだろう」

「でも、バレーボールも行きたくて、〇〇くんと、一緒に行く約束したしなぁ。あー、どうしよう、、、」と言い出すのです。

なんとなく、そんなことを言い出しそうだなぁとは想定していたものの、すでに子ども同士で、集合時間を決めていて、私は私で、今さっき、お友だちのお母さんとLINEで、明日の最終確認をしたばかりです。

悩む小4次男の話を聞きながらも、「予定通り、バレーボールに行ったら?犬はお母さんが、ちゃんとお戻ししてあげるから」と言いたくなります。

そう言いたくなる背景には、

  • お友だちもがっかりするのでは?約束を破られたら、お友だちがかわいそう。
    →過度な心配

  • お友だちのお母さんに、予定変更の連絡するのが、ちょっと面倒だな
    →自分の都合

  • うちの子がバレーボールに行かないことで、友だちの子もバレーボールに行かないとか言い出したら、やっかいだし、お友だちの家がもめるよね
    →わが子のせいで、他の家庭に迷惑をかけたくないといった世間体

  • バレーボールの担当者にこんな時間に、変更の連絡するの嫌だな
    →自分の都合

  • 入会初日から遅刻したり、休むのって、監督やチームメンバーに失礼ではないかな?
    →世間体

そのため、犬は私に任せて、私やお友だち、お友だちのお母さん、バレーボールのメンバーにとって良いと思われる選択をしてほしいなぁといった気持ちが、目の前の小4次男の気持ちや考えを聞ききることを邪魔します。

「明日は、バレーボールに行くのが、あなたにとってBestな選択だよ!」と言いたくなるのです。「あなたのための仮面」をつけて、私にとって都合のいいことを押し付けようとしたくなるのです。

でも一方で、小4次男が悩む気持ちも容易に想像ができるし、気が変わることってよくあることよねぇとも、思うのです。

そんなことをぐるぐる考えていたら、小4次男は、

「こんなこと言って、お母さんも、困るよね」
「お母さんは、どうしたらいいと思う?」

というのです。小4次男は、きっと私の心の中は、すべてお見通しだったのでしょう。それでも、「お母さん、どう思う?」と聞いてくるのです。

この「お母さんは、どうしたらいいと思う?」は、私の意見を求めている質問ではありません。お母さんはバレーボールに行ったほうがいいと思っていることはわかっているけど、僕の状況を全部聞いたうえでも、本当にそう思うか?と聞いているのです。もっと話を聞いてほしいの合図です。

なので、私は、

「そうね。お友だちも大切だし、犬とのお別れも行きたいし、バレーボールもしたいし、大切なものがいっぱいあって、確かに悩ましいね」

と答えると、

「うん。どうしようかな、、、」

これ以上一緒にいると、小4次男を自分の意図する方へコントロールするような、余計なひとことを言ってしまいそうだったので、

「いったん、もう9時すぎているから、お母さん、お風呂はいってくるから、出たら、また話を聞かせて」といって、その場を去りました。

お風呂から出ると、小4次男が、

「決めた!やっぱり、犬のお戻しに行くことにした。お戻しに行ってから、バレーボールの練習に参加する」

と言ってきました。

「うん。わかった。きっと、お友だちはもう寝ていると思うから、お友だちのママに状況を説明して、うちは遅れて行くことを伝えるね。バレーボールの担当者にもメッセージしておくよ」

と小4次男に返事をし、LINEでお友だちのママさん、バレーボールの担当者に連絡をいれました。

友だちのママさんは、我が家が保護犬のお預かりをしていることや小4次男のキャラクターもよく知っているので、こんな返事が返ってきました。

いやお別れちゃんと行きたいっていう、〇〇ちゃん(小4次男)の優しい気持ちを尊重しよう!現地で、合流でOK!

小4次男に見せると、

「あぁ。これで、安心して眠れる。お母さん、大好きだよ~」と、私にぎゅーをしてきたのです。

ほんとうに、余計なことを言わないでよかったです。

子どもは親に話すことを選んでいる

「こんなこと言ったら、お母さん、困るよね」

そんなことを言わせないように、引き続き、徹底してアクティブリスニングをして、その子が感じていること、考えいることをそのまま聞ききっていきたいです。

子どもには、自由に生きてほしい、自分の気持ちを大切にしてほしいと願っていますが、こういったちいちゃな積み重ねが、そういったものを育むことにつながっていくのだと思います。

自分の都合で、目先のつじつまを合わせることを優先し、子どもの今を押しつぶさないようにしたいです。

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