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2025年のスタートダッシュは良好のち雨に降られる〜花郎を見たよ〜

韓国ドラマ使って日本下げする奴は滅びればいいと思っているが、それはそれとして韓国ドラマは凄い。

 というのも今回観た作品の原作が韓国ドラマなんですよねー。色々おもいつくもんですよねぇ。

 今回私は舞台『花郎』を観劇いたしました。その感想を綴っていこうと思います。
 毎度のこと演技のこととか演出のこととか色々言いますけど、私は素人です。言ってるだけなんで、「言ってんなぁ」と思ってください。あくまでも、わたくしタコライス定食の考えです。
 ネタバレとかもあるので、各自の判断でお願いいたします。

 まず一言。

 ほさかよう、柏倉惇一、アンタらの名前覚えたからな。


韓国ドラマ

 ミーハーなもので、韓国ドラマブームが来るたびに話題のドラマをサブスクで見漁ってます。中でも好きだった作品は『社内お見合い』『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『スランプドクター』あたりです。
 ただ、この『花郎』は見たことがなく、舞台のチケットをとった理由も「韓国ドラマの舞台化って面白そー」ぐらいの軽い感じでした。今少し仕事が立て込んでるので落ち着いたら原作も見ていきたいです。

 ストーリーは新羅時代の王宮を舞台に、隠された王と殺された親友への復讐を胸に秘める青年、その殺された親友の生き別れの妹の成長物語とラブロマンスって感じです。

 これは韓ドラの不思議なんですけど、めっちゃ「進研ゼミで見たところだぞ」ってシーンがあっても、それが“飽き”にならず問題を解けたときのような“快感”に変換されるところです。
 今作もめちゃめちゃ進研ゼミでした。明るく可愛いヒロイン、弱さを見せながらもラスボスを全うする太后、憎めない中間ボスみたいな男。

舞台について

 今回私は初めてのTHEATER MILANO-Zaだったのですが、なんか、すげぇ場所にありますね。
 入ってすぐに外国の映画で見るJAPAN的なネオン食堂があり、その反対側にはゴミのモニュメント。複合型施設で、別の階にはゲーセンと映画館がある。
 ここに2フロアぶち抜きで劇場作ろうと考えた人は絶対根からの陽の者だと思います。

 あの二酸化炭素、ずっと出てるんや。
 スモークって言うんですかね? アレをスクリーンと見立ててライティングし、幻想的に演出する手法は他の作品でも見ましたが、今作では永遠にスモーク焚かれてて一周回っておもろかったです。

 というか、光を含めた演出がブッ刺さりました。最初の一言はそう言うことです。
 単なるスポットライトも、模様があるライティングも、それが意味をなす場面で効果的に使われていたように見え、最高でした。え、好き。

 私はギラギラしたオンナがギラギラした演出で登場するのが好き。太后はいわゆるヘイトと格がブッ高いラスボスだと思うのですが、いや〜最高ですね。愛憎でぐちゃぐちゃになってるのも韓ドラの太后すぎて良かったです。演出と演者、キャラクターの相乗効果を感じました。

 逆に演出の力を感じなかったのがヒロイン•アロです。キャラクターパワー一本で全てを魅了します(漢気)って私には見えました。ヒロインはそれでええ、それでこそヒロインや(後方監督ヅラ)

 ソヌは、ザ•主人公でしたね〜 完璧な顔面。不器用だけどビンビンに伝わってくる優しさ。そんなん好きになるやん。行動原理もわかりやすく、捉えやすかったです。
 対してジディは最初あんまりキャラがわかんなかったです。「おもしれぇ女」が似合うクールキャラなのかと思ったら、チョケシーンがあったり。ただ、私には進研ゼミがあります。脳内で「韓ドラでツンデレヒーローのチョケシーンってこんな空気感だったような」と思った瞬間、ジディのキャラクターがスルスルと入ってきました。

 他の花郎たちは、それぞれキャラが立ってて良かったです。最初のOPみたいなところはもう乙女ゲームの始まりですよね。相変わらず田中涼星さん足長ぇ。韓ドラのサブカップル文化を進研ゼミで学んでいたので、エピローグめちゃめちゃテンション上がりました。

 全編通して、ウィファおじ様がキュートでしたね。エピローグで釣りをする師匠キャラも進研ゼミでやった気がするんですけど、気のせいでしょうか。

 あとこの原作者の方は絶対“兄妹フェチ”ですよね。……いいと思います。
 途中から兄と妹大量発生して脳内に「今言ったのどの兄指してる???」ってなりましたけど、シュチュエーションは味わい深いです。

