FCバルセロナの未来を考える 後編
前編では主に前線のスカッド構成について書きましたが後編ではDMFから後ろの守備の選手たちの構成について書いていこうと思います。どちらかというと重きを置きたいのはこちらの方で、今季ブスケツが退団したことにより結局1シーズンピボーテの最適解が見つからずに終了してしまいました。
バルセロナのフットボールにとって最重要ポジションともいえるピボーテに誰を持ってくるべきなのか、そしてDFラインの選手整理をどのように進めていくべきかの2点について考えていこうと思います。
さてまずは中盤の底です。上述した通りブスケツが退団したことによりピボーテがいなくなってしまったバルセロナはジローナからロメウを獲得しましたが結局鳴かず飛ばずの散々な結果でした。そうなると次はフレンキーを使うのですが、彼の最大の良さは機動力とボールキャリーにあるため、動かないでいて欲しいはずの中盤底を開けがちでカウンターを打たれた時の対応に苦しみました。すると今度は本来高めのポジションで使うことによって良さが出るギュンドアンを保持面の理由でピボーテで使い始めます。確かにボールは持てるようになりましたが、バイタルエリアでの怖さが出ず得点が生まれにくくなってしまいました。遂には本職CBのクリステンセンをシーズン後半戦でピボーテにコンバートし、保持面よりも潰し屋としての役割を持たせることによってドブレピボーテで何とかしようとし、結局これが一番ハマった形と言えるでしょう。
ということで何人もの選手を使ってはとっかえひっかえで最適解は見出せませんでした。これが今季の不安定感の理由と言えるでしょう。
ということで左WGと並んで今季の最優先補強ポジションはピボーテということになるでしょう。今の所名前が挙がっているのはキミッヒ、オナナ辺りでしょうか。
それか下部組織で急激な成長を見せているマルク・ベルナルを起用してもいいと思いますが、フィジカル面にやや不安が残るか。
そして最後DF(GKも含む)についてなんですが、今季はトップチーム登録のDF陣が7人しかいないという意味わからない状態でスタートしてしまい、前半戦はバルデ&カンセロを両SBで起用し、「アラウホとクンデのダブルビーストだ!」(某ザ・フットボールさんでおなじみ)で突っ込んだ結果、散々裏を取られまくり、格下相手に失点を重ねまくりという惨状。
結果的に中盤戦からはクンデを右に回し、せめて片方のサイドは守備をがっちり固めなきゃ!と言わんばかりでしたが流石はクンデ。中央で使わなければリーグでもトップクラスの右SBであることを証明しました。もともとセビージャでは3CBの一角からガンガン攻撃参加するのが特徴だったんですけどね。真ん中に頼れるCBがいないとやってられん。
何故冒頭でトップチーム登録は~という話をしたかというと、年明けにパウ・クバルシという17歳のスーパーCBが現れたからなんですね。
簡単にクバルシを説明すると2008ー12年、伝説のペップバルサ時代の「ピケ×プジョル÷2」みたいな選手。配給が素晴らしく(なんてったって両足使える)、ハードマークやタックル、空間認識能力にまで優れている。CLナポリ戦2ndレグ(彼にとってはデビュー戦)でいきなりオシムヘンを完全に封じたのには驚きました。PA内でもファウルを侵すことは殆どなく(聞いてるかい?アラウホ君)、クリーンなタックルでボールを掻っ攫う姿はどこかマルディーニを彷彿とさせるものも感じます(流石に言いすぎかな)。
トップチームデビュー後はほぼ出ずっぱりで完全な主力に定着、それと同時にフレンキーがいなくなったピボーテにクリステンセンを回して実質3CBのようになってからはある程度失点が減少(1番はテア神の復帰ですが)していき、彼の登場がバルセロナの近未来を変えると結果から見ても容易に想像ができます。
そして忘れてはいけないのはフォルト君。こちらも17歳。
数年前までは上手すぎるおじさんが沢山いるチームだったのが、今では各ポジションに16ー18歳の選手が突如として現れるというチームに変貌(?)したんですかね。
本職は右でしょうけれど、バルデがシーズンアウトになってからはカンセロの控えとして左SBで起用されることがメインで、アトレティック戦でイニャキを完封したのには驚きました。あんなに早くて強くてコネコネしない代わりに得点力を獲得したアダマトラオレみたいな選手に90分間ついていけただけでもうスタンディングオベーションしましたよ。
今季のDF陣についてぺらぺらと話してきましたが、恐らく何人かいなくなることが既定路線となっており、マルコス・アロンソ、ローンバック組の乱グレ、デストはほぼ確で売却。イニゴも10m位値が付いたら売ってもいいと思います。左利きCBがいると云々みたいなことを話すレベルにないんで(マンチェスター・シティみたいにね)。クリステンセンは来季CBとして起用すべきというかされると思うので、CBはアラウホ、クリステンセン、クバルシ、(クンデ)で回し、右SBはクンデ、フォルト、そしてラス・パルマスで武者修行してきたフリアン・アラウホの3枚、左SBはバルデ、レバンテで武者修行してきたバジェ、+もう1枚(最悪フォルトを療法の控えで計算する)の3枚でいいんじゃないですかね。
ファイェ君はよく分からない。結局一度も使われなかったし、本人も2歳年下のクバルシやフォルトが出ているのに自分は出れてないことが面白くないっぽくて、ポルトと買い戻しOP付の移籍を話し合っているみたいで。ニコみたいに「手放さなければよかったのにな」とならないといいね。
個人的にラス・パルマスを今季限りで退団するセルジ・カルドナをフリーでとるのが一番いいのではないかなと思いますが、バルデと良さが真逆なので左肩上がりが出来なくなることを考えると、左WGに大外張れて1対1ガンガン仕掛けられる選手を獲れるか否かで補強は変わってきそうです。
最後にGKですが今季はテアが途中離脱したためペーニャがある程度の出場時間を得ましたが、まあテアって凄かったんだなと実感しまくりでしたね。
編成には大きな変化はいらないと思います。テアとペーニャ、あとはアストラガかコチェン、ヤーコシュヴィリ辺りをローテーションでトップに呼んでくればいいかな。個人的にはカップ戦辺りでアストラガみたいですけど。
マドリーはさ、クルトワ、ルニン、ケパって選手層ヤバすぎでしょ。3人ともファーストチョイスになれるのに(ケパはどうなんだろうか笑)。
ということで以上で補強ポイント、選手についてあげていきましたが大分長くなったんで最後に一覧にしてまとめたいと思います。
来季はタイトル欲しいですね。
出来ればリーガ。CLなんて高望みはしません。
fin.
こちらも同じくしばらくの間一般公開にします。
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