怠惰すぎて4時に寝る話。

暑い夜って、色々面倒だ。

私はアルバイトから帰ってくると、取り敢えずソファーに寝転ぶというあまり褒められない習慣を持っている。

この習慣、何が良くないのかというと一番は、コンタクトレンズを外さないことである。

手を洗うときに外せばいいのだ。そんなことはわかっているし、気が向いた日にはそうしている。わかっている。

スマートフォン片手にソファに寝転んでいると、時間が恐ろしく溶けていく。

溶けていった時間に何をしていたのかを思い出すことができないのが、『溶けていた』ことを強調しているようで、虚しくなる。

一応、課題でもやるかとダラダラ調べ物をして、下書きを作ってみたりもするがそんなことは稀である。

スマートフォンを見ていると瞬きの回数が少ないらしく、だんだんと目が乾いてくる。

あ、そういえばコンタクトの洗浄液なくなったな。

今コンタクトを外そうとすると、洗面所に向かう前に自室に寄ってストックを持っていく必要がある。

もう少し先でいっか。
もう2時である。

またスマホが時間を溶かしてくる。

2時半になったら動こう。

この時点でシャワーを浴びることは朝の私に託してある。

よく、なんでコンタクトレンズをワンデイの物にしないのかと聞かれる。
別に今使っているものに特別こだわりはないから、変えてもいいのだがその手続きが面倒なのだ。
新しく処方箋を取りに行くとか、あまりにも工程が多すぎてやる気が起きない。

あぁ2時43分になってる。今見てる動画見終わったらちょうど3時かな。よし、これ見終わったら動こう。

なぁんで洗浄液朝のうちに洗面所に移しておかなかったんだろう。

よし。動画も見終わったし寝よう！……あ、爪切らなきゃな。

タスクがまた増えた。
大の字にソファにひっくり返る。

流石に眠たくなってきた。
コンタクト、外さないと。

寝てしまっていた。あぁ3時52分か。名前の知らない鳥が鳴き始めてるな。
よし。一旦立ち上がってみよう。

お、なんか行けそう！洗浄液も無事取り出せたし、あとはコンタクトを外すだけ！

うわ、目が乾いてコンタクトが張り付いてる。
目薬取りに行かなきゃか。

洗面所にひっくり返りたくなる衝動をなんとか抑えて、目薬を点して戻ってくる。

無事にコンタクトを外すことができた。

もう後は寝るだけである。

空が若干白んできている。
名前の知らない鳥はさっきよりも増えたし、他の鳥も鳴いている。

はっきり朝が近づいているのに、寝ようとしているのか。
次に起きるのは、7時か。

あ、３時間も寝られるじゃん。ラッキー。

ようやく私はベッドで眠りについた。

A.M. 04:03。