 演出も演技もストーリーも、とにかく完成度が高いなと思いました。ダンスにしろセリフにしろ、私からすると見ていて「おや」となるところがありませんでした。演技にも品がある。だから貴族という設定に説得力がうまれる。
 何度も言いたいのですが、兎に角“華やか”。そんなすごいセットには見えないんですけど、そこには荘厳な雰囲気の王宮がある。
 ダンスも取り入れ方によってはチープになってしまいそうなほどの作品でしたが、アレは舞でしたね。演舞•剣舞。

 絢爛豪華な演出。重厚な演技。爽快なアクション。煌びやかな美男たち。王道ロマンスとかわいいヒロイン。とにかく景気がいい。
 新年からいいもの見ました。2025年の観劇始めがこの作品で良かったと心から思います。



舞台は最高だったけど

 私は2階席の真ん中あたりだったのですが、斜め前にスマホライト若女二人組がいて最悪でした。スマホライト若女とは、文字通り公演中にスマホをかまい、その光で周囲を攻撃する妖怪です。

 「最近の若い子は舞台や映画に集中できない」だとか、「舞台や映画でスマホを触ることを悪いことだとは思わない」とよくSNSで見かけておりましたが、マジで存在するんだって感じでした。
 舞台に集中できねーよ。周りへの迷惑考えたことねーのか。
 もちろん開演前には「スマホの電源をお切りください」アナウンスはあったので、運営に文句を言うのも違うし…… 強いて言えば退場させて欲しかったけど、運営の基準は明記されてないから……
 このやるせない思いをここに残させてください。
 ぐちぐち書いているので「私を慰めたい」「同じ体験をして怒りを共有したい」という人だけ読み進めてください。

 一幕は割と大人しかったんですよ。時々時間見るぐらいで。光具合も暗めでしたし。
 「最近の子が長時間連絡取れないの無理でスマホ触っちゃうってガチなんだなぁ(苦笑)」
 って感じ。まぁ、自分も割と最近の子ではあるんですけど。

 妖怪が本性を表したのは2幕からでした。
 ずーっとスマホ見てんの。見てると言うか5分間隔ぐらいで、つけたり消したり。しかもかなり明るめで。チカチカ、チカチカ。まじ、最悪でした。

 流石に気になって観察したんですけど、どーやらスマホの明かりで配布されたチラシ読んでんすよ。相関図とかが書いてあるやーつ。
 何かを確認してる? キャラの名前とか?
 確かに、キャラは少し多めですし制服でみんな似たような服のせいで分かりにくいのはありますけど、だとしても確認するなら1幕じゃね??? 流石にここまで来たら、名前確認しなくてもノリでわかるぐらいにはなってますよ。じゃあ、裏方の人の名前を確認してる? 終わった後でええやろ。キャラ同士の関係性を確認してるとしても、そんなに詳しい相関図じゃなかったです。

 2幕から本性出してきたの、1幕で暴れたらスタッフにチクられて退場とかさせられるからかな……
 ……確信犯だったら、マジで人の顔面を保てなくなってしまうので、考えないことにします。

 んで、時間を先に進めると、時差退場だって言ってんのに終わったらそそくさと帰って行ったんですよ。じゃあ、ケツの時間があったのかなぁと思うのですが、時間確認というには明らかにチラシを読んでたんですよ。
 マジで謎でした。スマホのライトだけでも最悪なのに行動原理がわからないのもストレス溜まりました。

 え、ちょ、一旦みんなで妖怪の思考を考えてみませんか??? 私もここに書くにあたって色々仮説を考えました。
 ①舞台•映画でスマホを触ってはいけないと言うことを知らない。
 ②知ってはいるが、自らの幸福度の前には関係ない。
 ③ダメだとはわかってるし、あんまやりたくないけど、欲求が抑えられない。

 ①だった場合、SNSで「最近の子は家でのサブスクに慣れ、映画館に行かない。そのせいでマナーを知らない」的な言説を見かけたことがありますが、それなんでしょうか。
 でも、空気感で分かるくね????? ってか、「スマホの電源はお切りください」ってアナウンスを聞こうよ。いや、流石に「公演中にスマホをつけられるとその光が他のお客様のご迷惑になりますのでおやめ下さい」とまでは言ってないですよ。いや、言わねーよ。そんな当たり前なこと。運営もびっくりでしょうよ。

 誰も教えてくれなかったんですかね。まぁ、今回私(を含めた周り)も注意はしませんでしたからねーー1幕で本性を現していたら休憩中にちくって、スタッフさんに注意してもらったかもしれませんけど。
 だって怖いですもん。めんどくさいですもん。明らかに常識のない若女注意しても良くなる未来が見えない。それに、次で止めるかもしれないじゃないですか。もちろん結果は周りの損で終わってしまったのですが。……注意すればよかったんですかね。
 
 そこで②の仮説。もうこれは救えない。
 もう、そんなん無理です。多少の理不尽に目をつむりルールを守っている私達が何をしたと言うんですか。妖怪だから人間の言葉が通じないのですか???
 逆にご自身が周りの光で嫌な思いしたこととかないんですかね。気にならないんですかね。自分もやるから平気なんですかね。周りが平気じゃないんだよ。
 というか逆に君たちは舞台観なくていいの???

