元ボンボンの地団駄vol25
2012年、これまで色々な企画やイベントをしてきたバカボンが、これまでとは少し違うプロジェクトを立ち上げる事になる。
バカボンが生まれ育った町は野球のブローブ製造の町として、その名を全国に轟かせている、、、訳ではないのですが、、、知る人ぞ知るグローブ産業の町で、近所にはいくつかのグローブ工場があり、僕の同級生や後輩が将来の担い手としてグローブを製造していた。僕はその頃、町の商工会の青年部というバカボンが集う経済団体に入っていた(笑)。その中には勿論、グローブの製造を生業にしているメンバーもいた。
ある日、一人のグローブ職人の後輩が会社にふらっとやってきた。マッチ棒のように細い男前グローブ職人IKKOである。
彼はキャンバス地とグローブの革の切れ端を持ってきて。。。
これで何か作れないですかね??というのである。唐突な!
その時ふと、カバンは?と応えた。
そのふと答えたことが、色んな人を巻き込む僕史上最大のプロジェクトになるとはその時思いもしなかった。
とりあえず、カバンでもデザインするか!となり。。。ん?カバンをデザイン???どうするの???そう、バカボン、カバンを持つのが嫌いでして。。。そんな人間がカバンをデザイン???
ちゃんちゃらおかしい。
でも、言っちゃったし、なんか面白そうだし、紙にかきかき、デザインをしてIKKOに渡し、サンプルを作る。
イマイチ。。。
もう一回デザインを修正して、サンプルを作る。
イマイチ。。。
こんな事を何度か繰り返し、出来上がりました。
グローブの革を使ったキャンバストート 「The CAVAN」
15色の革と5色のキャンバス地を好きに組み合わせた、自分だけのオリジナルキャンパストートバッグ。
出来上がったのはいいけど。。。ブランドを付けないといけない。。。
以前のnoteにも書きましたが、僕はホントに人に助けられて今まで生きてきたと思っている。そして、また新たなキャラクターが登場です!
この出会いも、あの良く出来る営業マンGTOから(笑)
ある日、僕が東京から奈良に向けて帰る為、羽田空港でのんびりしているとGTOから電話。
今、どこですか?
東京で、これから帰るよ。
奈良に戻ったら会えます?
うん。いいよー。
じゃあ、待ってます!
という訳で関空に着いて、そのまま指定されたカフェに向かうと、GTOと一緒に、ひょろっと背の高い眼鏡を掛けたなんだかオシャレなボーーっとしてそうなのに目力強めの気さくなおにーさんが座っていた。
このカフェのオーナーであり、周辺地域にその当時4店舗(現在は8店舗)展開し、グラフィックデザイナーでDJ、、、まあ、なんかようわからんけど才能に溢れたこの男を紹介された。
その夜は3人で結構遅くまでワチャワチャと女子高生のように話をしていた。
そう、そんな眼鏡を掛けた髭のカフェオーナー兼グラフィックデザイナー兼DJの、、、長すぎるので、玉ちゃんにします。
話、戻します。初めて会って以降、僕は名刺から始まり、すべてのデザイン物は玉ちゃんにオーダーする程、玉ちゃんのセンスに惚れていた。そして、このカバンのブランド名とブランドロゴも玉ちゃんのセンスに頼った。
僕が伝えたのは、一つ。
娘のように育てたいブランドにしたい。
数週間後、ブランド名とブランドロゴ3点が上がってきた。
この時のことは良く覚えている。
上がってきたデザイン3点を見た瞬間、そのうちの1点を指さして、これ!って言った。僕のイメージしている感じがバッチリ出ていた。
そして、、、
僕がデザインをし、職人IKKOがモノを作り、ブランディングを玉ちゃんがするというライフスタイルブランド
R.I.A【Reborn as Ideal Accent】
が立ち上がり、2012年12月11日 玉ちゃんがオーナーのカフェバーでお披露目&オーダー会を開催したのです。
大盛況のまま展示会は終了し、たくさんのオーダーを頂いた。
そんな僕史上最大のプロジェクト、現在はストップしている。
僕はこのプロジェクトをスタートするとき、自分の中で決めたルールがあった。それは、、、
「テンションの赴くままに」である。
新しい商品を作りたいと思った時に作る。通常のブランドであれば、各シーズンに展示会をして新作を発表して、、、となるが、僕はそんなちゃんとして無い!(笑) 計画立ててプロジェクトを進めるなんて出来ない。きっとテンションが高かったり、低かったりする。だから、何も決めずに、ただ「テンションの赴くままに」このブランドを育てていこうと思っている。
そう、時を同じくして、僕の会社の、いや、僕の人生が大転換する。