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交響曲1-3、ある愛の歌による交響曲 2023.01.02

ニーノ・ロータといえば映画音楽が頭に浮かぶが、本来の姿はクラシックの作曲家らしい。番号付き3曲と「ある愛の歌~」の4曲を聴いたが、いずれも明るく平和的で、穏やか。フルオーケストラが鳴り渡る場面はほぼなく、重みのない軽い中間色の印象。柔らかく流れる弦にOb、Fl、Cla、Fgがさりげなく加わり、Hrnがおおらかに盛り上げる作風は共通。

交響曲1 2023.01.01 "オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響
ジュゼッペ・グラツィオーリ/ミラノ響

ニーノ・ロータ 交響曲1番、オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響とジュゼッペ・グラツィオーリ/ミラノ響の演奏。穏やかで温和な雰囲気。弦の流れるような旋律に、Ob、Fl、Claが繊細に加わる。穏やかな2楽章、軽快な3楽章は短く、4楽章はコラールより静かに始まり、しっかりした足取りとなってTrb、Trp、Timpが入りおおらかに終わる。

交響曲2「タランティーナ 巡礼の年」 2023.01.01 オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響
マルツィオ・コンティ/フィラルモニカ‘900

ニーノ・ロータ 交響曲2番「タランティーナ 巡礼の年」、オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響とマルツィオ・コンティ/フィラルモニカ‘900の演奏。落ち着いた柔らかな出だしにかわいく楽し気なFlが対照的。2楽章は軽快に進みゆったりと終わる。3楽章は少し重めに始まり金管が盛り上げて穏やかに終わる。4楽章は明るく軽快で弾むよう。

交響曲3 2023.01.01
オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響
ジャナンドレア・ノセダ/フィラルモニカ‘900

ニーノ・ロータ 交響曲3番、オーレ・クリスティアン・ルード/ノールショッピング響とジャナンドレア・ノセダ/フィラルモニカ‘900の演奏。ちょっとおどけた感じで軽快な1楽章、少し暗めの情熱を感じる2楽章、3楽章は静かで風変わりなワルツ、4楽章はおどけた感じでスピード感のある掛け合いが続く。所々になんとなくフランツ・シュミットを感じる。

ある愛の歌による交響曲 2023.01.02
マッシモ・デ・ベルナルト/シチリア響

ニーノ・ロータ ある愛の歌による交響曲、マッシモ・デ・ベルナルト/シチリア響の演奏。哀愁ある弦の流れるような旋律が躍動して数度盛り上がる。古風なダンス調の2楽章は華やかに盛り上がる。落ち着いた柔らかな3楽章は盛り上がった後再び落ち着く。4楽章はTimpの打撃で始まり勢いよく展開、劇的な強弱を繰り返し、最後は「悲愴」のように終わる。

ある愛の歌による交響曲 2023.01.02

ところで、いつも未知の曲は複数回、できれば異なる演奏を聴いているのだが、この曲についてNMLにあるグラツィオーリ/ミラノ響の演奏の中身は、なんと交響曲2番が収録されていた。ベルナルト/シチリア響の演奏を聴いて、全く異なる曲が始まった時には驚いたが、他の演奏も聴き比べて収録間違いであることが分かった。なんともはや・・(訂正依頼済)

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