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【向精神薬が精神障害を作る?理由と対策/世界の論文を参照】



【向精神薬は精神障害者を作るのか】

日本における向精神薬の使用が精神障害者を"作り出している"という問題は、精神医療の現場で深刻な議論を引き起こしています。


市民権利擁護の会の米田倫康氏は、この問題の深刻さを科学的データと論文を基に論じています。ここでは、向精神薬がどのようにして精神障害の診断基準の拡大と患者数の増加に寄与しているかを詳述します。





精神薬の医療化とその影響

多くの研究が示すように、向精神薬の処方が増加するにつれて、精神障害の診断も増えています。


『Journal of Health and Social Behavior』に掲載された研究では、向精神薬の普及が精神障害の診断基準を広げ、結果として多くの健康な人々が病的なレッテルを貼られることになると指摘されています。


この現象は「医療化」と呼ばれ、社会的、文化的要因が医学的診断を変えるプロセスを指します。




精神薬依存とその社会的影響

精神薬の長期使用は依存症を引き起こす可能性があり、これが患者を精神障害者として固定化する一因となっています。


『American Journal of Psychiatry』に掲載された研究によると、長期にわたる抗うつ薬の使用が患者の自然な感情処理能力を低下させ、依存症に陥りやすくなることが示されています。




向精神薬の種類と副作用

向精神薬には多くの種類があり、それぞれ異なる目的と副作用があります。例えば、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)は主にうつ病や不安障害に用いられ、副作用として性欲減退や吐き気が報告されています。


抗精神病薬は体重増加や糖尿病のリスクを高めることが知られています。ベンゾジアゼピン系の薬物は依存性が高く、離脱症状として不安や不眠が現れることがあります。




禁断症状と離脱症状

向精神薬の使用を中止した際に現れる禁断症状と離脱症状も大きな問題です。


これらの症状には、不安、イライラ、不眠、手の震え、頭痛、筋肉痛、めまい、吐き気、情緒不安定などが含まれます。


これらの症状は、薬物の急な中止よりも徐々に減量していく「テーパリング」によって緩和されることが多いです。医師の監督の下でこれらの症状を管理することが重要です。




精神薬の代替治療法の探求

向精神薬に頼らない精神障害の治療法の開発も急務です。


心理療法、カウンセリング、生活スキルトレーニングなど、薬物治療以外のアプローチが患者の回復に役立つことが多くの研究で示されています。


『Cognitive Therapy and Research』
に掲載された研究では、認知行動療法が抗うつ薬の使用を減らし、長期的な回復を支援する有効な手段であることが確認されています。




社会的認識と向精神薬の未来

最終的には、社会全体の精神健康に対する認識を変えることが、向精神薬の適正使用と精神障害治療の改善に繋がります。


教育プログラムの拡充公開ディスカッションの促進、そして政策立案者と医療提供者の間での連携強化が求められます。


このような包括的なサポートシステムの構築が、精神医療の未来における課題への対応策として期待されています。




米国の向精神薬の脳への影響

米国の研究からも向精神薬の脳への影響が明らかになっています。


例えば、ハーバード大学の研究によると、抗精神病薬は脳の構造と機能に長期的な変化をもたらし、認知機能の低下や認知症リスクの増加を引き起こす可能性があります(Harvard University Press, 2024)。


また、では、薬物の使用が脳の神経伝達物質の合成、パッケージング、放出に影響を与え、神経機能を変えることが示されています(Neuroscience Institute, University of Chicago, 2022)。




北欧諸国や韓国における向精神薬の脳への影響

北欧諸国や韓国でも、向精神薬が脳に与える影響についての研究が進められています。


例えば、ノルウェーでは向精神薬の長期使用が脳の体積に影響を与えることが確認されており、特に抗精神病薬の使用が前頭前皮質の萎縮を引き起こす可能性があると報告されています(Norwegian Prescription Database, 2005)。



また、スウェーデンでは、向精神薬が神経伝達物質のバランスを崩し、うつ症状や不安症状を悪化させるリスクが指摘されています(Psychopharmacology and Health, library.psychology.edu)。


韓国では、向精神薬の使用が自殺リスクを増加させる可能性があると報告されています。ソウル国立大学の研究によると、抗うつ薬の使用が自殺念慮を高めるリスクがあり、これが患者の精神健康に重大な影響を与えることが示されています(Journal of Korean Medical Science, 2021)。



まとめ

日本における向精神薬の使用は、精神障害者を"作り出す"という深刻な問題を引き起こしています。


精神薬の適切な使用と管理、代替治療法の導入、社会的認識の変革が必要です。


これらの対策が実施されれば、患者の生活の質を向上させ、持続可能な治療成果を達成することが期待されます。


精神薬、製薬会社、精神科医全てが悪い訳ではないと思います。
社会に必要です。
しかし、マジョリティの声が苦しみが伝わり社会が更に行きやすくなることを願います。


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