27歳の抱負と1年間を振り返って

なんとなく25歳までは、ずっと20歳の気分でいて、26歳になったときになぜか自分は26歳だという妙に腑に落ちた感覚がしたのを覚えています。そして本日27歳になりました。まだまだ若手だという感覚が抜けないのですが、着実にアラサーに近づいているのは、なんだか不思議な感じがします。

この1年は変化の連続で、蒔いていた種がついに芽吹いたというようなとても大切な1年になったと思います。

帰郷

長野県上田市に戻って、ここでまた生活を始めることになりました。まさか、こんなにすぐに戻ることになるとは思わなかったけれど、これも一つの巡りあいです。
帰ってきて思うのは「魂の居場所」ということです。東京にいると、いつも何かに追われているような圧迫感、緊張感のようなものが常に漂っていました。単に満員電車や高いビルが肌に合わなかったのかもしれません。
ここでは千曲川を渡るたびに感じる穏やかな空気があります。川の先に広がる山々が夕日に染まる瞬間を眺めていると、自分がすっかり浄化された気がして、今日もいい1日だったと思って終えることができます。
そういう故郷というのか、魂の居場所のようなものを持つということは、根を深く張って生きていくうえでは重要なことのように思われます。

Uターンをして

10年という時が流れ、仙台、東京と居場所を写しながら戻ってくると高校生のときまでに見ていた長野と戻ってきてから見る長野ではまるで別の世界でした。
高校生の時は愛着というものは特になかったです。帰ってきたいとも思わなかったですし、長野が特別面白い場所という認識がありませんでした。
こういう地域への愛着が生まれたのはいつ頃だったでしょうか。でも、外を知って多くの人に出会ったからこそ、長野の良さを感じることができるようになったのでしょう。

戻ってきて、ローカルでは実際に地域の未来を形づくろうと動いている人が想像以上に多くいることに驚きました。脱炭素に限らず、まちづくりやその他の分野も同様にたくさんのプレイヤーで溢れています。
地元の自然や生活を守りながら、地域の暮らしを持続可能にしていくにはどうしたらいいのか、皆それぞれの考えを持ち、自ら行動しています。そんな人たちがつながり、支え合っている形は東京のそれとはずいぶんと違います。一つのものごとが小さく波紋を広げていくような広がりがあります。

残念なことに今の教育では、中高生のときにこうした地域の取組を知るような機会はありませんでした。最近では探求といった授業でそのような取組も少しずつ増えてはいるようですが、もっと早いうちから地域とつながる体験があればと思います。

また、ローカルで活動していて少しずつですが課題感も見えてきました。
・人材が足りていない
・その割には、外部から地域と関わる余地、仕組みがない。(なので人材が増えてこない)
・プレイヤーがいても、行政やその他のプレイヤーとうまく連携できていない場合が多い。しようとしていてもそれを続けられる体力がない。(間に入る中間支援組織が足りない)

少しずつ関わりながら見えてくる世界が広がってきたので、いろいろ試行錯誤しながら取り組みを広げていきたいと思います。

世界一周の旅、未知との出会い

この1年は、思い切って世界一周の旅にも出ました。知らない土地、異文化に身を置くことは予想以上に刺激的で、時には過酷でもありました。詳しいことは世界一周レポートでたくさん書いたので、下記の記事を見てもらえればと思います。

