【販売の教科書】 シフト作成マニュアル
販売のお仕事は、大体がシフト勤務になります。シフトをどう組むのかで売上に直結しているため、「シフト作成」は非常に重要な仕事と言えるでしょう。
また、シフト表は在籍スタッフが毎日確認するものなので、見づらいと小さなフラストレーションが溜まっていきます。
見やすく、そしてスタッフが認識しやすいシフト表であればあるほど良いのです。これは当たり前ですね。
飲食店や物販、会社によってもシフト表の作り方は本当にバラバラです。
私が見やすいと感じるシフト表データを添付しているので、ぜひダウンロードして活用してもらえればと思います。
1、シフト表作成時に意識すること
①休みが長くなるように組む
これはどういうことかと言うと、休日の前日は早く切り上げられるシフト(早番)で組み、休日の翌日はスタート時間の遅いシフト(遅番)で組むと言うこと。
ケース1)休みが短いシフト
1日:12:30-21:30勤務
2日:休日
3日:9:00-18:00勤務
この場合、
休日の前日の自由時間は、21:30-24:00の3時間30分。
休日の翌日は24:00-09:00の9時間。
合計12時間30分が休日に付いていることになります。
ケース2)休みが長いシフト
1日:9:00-18:00勤務
2日:休日
3日:12:30-21:30勤務
この場合、
休日の前日の自由時間は、18:00-24:00の6時間。
休日の翌日は24:00-12:30の12時間30分。
合計18時間30分が休日に付くことになります。
皆さんが勤務するなら、どちらの方が休日を満喫できるでしょうか。私は断然ケース2です。
必ずしもすべてこのように組むことは難しいですが、この視点を常に持ちつつシフト作成にあたると良いでしょう。
②希望休の上限設定
シフト作成を行う前に、販売スタッフへお休みの希望日があるかヒアリングを行います。その際、希望として出せる日数上限を3日間までと設定しましょう。
希望はできるだけ反映してあげたい気持ちがあると思いますが、希望が増えれば増えるほど運営が困難になります。
また、混雑が予測される土日祝日や新製品発売、その他セールなどのイベント日はできるだけ出勤していただくよう呼びかけましょう。
③責任者が常にいる体制を
ストアマネージャー、サブマネージャー(いない場合はそれに見合うスタッフ)が、両者ともに出勤していない日を極力作らないことが運営面において非常に重要です。
一つは、売上面。
責任者が誰一人いない日は、緊張感が薄れやすく、売上やサービスレベルの低下が見られます。
二つ目は、リスクマネジメント面。
お客様からのクレームやイレギュラーな事態が発生した際に、迅速に対応できるかどうかで、その会社の信用度に大きく影響します。
以上のことから、責任者の休日を極力同日に設定しないように留意する必要があるでしょう。
④当日出勤数について
土日と平日で客数や売上は大きく異なります。
また、クリスマスやホワイトデー、母の日などの暦上のイベントや、Wポイントセール、10%OFFキャンペーンなど、その施設のイベントによっても大きく入店数は異なります。
売上が高い(客数が多い)と予測できる日には、必ず出勤数を厚くし、体制を整えましょう。
2、シフト表データの解説
①シフトコードの設定
それぞれのセルに、勤務時間をそのまま記入する方法もありますが、全体で見ると非常にごちゃっと見えてしまい、数字の見間違いから出勤時間を間違えてしまう可能性もあります。
その為、できるだけ簡略に、アルファベットごとに勤務時間設定をしておくと良いでしょう。慣れてしまえば問題なく見ることができるようになります。
②休日のカラー設定
希望休は赤、その他休みはピンクと設定すると、後々修正が必要になった際に、動かせる休日が認識しやすいので、カラーを分けることがおすすめです。
ただし、カラーを使いすぎると、かえって見づらくなる可能性もあるため、2〜3色までが良いでしょう。
③当月出勤日数
働くスタッフには、さまざまな勤務体系があります。
例えば、旦那様の扶養内での勤務を条件としているスタッフがいた場合、週に20h以内と定められています。こういった条件を間違えることなくシフト作成するために、勤務条件を記載しておくと良いでしょう。
④イベント内容の記入
新製品発売日、セール期間、棚卸、研修日など、人員数を必要とするイベントを記載しましょう。月全体でどの日にスタッフ数を厚くすれば良いのか、事前に把握した上でシフトを作成しましょう。
3、シフト表データ
こちらのシフト表は、MacやiPhoneに内蔵されている”Numbers”で作成しています。ぜひダウンロードしてご使用ください。
私は、このシフト作成業務を月の最重要タスクとして行っていました。
スタッフの組合せによって、サービスレベルに違いが生じること、頭の回転が速く繁忙に向いているスタッフ、落ち着いた時間にじっくりと接客することで高単価での販売に繋げられるスタッフ…あらゆる角度から想像しながら何時間もかけてシフトを作成するのです。
シフト一つで、会社の評判が左右するといっても過言ではないでしょう。
たかがシフト作成、されどシフト作成。なのです。
その他、不明点などあればいつでもコメントいただければ対応いたします。
これからシフト作成をする立場にある方の参考にしていただけたら嬉しいです。