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2024年10月1日時点での他球団の戦力外とその評価

戦力外の通告期間が始まり、Dena、阪神、ヤクルト、巨人が戦力外の選手を発表しました。ここで、戦力外になった選手を西武ライオンズが獲得する必要があるかチェックしていきましょう。
*評価について 選手単体の評価ではなく、チーム状況も考慮しています。
S 絶対に獲得すべき
A そこそこ必要性高い
B 現時点では普通だが化ける可能性がある
C 厳しい

最初に

ネット上ではあまり活躍していない戦力外の選手に対し西武では活躍するのではないかとコメントをする風潮があります。実際西武の選手層は厚いものではありません。しかし、大前提として他球団から西武に来て活躍していない選手はいますし、何でも獲得すればいいというものではありません。そこで、実力からみて獲得を考えても良い選手を先に出しておきます。
阪神 岩田将貴選手(26歳)
阪神 遠藤成選手(23歳)


岩田将貴選手 阪神タイガース 26歳

1軍 出場なし
2軍 登板 46 投球回38.1 防御率 2.11 K/BB 5.8 whip 0.86

岩田将貴選手は九州産業大学から2020年の育成ドラフト1位で阪神タイガースに入団し、2022年に支配下登録を掴んだ変則中継ぎ左腕です。年齢的には西武でいうと今井選手や水上選手、児玉選手、糸川選手、大曲選手、ブランドン選手、鈴木選手と同じです。彼の特徴はなんといってもそのダイナミックなフォームでしょう。左のトルネードのような投法で低い位置からボール繰り出されます。持ち味はキレのある大きな曲がりのスライダーでJFKを結成したあのウィリアムス選手を彷彿とさせます。高梨雄平選手のような存在になれればいいでしょう。
評価度 A
まず西武の中継ぎ事情をチェックしましょう。
今年主に中継ぎとして登板した選手をあげると
佐藤隼輔(左)
アブレイユ
ジェフリーヤン(左)
本田圭佑
ボー・タカハシ
田村伊知郎
中村祐太
甲斐野央
上田大河
などです。今年は怪我や不調などで前半戦中継ぎ陣が殆ど機能しませんでした。言葉は悪いですが登板した瞬間に負けを感じるような投手もいました。はっきり言って中継ぎ陣が非常に薄いです。
岩田選手が入る必要性
岩田選手はサウスポーですので、計算出来る中継ぎ左腕が佐藤選手しかいない時点で貴重な存在です。来年おそらく佐々木選手が復帰するとはいえ、取らないという選択肢がありません。ヤン投手は好不調がハッキリしていますし、球威タイプですので変化球で空振りを奪うタイプの岩田選手と使い分けが出来ます。また、他の左腕と比較しても羽田選手や杉山選手、菅井選手などのシーリングが高い選手は先発で使いたいですし、中継ぎ左腕がいないというウィークポイントに合致します。そして、2軍での成績を見ていくと、阪神と西武はリーグ違いますが、岩田選手をより良いK/BBと与四球率を残した選手は引退する増田選手以外いません。取るしかない選手といえます。
懸念点 そして今後の展望
ここまではS評価と言っても良い評価をしていますが、戦力外になったからには当然懸念点もあります。岩田選手は球速が130km/h台と非常に遅いです。同じタイプの齊藤大将選手がソフトバンクホークスにトレードになりましたが、彼も怪我で球速が遅くなってしまったのが難点でした。もう少し出力をアップして、140km/hは出す必要があります。昔永射保選手という左キラーの投手が130km/h中盤で勝負して成功していましたが、2023年のnpb球速平均は146km/hと高速のピッチャーが当たり前の環境になっています。同じタイプの高梨雄平選手も140km/h中盤は出ています。そのため、140km/hほど安定して出せて、圧倒的な曲がりのスライダーで左バッターを調理するというピッチャーになれればいいと思います。パ・リーグには高梨を苦手とした強打者森友哉選手もいますし、近藤健介選手、柳田悠岐選手、ポランコ選手、辰己涼介選手、清宮幸太郎選手など左の強打者が各球団います。あのスライダーが完璧にものになり、ストレートの出力を上げれば和製ウィリアムスになれる日も来るでしょう。