でも、いつか必ず行ってみたいと思っていたグランドキャニオンやナイアガラの滝等をいつかではなく、あのときに行けたのは本当に良かったです。

旅は、自分の可能性を限界まで広げてくれます。これからも旅を大切にしながら生きていければと思います。

システムから外れた生き方

振り返れば、東京や昔の生活は常に何かしらの「システム」の中にいる感覚がありました。部活というシステム、受験というシステム、就活というシステムの中で勝ち抜いてきましたが、その先にはさらにシステムの中でもがく無限ループでした。受験も就活も仕事も、どこか「次のステップ」を目指し、流れに身を任せているうちに、自分の本当の願いは何だったのかがぼやけてしまっていたように思います。このような現象を私は社会システムに隷属すると呼んでいます。
システム社会とは何かといえば、それは主体性のことだと思います。受験もたいていの仕事も主体性というよりは言われたからやる、決まったことをやる受動的な態度でそこにクリエイティブな要素はありません。
一方で田舎は何かをみんなと協働して生み出すような一種の創造性があるように思います。人手が足りておらず、AIで誰でもできる仕事がどんどん淘汰される中で創造性というのはますます重要視されるように思います。それはますます地域社会が重要視されるということにも思います。
自分自身も長野に戻って、地元のクリエイティブな人たちと話し、刺激をもらううちに、自分もゼロから何かを作り出せる場所にいるんだと気づきました。ここでは決められた道がないぶん、もっと自分の発想を形にしていける。その自由さは、子供のころのように純粋にワクワクします。大人になっても、砂浜で夢中になって砂の城を作っているような、そんな「ワンダー」にあふれた日々が続いていくといいなと思います。

この一年で始めたこと

この1年で、またいろんなことをチャレンジしました。

  • ボルダリング: 身体を動かす楽しさにどっぷりハマっています。バランス感覚や集中力、筋力が全て求められるので、頭と体が同時に鍛えられる感じが好きです。「筋肉は裏切らない」という言葉が身にしみて、日々引き締まっていく体にモチベーションも上がっています。

  • ピアノ: 音楽の素晴らしさに触れたことがほとんどなく、ずっと何か楽器を弾けるようになりたいと思っていました。たまたま実家に使わず置いてあったキーボードを譲りうけて、どうしても弾いてみたかった「ファイナルファンタジー10」の「ザナルカンドにて」をひけるように絶賛練習中です。まだ完璧には程遠いけれど、少しずつ形にできるのが楽しいですね。

  • パン・お菓子作り: やはり、人は食べるもので出来ているのだから、いいものを食べて、よく生きたいと思います。毎日自炊をするようになり、その延長でお菓子やパン作りにもチャレンジしています。特にパンは発酵の過程を通して、自然の力と向き合うのが面白いです。菌の存在がどれほど世界に影響を与えているのかを感じながら、生地がふわっと膨らむ瞬間に、毎回新鮮な驚きがあります。

これからやってみたいこと

  • マインドフルネスとスキー: そういうものがあるらしく、これを通して身体性と心みたいなところを考えていければと思っています。スキーのような自然を通して学ぶスポーツと仏教的な観念を交えながら、身体や心との向き合いかたを深めていければと思います。

  • 猟銃免許: 命と真正面から向き合う経験をしたいと思っています。自分が食べるものがどこから来るのかを知ること、その距離を少しでも縮めていくこと。狩猟は命をいただく行為であり、命の大切さを再認識する時間だと思います。最近の獣害へ山と人との関係にも大きな影響を与えている問題だとも思います。

  • 気象予報士の資格: スキーをしていると、天候に常に敏感になります。雲の流れや雨の降り方が場所によって違う理由など、自然のメカニズムに対する興味が尽きません。ずっと学びたかった分野なので、挑戦してみようと思います。

  • ディープタイムウォークを長野で開催: 地球の長い歴史を歩きながら、自然の壮大さを感じるワークショップ。長野の自然とともに、こうした活動を通じて、より深く自然に触れる機会を以前は屋久島で参加しましたが、長野でもこのような機会を作ることができればと思います。

  • : 国内外問わず、行ってみたい場所がまだまだあります。北海道に行く機会も増えそうなので、そこら辺を中心に開拓できればと思います。

「センス・オブ・ワンダー」を求めて

今年も引き続き、気候変動の取り組みに関わりつつ、心と身体の調和を学びながら、毎日を「センス・オブ・ワンダー」で満たしていけたらと思います。新しいことに挑戦して、感動を日常の中に見つける、そんな一年にしたいですね。

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