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ジョン・ハービソン (1938 -)
交響曲1 2025.01.21
ジェームズ・レヴァイン/ボストン響
ハービソン 交響曲1番、レヴァイン/ボストン響のライブ。鐘の様な打撃音より劇的に始まる。木管と弦が不安を煽り金管がベルトーンで応え、ゆったりと消える。2楽章はスケルッツオ的、木管が短いフレーズを繰り返し騒めく。3楽章は緩やかで冷たい風景描写より大きく盛り上がる。4楽章は激しくリズミカル、全パートが複雑に絡み合って躍動する。お気に入りです。
交響曲2 2025.01.21
ジェームズ・レヴァイン/ボストン響
ハービソン 交響曲2番、レヴァイン/ボストン響のライブ。1楽章「夜明け」はこだまのように始まり、ゆったり冷たい。2楽章「日中」は荒々しく緊迫して盛り上がり3楽章「夕暮れ」に繋がる。弦主体の情熱的な雰囲気がチェレスタに乗って木管より徐々に静まる。4楽章「暗闇」はミュートTrpに金管、Percが加わり騒々しい。残滓が混沌として盛り上がってから消えていく。
交響曲3 2025.01.22
ジェームズ・レヴァイン/ボストン響
ハービソン 交響曲3番、レヴァイン/ボストン響のライブ。弦のやるせないグリッサンドと激しいイライラが繰り返される。2楽章は民謡風のClに様々な思い出が交錯。3楽章は金管の断片的な打撃と多彩なPercがインパクトを与える。4楽章は弦の冷めた独り言が各楽器にうねるようにつたわり、5楽章は活気が出て攻撃的に打撃がリズムを刻み、ジャズっぽさも入って盛り上がる。
交響曲4 2025.01.23
リュドヴィク・モルロー/ボストン響
ハービソン 交響曲4番、モルロー/ボストン響のライブ。1楽章「ファンファーレ」は裏拍の激しいリズムと突発音で神経質。2楽章「間奏曲」はPfと弦のメリハリからVnの静けさ、忍び寄るような雰囲気。3楽章「スケルッツオ」、引きつったリズムに弦と金管が掛け合う。4楽章「哀悼」は悲しみと寂しさが激情になり再び落ち着く。5楽章「フィナーレ」は弦の引きつった早いリズムで盛り上がる。
交響曲5 2025.01.23
イルジー・ビエロフラーヴェク/ボストン響
ハービソン 交響曲5番、ビエロフラーヴェク/ボストン響のライブ。ギリシャ神話にちなんだメゾ・ソプラノとバリトンの独唱が入る。エレキギターも唐突に登場する。当初、オケ作品として構想されたものにレヴァインの助言で歌付きとなったようだが、そのように思えぬほど歌が主体のかなり現代的な歌曲集といった感じで、個人的には面白味は分からなかった。
交響曲6 2025.01.23
デイヴィッド・ジンマン/ボストン響
ハービソン 交響曲6番、ジンマン/ボストン響のライブ。レヴァイン退任を惜しんで改変され捧げられた。1楽章はメゾ・ソプラノ独唱で始まりセンチメンタル。2楽章は激情を秘めた寂しさを弦が悲痛に訴える。3楽章は行進曲風に力強い不協和音が激しく繰り返される。4楽章は冷たい弦に金管も入り広がりを見せる。静かな弦と木管から多彩なPercが加わり、最後は弦に静けさが戻る。
交響曲 2025.01.24
ハービソン 交響曲6曲を聴いた。4人の指揮者でいずれもボストン響のライブ。録音もよくオケは切れ味があって、音響面、リズム面でとても効果的。4曲ともに現代的で冷たく硬質。怪しげに輝いている印象で温かみや安らぎはない。多彩なPercが用いられ、メリハリ、音響的にも貢献。5,6番では独唱が入るが今ひとつピンとこない。中では1,4番が器楽的に面白くお気に入り。