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交響曲1「ロマンティック」 2024.07.23
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲1番「ロマンティック」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。爽やかな静けさがTimpで激しさを増しフランクのように疾走する。2楽章は軽やかなワルツで静かに終わる。3楽章はHrnより金管とTimpで大らかに盛り上がり、穏やかに静まる。4楽章は明るく淡々と進み、Timp、Trp、Trbで盛り上がって終わる。曲の方向性が見えない。

交響曲2「ウェサン島」 2024.07.29
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲2番「ウェサン島」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。ウェサン島はフランス西部の小島。1楽章は20分、海の静けさと激しさの感情のうねりが続く。2楽章は民謡風旋律がゆったり切なく響き怠惰に消える。3楽章は金管合奏からいくつか断片が重なるが捉えどころがない。オケもピッチが悪く、曲の解釈もこなれていないように思える。

交響曲3「モスクワ1913」 2024.07.29
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲3番「モスクワ1913」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。宗教的で厳かだがのんびり、混とんとした1楽章。2楽章は木管とHrnで少し躍動的となる。3楽章はモスクワの鐘。一度盛り上がった後、弦の落ち着いた優しい旋律となる。4楽章になり少し爽やかさが出て最後に盛り上がるが、全体的に捉えどころがないのは変わらない。

交響曲4「シンフォニック・ページ」 2024.07.29
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲4番「シンフォニック・ページ」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。1楽章形式で23分の曲。静かな弦より金管が入り、暗いうねりが混とんと続く。Trb、Timpで盛り上がった後に静まる。Orgの落ち着いた響きより、金管とTimpの荒い足取りが進む。穏やかな木管とHrnが幻想的な雰囲気を作り静まって終わる。どうも釈然としない。

交響曲5「山の上で」 2024.07.30
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲5番「山の上で」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。金管より始まり何度か緊迫感を伴う波が繰り返される。徐々に弱まりゆっくりになって神秘的に閉じる。2楽章はObより切ない旋律がゆったりまどろむ。3楽章は木管が楽し気に始まり、金管を主体に活き活きと進む。やはり全体の方向性が見えづらいのは変わらない。

交響曲6「オケ、合唱、独唱と大オルガンのための交響曲」 2024.07.30
ピエール・バルトロメー/リエージュ・フィル

トゥルヌミール 交響曲6番「「オケ、合唱、独唱と大オルガンのための交響曲」、バルトロメー/リエージュ・フィル。50分超の大曲。1部は静かな弦と木管が印象派のように戯れ力強い金管と合唱が融合する。2部は穏やかな合唱が盛り上がりオケの軽快な刻みに合唱が加わってOrg登場。宗教的なテノール独唱からの合唱はワーグナー、ラヴェルの様に広がる。

交響曲7「生命の舞曲」 2024.07.31
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲7番「生命の舞曲」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。各楽章とも18分程度と長く、5楽章90分に及ぶ。それぞれ原始時代、紳士、中世、血まみれ、未来の踊りを題材としており、交響曲というよりバレエ組曲といった印象。激しい部分は少なく、静かで落ち着いた中に、ラベルのようなフランス的な趣きがある。

交響曲8「死の勝利」 2024.07.31
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響

シャルル・トゥルヌミール 交響曲8番「死の勝利」、アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響。2部5楽章40分弱の曲。1楽章は木管主体で少し陰気で不確かな印象。2楽章は不安定な中でのFlのさえずり。3楽章は少し躍動的となるが、4楽章はEhrnに陰気さが戻り静まる。5楽章は静かに始まり、途中ざわついたまま終わる。Saxのピッチが悪く興覚めする。

交響曲 2024.07.31
アントニオ・デ・アルメイダ/モスクワ響
ピエール・バルトロメー/リエージュ・フィル(6番)

シャルル・トゥルヌミール 番号付き交響曲8曲を聴いた。各曲で趣きは異なるが、共通して見通しのきかない混とんとした印象。力の抜けた静かな部分に特徴があり、時折、ラヴェルのような響きがある。8曲中では6、7番が比較的面白いが、あまり魅力はない。アルメイダ/モスクワ響は解釈、技量面で十分とは言えない。

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