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ニュージーランドの議会でのハカ、実際何が起きてるの?
こんにちは!Tacoです。
最近、ニュージーランドの議会でマオリの人たちがハカ(伝統的な踊り)を披露したっていうニュースが世界中で話題になってます。
インパクトが強烈すぎて、実際に何が問題になってるのか、よくわからないと思います。
New Zealand’s Parliament was temporarily suspended after Māori lawmakers performed a haka, a traditional dance, demonstrating their community’s anger and fear over a bill that aims to reinterpret the country’s founding treaty with its Indigenous people. https://t.co/nu55lS7Y8M pic.twitter.com/xLNIkMQagk
— The New York Times (@nytimes) November 15, 2024
今朝、ウェリントンの議会前を通ったんです。普段はそんなに人がいない場所なのに、もう早朝から人が集まり始めてて、警察の人もいて、なんだか緊張した空気が漂ってました。
ニュースでは全国からデモの人たちが集まってくるって言ってたけど、実際にその準備してる感じを見て、「あ、これってすごく大きな問題なんだな」って実感しました。
ニュージーランドってふだんすごく平和な国なので、こんな雰囲気を感じたのは初めてかも。
ニュージーランドで暮らす高校生として、この問題について僕なりに考えたことを書いてみようと思います。
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実は前から気になってた問題
以前、歴史の授業でワイタンギ条約について勉強して、エッセイを書いたんです。
英語版とマオリ語版で解釈が全然違ってたっていう話なんですが、よく「イギリス側が意図的に違う訳し方をして、マオリの人たちをだましたんじゃないか」って議論になるんです。
でも僕は違う視点から考えてみました。「これって意図的な誤訳じゃなくて、そもそも互いの文化があまりにも違いすぎて、ちゃんと訳すことが無理だったんじゃないかな?」って。
例えば「主権」みたいな言葉って、マオリ語にぴったり合う言葉がなかったみたい。だって、全然違う社会システムで暮らしてた人たちだから当たり前ですよね。
マオリの人たちは自分たちの土地の権利はそのまま残ると思っていたのに、実は条約では全部譲渡することになっていたんです。
そこで僕は「意図的な騙しじゃなくて、そもそも互いの文化や考え方があまりにも違いすぎて、同じように訳すのが無理だったんじゃないか。それに、こんな大事な条約を一晩で急いで翻訳したことも、誤解を生んだ原因の一つだったんじゃないか」って結論を出しました。
今、何が問題になってるの?
ニュージーランドでは、1840年に締結されたワイタンギ条約の解釈を見直す法案が提出され、先住民マオリの権利が制限される可能性が議論されています。この法案は、選挙におけるマオリ議席の優遇措置、土地の権利、教育における特別制度などの見直しを含んでいます。これらの措置は「一人一票の平等」という観点から疑問視されることもありますが、マオリの人々の権利保護とのバランスが求められています。
マオリ族の起源と歴史
マオリ族は、約13世紀頃に東ポリネシアからカヌーでニュージーランド(マオリ語で「アオテアロア」)に到達し、独自の文化と言語を発展させました。
ワイタンギ条約
1840年、イギリス王室とマオリの首長たちとの間でワイタンギ条約が締結されました。この条約は、ニュージーランドにおけるイギリスの主権確立とマオリの権利保護を目的としていました。
条約の言語間の相違
ワイタンギ条約には英語版とマオリ語版が存在し、両者の間には重要な解釈の違いがあります。特に第1条では、英語版で「主権」(sovereignty)をイギリスに譲渡するとされていますが、マオリ語版では「カワナタンガ」(kawanatanga)という言葉が使われており、これは「統治権」や「行政権」を意味し、主権とは異なる解釈が可能です。
土地の喪失
条約締結後、マオリは土地の所有権を保証されるとされていましたが、実際には多くの土地が不正な手段や強制的な購入によって失われました。19世紀から20世紀にかけて、マオリの土地の大部分が失われたことは事実です。
ワイタンギ審判所の設立
1975年、ニュージーランド政府はワイタンギ審判所を設立し、条約違反に関するマオリの訴えを審理し、補償や土地の返還を行っています。
マオリの人たちの特別な立場
正直に言うと、僕みたいな移民からすれば、ニュージーランドに住む人みんなが平等な権利を持てるっていうのは、すごく魅力的な考えなんです。この法案が通れば、僕たち移民ももっと公平に扱ってもらえるのかもしれない。
でもね、マオリの人たちの場合って他の国とは全然違う特別な立場なんです!
というのも、ニュージーランドって人類の歴史で見ると、最後に人が住み始めた場所の一つなんです。数百年前まで、ここには誰も住んでいなかった。それは歴史的にもはっきりしているんです。
アメリカとか日本の場合は、歴史が古すぎて「本当の先住民は誰?」ってちょっとわかりにくいんです。アメリカだってネイティブアメリカンの前に誰か住んでたかもしれないし、日本だって縄文時代より前のことってよくわからない部分もある。
でもニュージーランドの場合は数百年前の話だから、マオリの人たちが命がけで海を渡って、誰も住んでいなかったこの地にやってきて、初めてこの土地を開拓したっていうのは歴史的な事実としてはっきりしてるんです。未開の地を切り開いて、人が暮らせる場所にしていったんです。だからこそ、マオリの人たちの「この土地での権利」っていうのは、世界の他の先住民族とはちょっと違う意味を持つんじゃないかなって思うんです。
移民って難しい問題...
ここでちょっと面白い現象について話したいんです。世界中どの国でも、最初は移民を受け入れて発展してきたのに、ある時点で「もうこれ以上はムリ!」って言い出すんです。
特に興味深いのが、自分たちも移民として入ってきた人なのに、落ち着いたら「自分たちまではOKだけど、これ以上は受け入れられない」みたいなことを言い出すんです。なんかちょっと身勝手だなって思います。
よく「海外のビザは早めに取っておいたほうがいい」って言われるのも、きっとこういう理由なんだと思います。
日本のことを考えてみた
ふと日本のことを考えてみたんです。例えば日本が人口減少で、このままじゃ国が回らなくなるから、たくさんの外国の人に来てもらって助けてもらわないといけなくなったとします。実際、日本がこれからも発展していくためには、外国の人の力が絶対に必要になってくると思うんです。
でも、極端な話、日本人と同じくらいの数の外国の人が住むようになって、その人たちが選挙権を持って政治に参加するようになったら...正直言うと、僕も「えっ、それはちょっと...」って思っちゃいました。
つまり、外国の人に来てもらって一緒に日本を作っていくのは大賛成なんだけど、選挙とか政治の仕組みが変わっちゃって、先祖代々守ってきた文化や伝統がなくなっていくのは怖いなって。でも、よく考えたら、それって今のマオリの人たちが感じてることとすごく似てるんじゃないかって気がしたんです。
これからどうしていくべきなんだろう?
僕は今、移民としてニュージーランドで暮らしてます。でも同時に、日本人としてのアイデンティティもあります。だから両方の気持ちがなんとなくわかるんです。
これからの時代、私たちの世代はもっといろんな国で暮らすことになると思います。その時に大切なのは、その国の歴史や文化をちゃんと理解して、リスペクトすることかな。
簡単な答えなんてないけど、でもこれって私たち若い世代こそが考えないといけない問題な気がします。極端な意見じゃなくて、もっとバランスの取れた考え方が必要なんじゃないかな。
みんなはどう思う?