とにかく、友達が少ない

 昔からずっと変わることなく、友達が少ない。

 小さい頃は特に、周りの空気が「友達というものは多いほうがいいに決まっている」という感じで(時代だったのかな?今でもそうなのかな?)、自分はどこかダメなやつなんだろうなあと、コンプレックスに思っていた。
 人見知りがひどくて人と話せないし、仲良くなってきても下の名前で呼んだりできないし、集団生活は何かと疲れた。
 そのまま特に改善することなく大学まで進んだところで、考えた。

 たぶん、このままだと、生きていくのに何かと差し障る。

 そこで、まずは人と話せるようになろうと、イベントを行うインカレサークルでマイクを持ったり、男女年齢問わずいろんな人と話したり、接客のバイトをしたり、とにかく対人に慣れることに努めた。

 結果は、人見知りは改善し、初対面の人とも平気で話せるし、接客業は向いてるかもと思うようにもなった。

 でも、友達は、増えなかった。

 そしてやっと気が付いた。人と話すのが苦手で友達が少ないんじゃなくて、根本的に、人と関係を保とうとする意欲がないところが、たぶん原因だ。

 誰とも仲良く話せても、その場を離れれば顔も名前もすぐ忘れてしまう。
 仕事ではうまくやれても、仕事を離れたときに連絡を取ろうと思わない。
 人生のステージが変わって次のステージに移ると、前のステージで仲が良かった人ともほぼ連絡をとらない。

 どうしてなのかは、結局分からない。ただ、大学時代に頑張って社交していた時に、「就職したら隠居する」とおかしな宣言をしていたことを思い出した。楽しく遊んでいたつもりだったけど、無理してたんだろうな。

 結局、友達は今でも本当に少ない。友達だ、と思っている人とも、何年も連絡も取っていない。
 でも、なんだかこれで幸せなんだよなあ。

 向き不向きというものなのかな。でも、子供が巣立ったりしたらとんでもなく寂しくなるかも。

 その時には昔を思い出して、もう一度頑張らなきゃなのかな。

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