【オンライン立ち飲み】整理収納アドバイザーの長谷さんと「整理整頓」の話
5月18日(月)、proshiroutでは「TACHINOMI余市ととなりの席の○○さん」のインスタライブを行いました。第15回は、長谷由美子さんをゲストに迎えました。その模様をレポートします。
言い訳
このレポート自体の話になるが、これ、テープ起こしをしているのではなくて、リアルタイムで見ながら書いたメモを、筆者の印象をくぐらせて再構成をしている。あちらこちらに話した順番は入れ替えているし、内容も正確でないことがあるだろう。ちゃんとした対談記事、というわけではなくて、ふらっと行った立ち飲み屋で、こんな人たちがこんなこと言ってたよ、というスタンスで、見た人にはニュアンスだけ伝われば、と思っている。
だけど、今回の長谷さんの空気感、なかなか再現することができない。このエネルギーは、実物を見てもらわないことには伝わらないな。(また、関西方面の皆さん、おかしな大阪弁があったら申し訳ありません。)
登場
21時開始。「お疲れー、ねえねえ、可愛く写ってる?」とロングヘアの女性が登場した。乾杯前からすでに何かを飲んでいる。「あー、コメントいっぱいくれるやん、みんなありがとー」と非常に陽気だ。「こんばんわー、整理収納アドバイザー・インテリアコーディネーターの長谷です。家の片付けの手伝いをしたり、暮らしを整える応援をしています」
「整理収納アドバイザーの資格を取ったのは10年前で、そのときはそこまでメジャーな資格ではなかったんやけど、でも取って良かったわ、その10年のキャリアがいまめっちゃ活きてて、いまはお片付けのプロとしてやってるやんか。インテリアのことをしてあげたいんやけど、それ以前に家の中が片付いていないことが多いの。本来は、モノを見直してから暮らしを楽しむ、という順番やねん。だから整理収納のサービスもつけてるの」
さすがインテリアに関わる仕事、長谷さんの背景には整然とした木製の棚の上に、観葉植物がセンス良く置かれているのが見える。「でもこれ、さっき置いたばかりじゃないですか」とTORUがばらしてしまう。
「そうそう、殺風景だったから、始まる前に置いたのよ。大学生の息子がいま就活中でWEB面接があるから、壁の絵とかをいったん取ってんねん。その息子、いまカメラの向こうにおるからな、お母さん酔っ払って若い男としゃべってるわ、みたいな顔で見てるわ」
相談
「長谷さんは僕の大先輩なんです」とTORUが話す。「研修の先生だったのが長谷さんなんですよね」
「『大』先輩言うたな。ARAIくん15歳も年下なんよね、びっくりしたわ」長谷さんは、いつのまにかどこからか持ってきたシャンパンを開けている。「これイオンのトップバリュー。730円でむっちゃおいしいし、むっちゃ悪酔いすんねん。なになに、ドンペリに見えるってコメントきてる?おばさん老眼やから見えへん」
長谷さんは現在の仕事の前に、雑貨屋で10年間、インテリアドバイザーとして勤務していた。自ら多数の顧客の相談を受け持つかたわら、マネージャーとして後輩たちの教育も担当していた。その中で、店頭で相談会をする形式よりも、顧客宅に赴いて直接暮らしのお手伝いをしたい、という思いが強くなり、独立する1つのきっかけとなった。「もっともっとお客様と『密』にやりたかってん」
独立後は、1年であっという間に100軒くらいのお宅に伺い、インテリアや整理収納のアドバイスをしてきた。どういう暮らしをしたいのかを、まずはじっくり聞くという。そして、生活導線を提案して家具の配置を変えたり、新しい家具を選ぶ手伝いをしたりする。また、使わないものがあれば、一緒にメルカリに出品することもあるそうだ。
現状
もちろん、現在は、直接家を訪問することができない。「インテリアって、生活の必需品というわけじゃないので、こういう不安な状況になると、私の仕事はちょっと激減するよね。あれ、『ちょっと』『激』減って、どっち〜?」自らつっこむ長谷さんは爆笑する。
ただし、これをきっかけに、生活者の価値観が変わるのでは、とも考えている。
「いま、自分の住環境を見直すいいきっかけになってると思うんですよね」とTORU。
「そうそう、芸能人とかも、『今なにしていますか』って聞かれたときに、『片付けして断捨離したりしてます』ってよく言うやんか。いま、家の時間を心地よく凄そう、と考えてくれ始めてる。そして、これからは、いままでよりもDIYとか料理とかも含めて、家のこと、暮らしをむっちゃ楽しむと思うんよね」と前向きである。
長谷さんが雑貨屋でインテリア相談に従事していたとき、相談内容の8割くらいが「収納」の話になったという。「モノが多いから収納家具を買いたい、っていう人が多いねん。でもまずは整理が必要で、『整理』っていうのは、今の暮らしに必要ないものを選ぶ作業、使ってないものを取り除く作業やんか。まずはそれをやってから、また買いにきて、と帰ってもらってたんですよね。販売業なのに」
ちょうど「服が多くてクローゼットがあふれています。どうしたらいいですか?」というコメントがきたところに、「重ね着すればええねん。着ないのにそんなに持ってるのが悪いねん」と打ち返した。徹底している。
写真
シャンパンはもはや2/3以上空いている。一方のTORUも日本酒が進み、話は混沌としてきた。
「『イラスト乾杯フェス』に写真を送りたいんですけど、おばさんが1人入っちゃうと絵がみだれちゃうんじゃない?」という長谷さんに、「これ、若いときの写真でもいいんですよ」とうTORU。すると彼女はどこからか30代のときの写真を出してきた。
・・白いタンクトップを着た、健康的な長谷さんが、様々なポーズを取っている。これは・・確かに可愛い・・。(誤解ないように明記しておくと、今も可愛い)
「写真といえば、昔、新婚さん向けの部屋のインテリアの提案の売り場を店頭に作ったんやけど、そこに私の結婚式のときの写真を飾っといたんやで、やばくない?そのときはもう離婚してるのに(笑)」という裏話をすると、「わたしもその写真持ってる」というコメントが並んだ。
まったく、この人は、人間力のごった煮であり、それがあらゆる人から好かれて信頼されて相談されるのだ。だから社内外のファンが非常に多い。
「暮らし・家を整えて、免疫力をあげていこうな、そしてこの状況が終わったら、また密に会いましょう」ということだった。
整理収納を仕事にする
そんな長谷さんが取材をされている書籍、「整理収納を仕事にする」が、5月20日に発売される。整理法のヒントを紹介、というテーマの本は多いが、これは、整理収納アドバイザーの、「人」そのものにフォーカスを当てた、新しい切り口とのこと。もちろん長谷さんの経歴も包み隠さず載っているということで、楽しみな1冊である。
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今日はナタリーちゃんのグラレコは休み。
文責:TSUYOSHI HIRATSUKA
proshiroutの幽霊部員。届いたアスパラは茹でて食べた。
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