《DODO by Zoologist》モーリシャスのドードー
Zoologist Perfumes "DODO"はモーリシャスドードーのポートレート、潮っぽい独特なアロマティックウッディが島の香りが染み付いた羽毛を思わせる香水です𖦸𖦸
2019年ローンチのDODOを調香したのはJoseph DeLapp氏で、アンバーグリスに関する研究論文なども出しているらしいのですが、彼の名前で発表された香水はこれが最初です。
DODO(2019)のアンバーグリスが強く効いたウッディはとても独創的で、それゆえ日常使いには難易度が高く、この香りを身につけて居たい場面を思い描けないのは難点です。
2020年冬にはYves Cassar氏によるニューフォーミュラで完全に路線を変えて、アンバーグリスはすっかりなくなるようです。19世紀フゼアのレシピにパイナップルやブラックカラントを加えて21世紀的フゼアを試みるらしく、ドードー要素がどう表現されるのか楽しみです。
DODO 2019
TOP 𖡻 スプレーと同時にラズベリーとライチの濃くも小粒なグリーンフルーティ、甘い香りをさらっと浴びるかわいらしい始まり。ゼラニウムやローズのグリーンフローラルへ移ろうとするも、花の甘さが出るより前に、フェーンの軽いウッディノートが立ち上がる。
HEART 𖡻 たっぷり塩分をふくんだ湿り気が、甘酸っぱさをすっかり覆って、山森の奥にまで海の香りが届く。濃いアンバーグリスが軽いウッディノートに併さると、霧が甘辛いような、枝葉が苦塩っぱいような、空間にしっとり留まるような香り方に。モッシーなアニマリックノートにも感じるが、全体像は確かにアロマティックウッディで、大胆な塩気はパンチがある。
かつてドードーが生息していたモーリシャスは山と海がせまる小さな島で、空を知らず森を歩く鳥の羽毛には、こんな香りが染み付いていそう。
BASE 𖡻 潮香をふっくらしたオークモスが引き受け、湿気が大地に吸われていく。アンバーグリスを残したウッディノートが、パチョリや毳立ったフェザリームスクノートで手ほぐされ、日干しされて、どんどん軽くやわらかい香り立ちに落ち着いていく。肌に塩粒が残されたような、プレッツェルを連想するドライダウン。
TOP: Fern, Lime, Lychee, Raspberry
HEART: Ambergris, Fir Balsam, Geranium, Rose
BASE: Amber, Feathery Musk, Oakmoss, Patchouli, Sandalwood
DODO 2020
2020年冬に発売予定。
ベルガモット、ラベンダー、トンカ、オークモスを使ったトラディショナルなフゼアのレシピを基に、パイナップルやブラックカラントを加えて、近代的なフゼアになるそうです。
TOP: Bergamot, Petitgrain, Pink Pepper, Rosemary
HEART: Cardamon, Pineapple, Clary Sage, Black Currant Absolute
BASE: Basil, Lavender, Geranium, Cumin, Patchouli, Oakwood, Lavandin, Oakmoss Absolute, Tonka, Musk
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