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【一般TCG理論】 『不確定要素』を解剖する

はじめに

お世話になっております。はじめましての方ははじめまして。tAchi(タチ)です。

私は主にMagic:The Gatheringをプレイしているカードゲーマーです。

カードゲームは、ゲームの中でも、『不確定要素』の関わりが比較的大きいものだと言われています。

このことがゲーム内容に奥行きを持たせていて、カードゲームをより魅力的なものにしていると思っています。

『不確定要素』を完全に制御することは不可能ですが、向き合い方を考えることで介入できる部分はあるのではないかと考えています。

今回の記事では【一般TCG理論】として、カードゲームにおける『不確定要素』との向き合い方を考えていきます。


「不確定要素」について考える

まずは、カードゲームにおける『不確定要素』について考えます。

カードゲームで勝敗に関わる『不確定要素』として、「先攻・後攻」「初期手札」「ドロー」「その他のランダム的現象(無作為的効果・ダイスロールなど)」が挙げられます。

カードゲームでの勝敗を決定づける要因として、デッキ、プレイング、そしてこの『不確定要素』が考えられます。

『不確定要素』の存在によって、デッキ構築やプレイングのスキルに差があったとしても必ずしも勝敗が決定するわけではない、という点がカードゲームの醍醐味の1つであると私は思っています。


「不確定」にアプローチする

プレイヤーはどのような形で『不確定要素』に介入することができるのかについて考えていきます。

『不確定要素』を完全にコントロールするのはほとんど不可能です。
しかし、プレイヤー側のアプローチによって、この『ランダム的要素』に若干の影響を及ぼすことは可能です。

50%の確率で特定のカードを引ける状況があったとして、この確率を55%に上げることができるかもしれません。

劇的な変化とはいえませんが、この少しの差が勝敗を分けることになることもあるはずです。


①デッキ構築段階での意識

デッキ構築段階から『不確定要素』に対してのアプローチは可能です。

1つの例として、「枚数調整」が挙げられます。

多くのデッキには、「理想ムーブ」と呼ばれる、そのデッキの最も強い動きが存在します。
その「理想ムーブ」の核となるカードの枚数を多めに取ることで、「初期手札」「ドロー」といった『不確定要素』に介入し、その「理想ムーブ」を再現する確率を高めることができると考えられます。

コンボデッキと呼ばれる、特定のカード間のシナジーの形成によって勝利を目指すデッキでは、この考えは特に顕著です。

また、「ドローソース」や「サーチカード」と呼ばれるカードもこの『不確定要素』に対するアプローチと言えます。

『不確定要素』に対して、特定のカードにアクセスする可能性を高める手段となると考えられます。


②「不確定要素」以外の要素

『不確定要素』を有効活用するためには、それ以外の要素についても考える必要があります。

『不確定要素』以外の負ける要素をできる限り排除することで、『不確定要素』の試行回数を増やすことで勝つことができる、もしくは『不覚的要素』に頼らずとも勝つことができる、といった状況も存在します。

また、『不確定要素』に頼るタイミングの意識も重要です。

その時点で公開されている情報で可能な動きと『不確定要素』が関わる動きを天秤に掛け、最良の動きを選択することが求められます。
特に、「マリガン」が可能なゲームではこの考えが重要となります。


③「確率」を上げるための取り組み

プレイングにおいても、『不確実要素』に対してのアプローチが可能です。

「デッキ圧縮」と呼ばれるプレイングは、『不確実要素』に対しての介入として分かりやすい例と言えます。

デッキ内の不要牌を減らしておくことで、『不確実要素』に頼る状況になった際に、当たりを引く確率を上げることができます。

『不確定要素』を発生させる状況の試行回数を増やすプレイングも有効であると考えられます。
コイン投げでは1回の試行で表が出る確率より、3回の試行で表が1回以上出る確率の方が高い、といった考え方です。

デメリットがある場合もあるので、試行回数を増やすことが常に正しいとはいえませんが、『不確定要素』に対してのアプローチといえます。


④オカルト

オカルトに頼るのも1つの手段かもしれません。

「特定の行動をすれば運が良くなる」、「良い引きをするために善行を積む」といったオカルト的考えも、『不確定要素』に関連している可能性があるかもしれません。

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番外編:イカサマ

良くない例ですが、イカサマの中にも『不確定要素』に対するアプローチであるものが存在します。

これは上記で取り上げた確率を少し上げるようなものではなく、完全にコントロールしてしまうものであり、カードゲームのゲーム性の1つを完全に失くしてしまうものです。

私は、カードゲームは両者が共に『不確定要素』を持つことで公平なバランスが保たれているものであり、イカサマのような『不確定要素』を完全に取り除いてしまう行為は決してあってはならない、と考えています。


まとめ

今回は【一般TCG理論】として、『不確定要素』について考えました。
『不確定要素』を完全な運として捉えるのではなく、プレイヤーが介入している部分があるのではないかと思い、それを言語化してみました。

今回挙げたもの以外にも、『不確定要素』に対する取り組みは存在するのではないでしょうか。

カードゲームに奥行きを持たせてくれる『不確定要素』に対して、自分なりの向き合い方を見つけていきたいです。

この記事が誰かの一助になれば幸いです。

ではまた!

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