 そして③の仮説。
 コントロール画面的なところで画面の光量調整できるじゃないですか。妖怪たちは光量リセットされるたびに暗くする作業はしてたぽいんですよね。で、暗転する時に使ってると目立つか、急いで電源落としてる様子もあった。(※ならそもそも①の仮説成り立たないじゃないかというツッコミはしないでください)
 つまり、ダメなこととは知ってても自分たちに甘くなっているという仮説です。
 これ1番ありそーじゃないですか??? 結局、自分を甘やかしてるんですよ。「ちょっとぐらいいいよね」って。(ぜんぜんちょっとではなかったが)
 想像だけで許せねーっすよ。自分らだけ特別だと思ってる奴は、韓ドラ進研ゼミだと大抵痛い目見るのに!!!

 もう腹立たしすぎて、普段押し込めている私の悪い部分が顔を出します。
 「こいつら、誰のヲタクなんだろう」
 ヲタクの民度と俳優さんを結びつけるのは何の非もない俳優さんに失礼だという気持ちはありつつも、この妖怪の心理を少しでも解明したい欲求が生まれ始めます。
 つまり、④推し以外どうでもいいんだよね〜 あの人の名前なんだっけぇ みたいな。

 しかし残念ながら、よくわかんなかったんですよね。特定の誰かのシーンでスマホを触り出す(あるいは触るのをやめる)というわけでもないし、クライマックスの衝撃シーンは体を揺らすほど驚いている様子もあり、ストーリーへの積極性もある感じ。
 ……こちとら君らの光で集中できてねーのに、なんで君たちはそんなに楽しめとるん???
 あまりにもスマホを開いたり閉じたりしてるんで、ロック画面も見えたんですけど、知らねー奴でした。少なくとも出演俳優さんではなさそう。普通の友達の面白画みたいな。
 俳優さんに八つ当たりせずに済んだことを喜べばいいのか、一層妖怪への謎が深まったことに苛立てばいいのか。

 マジで、何がしたかったんだこいつら?????
 チケ代も安くねーぞ?????

 妖怪のせいで、私を含めみんな可哀想だったんですけど、特に隣の席に座っていた男性(すいません、おじさんと呼びます)に同情してしまいました。
 後ろの席は光浴びて嫌ですけど、隣は光と動きのダブルパンチじゃないですか。スマホを操作すら動きは小さいですけど、ずっとゴソゴソされていい気分じゃないでしょう。
 おじさんも途中から、妖怪がスマホを出すたびに手で光を遮って自衛ました。おじさん……(哀) ほんと、怒鳴らなかったの偉いと思います。「隣なんだから注意しろよ」と思われる方もいるかもしれませんけど、おじさんが若女に声かけてしっぺ返しくらったら、それこそ救いがなさすぎます。

 男女のこと言いたくないですけど、舞台市場では女性客の割合が多いです。この作品は女性キャストもいますが、メインは女性ファンをたくさん抱えている男性キャストです。席を見渡すと6割ぐらいは誰かのファンっぽい。そんな中、ひとり、舞台を観に来る男性には明確な目的と確固たる意思があったんじゃないかと推察してしまいます。好きな俳優さんが出てるとか、この作品が好きとか。
 それはもちろん女性客も一緒ですけど、私が男性ばかりのコンテンツにハマって現場行くってなったら、めちゃくちゃ勇気いると思うんですよ。それで嫌な体験したら、マジ激萎えって感じ。
 光害を受けるおじさんを目の前にし、私はやらせない気持ちでいっぱいでした。

 おじさんが行きたい舞台の良席が当たりますように。(ついでに私たちも)
 妖怪はこれから全ての抽選に外れますように。

 みんな! 観劇中、スマホを触るのはやめような!
 私は妖怪の光じゃなくて、演出の光を見にきてんだ!!!!!
 あれは光害!!!!!!!



 ここまで読んでくださりありがとうございます。最後三分の一ぐらいはグチになってしまいましたが、ここで吐き出せたのでスッキリしました。本当にありがとうございます。もし、スッキリしたい人がいたら、私がコメント欄で受け止めます。

 兎に角、舞台は最高でした!
 やっぱ、色んな意味で景気がいい舞台は観てて気分がいいですよね!
 素敵な観劇体験をありがとうございました!

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