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たぶん最後
お久しブリの刺身。
そんな語呂の悪い挨拶は額田王の墓前に埋めることにして、久々のnoteである。前回ここに駄文を書いたのが3月だったので、8ヶ月近く経ったわけだ。その間、何をしていたのかというと、仕事をしていました。
いや、待てよコラ。そのわりに本が出てねえだろというツッコミは受け付けません。だって4月から兼業に戻ってたんだもの。忙しかったんだもの。正直、まだ8ヶ月しか経ってねえのかよとげんなりするぐらい、キツい日々を送っていたのですよ。早く1年が終われと願うぐらい、今も忙しいのですよ。
なお、兼業になってからも5、6冊(別名義含む)出している。前に兼業をしていたときよりも増えたので、頑張っているじゃんかと褒めてくれよ。金くれよ。
と、しょうもない前フリはこのぐらいにして、今月、マドンナメイトから新刊が出る。かなり久々の、少年少女がメインキャラクターのやつだ。
とは言え、書き始めたのは2015年。依頼されたわけではなく、とにかく好きなものが書きたくて、時間があるときに、ちまちまと進めていたのである。
第一稿が完成したのが去年。7年もかかり、分量も300ページを超えた。
これが刊行されるまでにもあれこれあって、そのあたり詳しく書きたいのだけど、いらんことするなと怒られる可能性があるのでやめておく。でも、Facebookにはちょっと書いちゃった。てへ。
ちなみに、主人公とメインヒロインは、第一稿から年齢が上がっている。オトナの事情というやつで、背徳感が薄れたのは残念だが、しょうがない。それに、そのあたりは想定済みだったし。
↑これなんかも、元のオリジナルより設定年齢が上がってる。
ともあれ、無事に出せるだけでも有り難い。
今回の「隣の三姉妹」(オリジナルタイトル『ぼくの春休み』)に関しては、ストーリーはありきたりだし、奇をてらったところは何ひとつない。原点回帰というか、デビュー作や、その後しばらく書いていた路線のように、とにかく青春小説的なエロを書きたかった。
それがようやく、ひとつの完成を見た気がする。
書き終えた成就感は半端なかったし、ゲラ校正ではかつてなく昂奮した。こういうのが読みたかったのだと、一読者としても満足した。
よって、この手の作品は、もう書かないと思う。世間の風潮もあるし、表層的なところしか見ない人間が増えた昨今、出すだけ無駄だという思いもある。
ま、ようするに、見切りをつけられるまでのものが書けたと言うことだ。
内容紹介では触れられていないが、実は3姉妹以外にもうひとりいる。自分としては、その子が特に書きたかった。趣味の合わない読者もきっといるだろうが、橘とはそういうやつだと思って諦めてくれ。こっちは読み手に合わせるつもりは微塵もない。書きたいから書く。
ページ数が増えたため、税抜き価格が1000円になった。デビュー作が500円だったから倍である。一方で部数は激減とか、愚痴るつもりはありませんわよ。ねえ、あなた。
この作品を、僕を官能小説家にしてくれたふたりの偉大なる先人、富島健夫氏と館淳一氏に捧げます。