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ピアノと管弦楽のための交響曲 2024.09.25
ハンス・ロトマン/シュターツカペレ・ハレ、ディアヌ・アンダーセン(Pf)

エルネスト・トッホ ピアノと管弦楽のための交響曲、ロトマン/シュターツカペレ・ハレ、アンダーセン(Pf)。軽やかで力まず、一見古典的だがどこか狂った滑稽さがあり面白い。2楽章はPfが軽快に飛び跳ねる。3楽章は一転、落ち着いた沈んだムード。4楽章はバタバタと始まる。Pfが上下に揺れ動き、不安な落ち着きの後、再び活発になって最後は静まって終わる。

交響曲1 2024.09.25
アラン・フランシス/ベルリン放送響

トッホ 交響曲1番、フランシス/ベルリン放送響。静かで怪しげな上下動が続きようやくフーガが始まる。2楽章も弦と木管が怪しげにうごめき、Percも加わり徐々に盛り上がる。3楽章はFlソロより弦が冷たく続く。一度は金管で盛り上がるが木管が怪しく消える。4楽章はTrpファンファーレを基調に緊張感が増す。弦の静けさより金管のフーガとなり最後は完結する。

交響曲2 2024.09.25
アラン・フランシス/ベルリン放送響

エルネスト・トッホ 交響曲2番、アラン・フランシス/ベルリン放送響。冒頭より緊迫感を維持したまま、途中、静けさを伴って冷たく盛り上がる。2楽章も緊迫してスピード感がある。Pfも入り軽快。3楽章はゆっくりと冷たく静かに、弦と木管が絡む。4楽章も緊迫した雰囲気がフーガ的に進み、Trp、Hrn、Pfで盛り上がり、Timpの打撃で終わる。

交響曲3 2024.09.26
アラン・フランシス/ベルリン放送響

エルネスト・トッホ 交響曲3番、アラン・フランシス/ベルリン放送響。ピューリッツア賞受賞曲。木管より静かに怪しげに始まり、Tuttiで緊迫する。怪しげな一節の後Trpの行進曲風となり、徐々に静まる。2楽章は穏やかで神秘的なFiより、おどけた調子になる。3楽章は滑稽な出だし、弦の囁くような掛け合いから金管が加わり、徐々に盛り上がって慌ただしく終わる。

交響曲4 2024.09.26
アラン・フランシス/ベルリン放送響

エルネスト・トッホ 交響曲4番、アラン・フランシス/ベルリン放送響。Vnのか細い旋律で静かに始まり、ざわめきが続く。Cla、Flの独り言から少し盛り上がって、再びか細くなる。2楽章はFl、Harpから始まり、密やかでおどけた感じ。3楽章は悲痛なTuttiから静まるが、緊張感を維持して徐々に不安が膨らむ。最後は静かに消える。楽章間の男性ナレーションが特徴。

交響曲5「イェフタ」 2024.09.28
アラン・フランシス/ベルリン放送響

エルネスト・トッホ 交響曲5番「イェフタ」、アラン・フランシス/ベルリン放送響。2楽章形式。最弱音から木管が気だるく怪しく始まり、Timpのグリッサンドを挟み、木管の落ち着きと金管の突然の叫びが繰り返される。不安なHrn、Fgで終わる。2楽章はTrpの叫びから弦と木管の不安なやり取りとなり、再びTrpから悲痛さが戻り、タムタムの一撃から最弱音で終わる。

交響曲6、7 2024.09.28
アラン・フランシス/ベルリン放送響

エルネスト・トッホ 交響曲6、7番、アラン・フランシス/ベルリン放送響。断片的な要素や楽器を結合させたような構成は、一連の交響曲を通じて共通。時折、Percを交えた滑稽な部分や木管の可愛らしい部分が出てくる。やや調性があって盛り上がる部分もあるが、フレーズが長続きせず完結しないまま様々な部分が次々と現れ漂う。

交響曲 2024.09.28

エルネスト・トッホ 交響曲8曲を聴いた。3番までは新古典主義派の冷たく緊迫した器楽的な面白さがあるが、4番以降、後の曲になるほど調性が不定、熱量が下がり、より断片的で静かになる。か細い弦や木管のソロも多く、冷たく憂鬱で、持続的な盛り上がりや明るさはない。聴いていていつの間にか集中力が途切れてしまいがちで、空虚な印象が残る。

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