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キャリアコンサルティング事例「国立大の彼のキレイすぎる受け答えはつまらない」

放送業界の番組制作の仕事に就きたい!と意志の強い彼のESを添削指導、マナーなどの指導のあと、模擬で面接をしてみました。

感想は、何も引っかかるモノが無いね…。卒無くキレイすぎるわね。

そう言うと彼は固まってしまいました。
これは、不採用だわ…。

えっ💦

何故なのか、彼には分からないみたいでした。

業界はね、ツワモノが受かっていますよ。
バックパッカーで世界を巡った人や、自分の意思を貫いて、何かを作り上げた人や、めちゃくちゃガッツのある人とか…。

そういう人たちと肩を並べて仕事をするんだから、あなたのガッツを見せて欲しいわ。

彼はひとり親で、子どもの頃から、母親に金銭面の負担をかけないように、部活もお金のかからないスポーツを選び、一生懸命勉強して、国立大に受かった人。

家庭教師のアルバイト代と奨学金で学費と生活費を捻出している人。

体も鍛えていて、細マッチョで、健康面に気を使う人。

とても母親思いの優しい人なのに、面接ではそう言う苦労話は一切出て来ないのです。

当たり前にしてきたことだから、あえて言う必要も無いという判断でした。

なんの苦労もなく、恵まれた環境で、スムーズに今に至る、優秀な人っていう受け答えでした。

綺麗すぎて、私の心に引っ掛からない。ということは、面接官の心にも引っ掛からないよ。

もっと必死で生きて来たことを、子どもの頃からの思考や行動を理解してもらえるよう、受け答えしましょうね。
と、再度面接練習をしました。

そう、そのままの自分を出してね。

自分の中にある経験は嘘をつかない、悩んだり乗り越えたりしてきたこと、泥臭くてもいいんじゃないかなぁ。
ちゃんと目を見て話せるよ。

なのに、何故かスマートに熟してきたと表現したいA()Cな部分は、嘘っぽいのよね…

数週間後、高い倍率の中、無事内定をもらえたと連絡がありました。
放送局の人事担当者さん、見る目あるなぁ。
彼は、めちゃ光る人になりますよ。

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