その昔、中学から大学に至る10年間、吹奏楽部に所属しておりました。
大学卒業以降、楽器を手にすることもほとんどなくなってしまいましたが、たくさんの作曲家、交響曲を聴くにあたり、シンフォニスト達の中で多くの作曲家が「吹奏楽のための交響曲」を作曲していることに気づきました。
なんと200曲!も
いくつかの資料やサイトを当たってざっと調べてみると、予想を大きく超えて、なんと200曲近くの「吹奏楽のための交響曲」があることがわかり、コツコツ続けている作曲家リストに新たに曲目の項目を追加して一覧化してみました。
作曲家リストは下記のリンクをご覧ください。
今回、96人の作曲家、194曲に上る吹奏楽を対象とした交響曲、シンフォニエッタを追記しましたが、その多くは1900年代以降に作曲されています。(リストには邦人作品は含まれておりません)(その後の追加は下記参照)
現代になればなるほど、吹奏楽をメインターゲットとして作曲している作曲家も増えており、いわゆるクラシック音楽を起点とした作曲家、交響曲探しでは見つからなかった新たなジャンルの住人として、今回、40名近い作曲家が新たに追加されました。その多くはアメリカの作曲家であり、それだけアメリカでの活動の場や吹奏楽のマーケットが広いということでしょう。
豊富な音源
これらの曲の大半はマイナーなものですが、意外なことに音源は豊富です。インターネットやYoutubeのおかげで、数多くの音源に高確率でアクセスすることが可能となっており、これは特筆すべき状況です。中にはアマチュアバンドのものも多く含まれており、玉石混交の状態となっています。
個人的な思い出
これらの中で、私が実際に演奏したり接したことのあるものは数曲ですが、それぞれに思い出深いものがあります。
ジャンニーニ 交響曲3番は、大学生の演奏旅行で1楽章を演奏し、その後、母校の高校が同じく1楽章を自由曲としてコンクールに出場しました。音源としては、当時のイーストマン・ウィンド・アンサンブルの演奏が今でも模範だと思っており、40人程度の最低限の編成で、いかにも素朴で吹奏楽の本来の姿を思い出させてくれる懐かしい演奏です。
ジェイガー 交響曲1番は、大学の時に一度、合同演奏会の曲として取り上げられました。当時は、かっこいい曲だなと思っていましたが、今聞いてみるともう一つの印象です。
ヒンデミット 吹奏楽のための交響曲は、大学1年のコンクールで、ライバル校が演奏するのを出番待ちの舞台袖で聞いて衝撃を受けた記憶があります。緊迫の出だし、インパクトのある現代曲。随分後になって、音源を見つけて改めて聞いてみたのですが、2楽章以降はなんだかパッとせず、曲としても面白いと感じませんでした。
フォーシェ 交響曲。大学4年の時のコンクール自由曲として1楽章を演奏しました。最近になって、交響曲として全曲聴きましたが、詳細はnoteの記事にまとめています。
ゴトコフスキー 吹奏楽のための交響曲の2楽章を、大学の後輩がこれもコンクールの自由曲で演奏しました。難易度がぐっと上がりましたが、好演でした。
そのほか、(話は少しずれますが)吹奏楽にアレンジした交響曲もいくつか演奏しました。定番のショスタコーヴィッチ5番4楽章や、チャイコフスキー5番4楽章、6番「悲愴」(なんと全曲!)なども懐かしい思い出です。
まだまだありそうな予感
おそらく、これらのほかにもまだまだ知らない作曲家が吹奏楽のための交響曲を作曲していると思いますし、吹奏楽がますます活発になればなるほど、今後も増え続けていくと思われます。
ここらで一旦立ち止まって、過去の成果を振り返ってみるのもいいと思いますし、面白そうなものを取り上げて演奏してみるのもいいでしょう。
それぞれ、どの指揮者、どのオケの演奏を聴いたのか、どんな風に感じたか、といったことについては、作曲家ごとに note にまとめていますので、よろしければそちらをご覧ください。
更新履歴は、What's New よりご覧ください。
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