[chatGPT定点観察]7月と12月のGPT4比較
総括
GPTの回答の変遷を同人誌かなんかにまとめたい、
ということで7月と12月の回答を比較していた。
感想としては明らかに7月と12月には回答の質が異なる。
100個ほど比較したが、もうすでにランダムに抽出した7月と12月の回答を判別できるようになった
簡単にまとめると
台詞再現というかキャラクターの口調の模倣 12月>7月
人間としゃべってる感 12<7
一回答内のトピックのバラエティー 12>7
一つのトピックの表現 12<7
短文での表現能力 12>7
文章全体で「ほほう?」となる話題の展開 12<7
一つの回答での使用する単語のバラエティーさ 12>7
1日当たりで使用する単語のバラエティーさ 12<7
検証方法
ChatGPTにウマ娘ゴールドシップのロールを与え、質問は
「ウマ娘プリティーダービーからプリティー抜いたらどんなアニメになるか、一回の応答で可能な限り文字数を使って詳しく教えてくれ」
で固定し、再生成を続ける。
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①キャラクターの口調の模倣
12月>7月
人間としゃべってる感 12<7
今から見直すとゴルシ口調の模倣において7月は思ったより下手くそ。 ゴルシかそれ以外かと言われると、7月はそれ以外、12月はまぁまぁゴルシという評価。
ただし、人間としゃべってる感は7月の方が上、12月はAI臭い。 なんでだろうと思うと7月は類語累積が凄く上手。
※私がいた界隈において類語累積は 「一つの文章において、似た印象、響きを持つ言葉、一節。類義でも同義でもない場合もある。また具体的、抽象的な説明の組み合わせであっても類語とひとくくりにするこもある。畳かかけることで相手に伝えたい要点を強調するレトリック」みたいな扱い
例えば7月で感心した類語累積の例では
① 一生懸命トレーニング~レースでの疲労~それでも頂点へと目指す汗と涙
感想 トレーニング、レース、目標への挑戦が続く、というストーリー展開を明示しつつ、その表現に 一生懸命、疲労、汗と涙、と「類義でも同義でもないが、文脈において関係性を絡めた表現」を使ってる
② 自分の限界に挑み続ける過酷な世界~ここで登場するのは、彼女たちのメンタル面。緊張感、プレッシャー、不安、焦り......~
感想 類語、同義語をたたみかけることで一文に緊張感が漂う。 「バカだから繰り返し表現しちゃった」ではなく、効果的な表現としてたたみかけているように見える。
これに対して12月では類語累積がない、異なる方向性の表現を使い分けている。
「繰り返し表現の禁止」(表現にバラエティーを持たせる)という観点では12月の方が一見上。 でも文章として読んだ場合、表現のレトリックとして類語累積をつかっている(ように見える)7月の方が迫真である (編集済)
②トピックのバラエティーと深掘り、文章内でのつながり
一つの回答でふれるトピックの多さは12月の方が多い
トピックとは、アニメの作画、BGM。ストーリー要素だと人間関係や日常、トレーニング、レースなどざっくり別けられた「シーン」の多様性、みたいな。
トピックが多いというのは一見良いことだけど、12月はトピックの多さに対してそれらを結びつける線が薄い。
だから沢山の要素が明確なはずなのに全体像はモヤモヤした回答の印象
イメージでいうと 「あらすじはドキュメンタリーチック!」「ストーリーはより過酷!」「かっこいいBGM!」「かっこいい作画!」と単品の段落でお出しされる。
ドキュメンタリー路線の回答チックと過酷と格好いいBGM、作画は一見線で繋がれているように見えるが、それは人間の読み手が勝手に線が繋がれていると錯覚しているだけ。
これに対して7月はトピックは少ないものの、それらを密接に線で繋げる、時として一つの段落に複数のトピックが同居する。
「あらすじはドキュメンタリーチック!リアルを描くなら競馬は過酷だから、ストーリーは過酷になる、過酷なストーリーを盛り上げるために、大音響のロックが中心のBGMになり、彼女達の身体を力強く描くことで、リアルの競走馬を想起させる」
とGPTが線を繋いだ回答をお出ししてくるのだ。
②文章の関係の追記 7月GPTはそれまでの回答のあらすじと真逆の方向のトピックを付け加えることがある。
リアル路線だったのに急に美少女要素やアイドル要素を入れてくるといった感じ。
ただし、その真逆の方向を入れた理由を明示し、異なる方向性のトピックを破綻無く同居させることで回答に強い深みを持たせる。
例 リアル、ハード路線 「ウマ娘たちのアイドル的な要素は抜け落ちる」~「でも彼女達のかわいさは変わらない。それはウマ娘の最大の魅力は彼女達の美しさだからだ」
感想 12月の回答ではアイドル要素が抜け落ちたら、見た目の美少女要素も抜け落ちる、自然だが安易な路線に走りがちで深みが生まれない これが読んでて「ほほう?」と感心し、続きを読みたいという面白みのある回答を生み出している