遠藤成選手 阪神タイガース 23歳

1軍 出場なし
2軍 打率 .262 本塁打 0 打点 30 出塁率 .392(リーグトップ) 長打率 .315
OPS .707 NOI 497 IsoP .052 IsoD .130 盗塁30 赤星式盗塁 0

遠藤成選手は東海大相模高校から2019年のドラフト4位で阪神タイガースに入団した内野手で内野全てを守れます。突出すべき点はそこまでない選手ですが、今シーズンのウエスタン・リーグでは最高出塁率を記録し、IsoDでは.1あれば1流と言われるところを.13ですから相当な選球眼の持ち主です。
1軍でも.08ほどは残せるのではないでしょうか。
評価 B
良く言えば何でも出来る、悪く言えば器用貧乏という選手です。打撃は選球眼が強みですが打率は.260と2軍成績にしては微妙です。NOIは497と平均より上ですが、長打率があまりにも足りません。IsoPが.052ですので、柘植選手と同じレベルです。内野全て守れるのは長所ですが、守備の貢献度でいうと児玉選手の方が高いです。走塁も盗塁こそ30していますが赤星式盗塁は0と盗塁する意味はないという評価です。ハッキリ言って1軍ですぐ使えるレベルの選手ではありません。早くパワーを付けてせめて2軍で長打率は.400乗ってこないとお話になりません。ただし、阪神での競合相手を考えるとどうでしょう。阪神では一塁に大山選手、三塁に佐藤輝明選手、二遊間に中野選手、小幡選手、木浪選手がいましたが西武ではあまりライバルがおらず、先程1軍ですぐ使えるレベルでないと書いた成績も西武では1軍で使えるレベルの成績です。
今後の展望
今年内野で出場していた野村大樹選手、佐藤龍世選手、源田壮亮選手、外崎修汰選手、平沼翔太選手が来シーズンも主力として出場するのだと思いますが、遠藤選手が大きく出場機会を伸ばせるのではと考えるのが二遊間です。長年チームを支えてきてくれたトノゲンも衰えが見え始めています。外崎選手は外野コンバートの噂もあります。現状セカンドを守れるのは山野辺選手、滝澤夏央選手、児玉亮涼選手、佐藤龍世選手、元山飛優選手などです。佐藤龍世選手は三塁の守備力が高いこともあり、三塁をメインに守るものだと思われますので、一旦外します。残った4人でざっくり比較してみましょう。
山野辺選手 遠藤選手とほぼ同じスタッツ 外野が可能 30歳
滝澤選手  遠藤選手より守備が良く打撃が低い 21歳
児玉選手  遠藤選手より守備が良く打撃が低い 26歳 
元山選手  西武移籍前で比較すると全体的に遠藤選手の方が上
つまり遠藤選手は若い山野辺選手と言って差し支えないでしょう。そのため、伸び代はありますし高校時代にピッチャーをやっていたことからも化ければすごい打者になると思います。目標は1軍で打率 .270 OPS .700あたりでしょう。ホームランを打つバッターにならなくてもいいですが、せめて.340くらいはほしいですね。

まとめ

今回は阪神タイガースの岩田将貴選手と遠藤成選手について獲得を考えるべき選手として上げました。これ以外にも10月1日時点では加治屋選手や大和選手、大田泰示選手などかつて大いに活躍した時期があった選手が戦力外となり、世代交代を感じました。加治屋選手については調べるかどうか大分迷っていたため、明日以降投稿するかもしれません。明日も発表があればまとめる予定ですので、どうぞよろしくお願いします。

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