カーブについて
皆さん、こんにちは!
株式会社DIMENSIONINGの酒井です!
今日からDriveline BaseballのYoutube動画の翻訳を僕独自にさせて貰ったものを元に僕なりの考察を踏まえながら掲載していきます。英語だからわからんっていう野球選手の方は是非見てもらえたら嬉しいです!
早速ですが今日訳していくのは、こちらのYoutube↓↓↓
https://youtu.be/0Eoj5CUExSg
カーブについて
このnoteを見て自分のカーブがどこに位置するかなど知ってもらう事で、投球の幅を広げるヒント・Driveline Baseballの考え方を知って投球への参考として、そしてこれを機に回転効率・回転軸の見直しをすればピッチングの幅が広がると思います。
こちらのYoutubeで出ているデータはまず2019-2021のメジャー選手のカーブのデータを元に色々と話がされていて、この動画内でカーブには9種類のボールがあると話をされています。カーブが9種類に分類される事を知るだけでも割と新たな発見なのではないでしょうか。
9種類に分類される理由として、、、
この動画では「回転軸」と「回転効率」がそれぞれ3種類に分けられ、
3×3の9種類に分類されるとの事です。それではこの回転軸・回転効率はどのように分けられているかを見ていきましょう!
※回転軸・回転効率は知っている前提でお話しさせて頂きますので、その辺りは各自で調べて頂けると嬉しいです。
回転軸(Spin Direction)
まず回転軸は以下の3つに分類されると話をしています
・スラーブ系 7:45-8:30
・カーブ系 7:00-7:45
・縦カーブ系 5:45-7:00
結構幅広くカーブとして捉えられている事がわかるかと思います。
まずは、皆さん自分のカーブがどの軸で回転しているか思い浮かべてみて下さい。ラプソードで測定している方はラプソードデータを参考にしてみるといいと思います!
回転効率(Spin Efficiency)
続いて回転効率の分類について以下3つになるとの事です
・40%-60% 効率低い
・60%-84% スタンダード
・85%以上 効率高い
カーブの中でも回転効率には結構差が大きいです。
これら回転軸と回転効率を掛け合わせて自分のカーブがどこに分類されているのか見ていくととても面白いかと思います。それでは次に9種類のカーブを1個ずつ見ていきましょう!
9種類のカーブ
以下のように分類されます
・ジャイロカーブ
・効率低いスラーブ
・効率低い縦カーブ
・スラーブ
・カーブ
・縦系カーブ
・効率高いスラーブ
・効率高いカーブ
・効率高い縦カーブ
パワーカーブなども呼ばれるボールはありますが、今回の動画内では直接的にパワーカーブと呼ばれるものはなかったので記載はしておりませんが、数値的に当てはまるものはあるかと思いますのでご自身のパワーカーブはどこに位置しているのか属性を捉えた上でピッチングに使う事が大事かと思います。
この9種類の中でも
ジャイロカーブ・効率低いスラーブに関しては、バッターからするとほぼスライダーとして認知されているとの事でした。
となると、、
スライダーと回転効率40-60%くらいのカーブを投げている方(縦系の回転軸5:45-7:00を除いた)は、球速などの要素もあるので一概には言えませんが、バッターからするとほぼ同じボールとして認識されている可能性があるとも言えます。なので組み合わせ方次第ですね。
ジャイロカーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約5%
平均で81.5マイル(約131-132キロくらい)
データ上では平均で5インチ(約13-15㎝)くらい縦に落ちるとされています。
スライダーと合わせて使うのは少し難しいとされています。
スライダーとしてバッターに認知される理由はなんとなくわかるかと思います。
効率低いスラーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約8%
このボールはフリーズピッチと言われるボールです
フリーズピッチとはいわゆるバッターの身体をのけぞらせるような軌道を描くボールの事です。
ストレート・スライダーあっての球ですが、数あるシチュエーションで役に立つ球種であると。
投げる時のポイントとしては、ジャイロ回転に加えて少し指の腹で下方向に力を加えるとの事です。
効率低い縦系カーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約6%
平均81マイル(約130-131キロくらい)
カーブの平均球速としては2番目に速い球種になります。
パワーカーブはこの辺に位置するのかなと思ったりしてます。
このボールは回転軸通りに変化するのではなく、シームと空気の関係性によって回転軸とは逆に曲がる事があるボールでもあります。
余談ですが、いいカーブを投げるピッチャーであればあるほどカーブはちょっと投げ手側に曲がっていく傾向にあります。(右ピッチャーのカーブであれば右バッターに向かって縦に落ちていくイメージ)
50%くらいのジャイロ回転を与える事が必要で、残りの50%はトップスピンになっている選手がほとんどだそうです。なので、マグナス力はほとんどなく、シームの影響が大きいボールになります。
スラーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約13%
平均79.5マイル(約128キロ)
マックスシャーザーやコービーバーンズが利用している球種になります。
スライダーと同様にジャイロスピンをさせる中で、リリース時に中指をボール前側によせる事でトップスピンも加わる。その為、スライダー成分を維持しつつの縦方向にもスピンが加わるのでスラーブという変化球になります。
カーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約20%
メジャーでのカーブの平均がこのボール。
トップスピンとサイドスピンがほぼイコールに近いボールで
縦に−11インチ(約28センチ)横に−10インチ(約25センチ)曲がるボール
球速帯としては、そのピッチャーの平均球速の13-16マイルくらい落ちたスピードになるのがカーブの平均球速と言われています。
リリースとしてはトップスピン・サイドスピン・ジャイロスピンが同じくらい加わるボールです。
縦系カーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約14%
このボールの特徴は横曲がりするボールがバットパスに入りにくいのと同様に、投げる側の手と反対のバッター(いわゆる右投げであれば左打ち)のバットパスには入りにくいボールとして言われています。
リリース時に人差し指でボールの前に力を加えてこのスピンを作り出しているとも動画内では言われています。
効率高いスラーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約6%
この2年間でこのボールを投じられた内の30%はリッチヒル選手とチャーリーモートン選手が占めています。
回転効率が良い中で、最低でも60%以上はサイドスピンから構成されるボールです。
効率高いカーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約10%
平均球速はカーブの中でも1番遅い球種になります。
ドロンカーブはこの辺に当てはまってくるのかなと思います。
このカーブも普通のカーブと同様にトップスピンとサイドスピンが同じくらいあり、違うのはジャイロスピンがほぼないという事です。
効率高い縦系カーブ
2019-2021で投じられたカーブの内の約5%
見逃し率の高いボールでヒッティングカウントで使われる事の多いボールで
投げるピッチャーの3分の2はトップスピンしたボールとなっているのが特徴です。
このようにカーブはただカーブと言われるだけではなく、9種類くらいに分類して考えられています。皆さんのカーブはどのカテゴリに当てはまっていたでしょうか。
何気なく投げるカーブでなく、回転効率や回転軸、他の変化球との組み合わせも考えて投げられるとピッチャーとして更に進化できるかと思います。
個人的にですが、この動画を見ているとスラーブを投げられるとカウントを稼ぐにしてもスライダーと偽装するにしても色々と使える印象はあるので1つ投げれると面白いボールなのかと思いました。
変化には意外とシームが関与しているので、シームの向きによっても変化が変わるという事も少し加味しながらカーブは投げると良さそうです。
数値には現れない軌道部分なので、実際に動画を撮りつつ、ラプソードなどがあればそちらの数値も見て自分なりの最高のカーブを作り上げて貰えたらと思います。
ピッチャーの皆さんのお役に立てれば嬉しい限りです!
酒井
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