インドネシアのオンラインタクシーで③
これまでの話
ジャカルタで、オンラインタクシーの運転手のおじさんに北スマトラ地域にまつわる色々を聞いた話 第3話。
バタック民族の王様
バタック民族の長い歴史のなかで多くの人物が王様になりました。
一番有名なのは、シシンガマンガラジャ12世という方。インドネシア国家英雄の称号も与えられていて、同じ名前の道路がジャカルタにもメダンにもあります。(インドネシアではよく偉人の名前が道路に付けられているようです。偉人だけでなく、山の名前や果物の名前など市のエリアごとに色んな名前が付けられていて、道路名から色々調べていったら面白そうですね。)
日本の名字が色々歴史があるように、前回書いたmarga (マルガ:名字、氏)にもそれぞれ歴史がありまして、どうやらおじさんの氏族はかつて王様であったNaipospos(ナイポスポス)という方の子孫にあたるそうです。
同王様を知らないので、おー王様の子孫、すごいですねーというくらいの反応しかできませんでした。が、バタック民族の方が自分の氏族に誇りを持っていて、歴史を語れたりすることは素敵だなと思います。(きっとそれ以外の民族の人も同じ感じだろうと思いますが)氏族=大家族的な考え方もあるようなので、氏族の一員としての務めを果たすという責任感もあるのかもしれません。
ちなみに、前述のシシンガマンガラジャ12世の名字はSinambelaというそう。おじさんの親族の女性にもその名字を持つ方がいることを聞きました。(結婚により女性の氏が変わることはありません。)王の子孫が集まる家族、なんとなく優秀そうですね!
民族の大地?
バタック民族は数種類に分けられて、そのうちの一つがトバ湖の近くに住むバタック・トバ民族。おじさんによるとTarutung(タルトゥン)という市が同民族の中心地だったそうです。トバ湖の南岸の方にあります。
確かに、現在は北タパヌリ県の県都である大きい町なので、きっとそうだったのでしょう。一回行ってみたかったのですが、時間がなくいけませんでした。。
タルトゥンはバタック・トバ語でドリアンを意味するそうです。この動画でタルトゥンが紹介されています。美味しそうなドリアンが出てきます。
動画でもシシンガマンガラジャという道路が出てきましたね。
12月はドリアンの季節です。きっと今年もタルトゥンでは美味しいドリアンが実っているのでしょう。