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「Matrixifyでエクスポートするべきデータはどれか?」Matrixify活用マニュアルPart3 【Shopifyでデータ分析】

 この記事は、ShopifyでECサイトを運営するオーナーの方々をターゲットとしています。

目次

・はじめに
・項目が多すぎてよくわからない!!
・大事な項目はこれだ
・おわりに

はじめに

 はじめまして、tablyの伊藤です。皆さんはShopifyアプリ『Matrixify』、使っていますか?

※ Matrixifyについてよく知らない、という方は前回、前々回の記事をご覧ください↓

 Matrixifyはデータ操作やデータのインポート、エクスポートが自由自在に実行できるとても便利なツールですが、ここでは主にエクスポート機能について取り扱いたいと思います。

 さて、Matrixifyを使っていざデータをエクスポートするぞ!、と思い立ち新規エクスポートの画面を開き、出力するデータを選択しようとすると、このような画面が出てきます。

Select Sheets(全17種類)
「Orders」Sheetのうち、Basic Columnsに属するカラム(全58種類)
同じく「Orders」Sheetのうち、Line itemsに属するカラム(全36種類)

 これを見た方はおそらくこう思うでしょう。

項目が多すぎてよくわからない!!


 ……このように、Matrixifyは非常に便利で、細かいデータまで出力できる高性能なツールなのですが、その自由度の高さゆえに、適切な使い方やデータの示す意味を把握するのがとても難しいです。

 とはいえ、よほど高度な分析を試みない限り、実際に必要となるデータの項目はほんの一部に収まると思われます。正直全てのカラムの意味を理解することはほぼ不可能ですし、そんな必要も全くありません。

 本記事では、実際に筆者がよく使用する項目や重要なデータなど、実用性に富んだ重要なカラムのみをピックアップし、ご紹介します。

大事な項目はこれだ

 ここからは、データを「顧客」「注文」「商品」の枠組みに大別し、それぞれ重要となるカラムを取り上げてご紹介します。

顧客に関するデータ

 まずは顧客に関するシート、「Customers」について見ていきましょう。

 比較的わかりやすい項目が多いですね。チェックをつけた全てのカラムについて説明していきます。

  • ID ユーザー識別ID

  • Email ユーザーのメールアドレス

  • First Name ユーザーの下の名前

  • Last Name ユーザーの名字

  • Phone ユーザーの電話番号

  • Created At アカウント作成日

  • Updated At アカウント情報更新日

  • Total Spent 総購入金額

  • Total Orders 総注文数

  • First Order: Processed At 初回購入日

  • Last Order: Processed At 最終購入日

 IDやメールアドレス、氏名などは見ての通りです。
 そして Total SpentTotal Orders ですが、これらは各顧客のステータスを把握する、つまり購入数や消費金額の多い優良顧客であるかどうかを判断するための材料として優れたデータです。
 また Last Order: Processed At はユーザーが最後に製品を購入した日付を表し、顧客のアクティブ・非アクティブを判断できます。
 他にも Created At と First Order: Processed At を用いることで、F1転換日数、つまりユーザーが会員登録してから初回購入までにかかった日数など把握することができます。活用次第でこんな情報も得られるので、やはり重要なカラムを押さえておくことは大事ですね。

注文に関するデータ

 続いて、「Orders」シートから注文に関するカラムを見ていきましょう。

  • ID 注文ID

  • Created At 注文作成日

  • Cancelled At 注文のキャンセル日

  • Line: Name 注文商品の名前

  • Line: SKU 注文商品のSKU(最小単位、テキスト形式)

  • Line: Quantity 注文した商品数(フルフィルメント完了時にはマイナスの値を取る)

  • Fulfillment: ID フルフィルメントID

  • Fulfillment: Status フルフィルメントのステータス。success、cancelled、error、failureの四種

  • Fulfillment: Created At フルフィルメント作成日

 フルフィルメントは決済や配送など、取引の一連の流れが完了したことを指します。基本的な情報は前述の通りなのですが、出力した際におそらくややこしくなる箇所があるので、そこにだけ触れておきます。

出力例

 まず、上部に貼付した、エクスポートCSVの一例をご覧ください。Line: Quantityの値が正の値をとったり負の値をとったりしていることがわかります。単純な理解では「Line: Quantity=注文した商品の個数なのでは?」と感じるはずなので、一見不可解に思えるかもしれません。
 Line: Quantityの持つ意味は、Matrixify公式サイト(https://matrixify.app)を参照すると以下のように解説されています。

 ここから、Line: Quantityの値はLine Typeに依存し、商品が購入された際にはその分だけ正の値を取り、返金やフルフィルメントが履行された際には負の値を取ることがわかります。つまり、このカラムをうまく活用することで、フルフィルメントあるいは返金の必要数が把握できます。
 これを知っておかないとなぜ数量が負の値をとっているのか?と疑問が生じてしまうおそれがあるため、注意しておきましょう。

商品に関するデータ

  • ID 商品ID

  • Title 商品名

  • Type 商品のカテゴリ

  • Tags 商品につけられたタグ

  • Created At 商品の作成された日

  • Updated At 商品の更新された日

  • Status 商品の販売状態(Activeは販売中、Archivedは販売終了、Draftは未販売)

  • Published At 商品の公開日

  • Varient SKU 商品識別のためのSKU番号

 こちらも記載した通りです。なお、商品が公開・販売されていない場合はPublished Atは空欄となります。

おわりに

 さて、今回の記事ではMatrixifyを用いてエクスポートする際に選択できるカラムのうち、ごく一部の重要な項目のみを抜粋して紹介いたしました。もちろんこれが全てではないですが、基本的なカラムだけでも押さえておくことである程度の分析用データが手に入るので、特に初心者の方は最低限の知識を身につけておくと良いでしょう。

 最後になりますが、こうしてエクスポートできたデータを活用して分析したい!という方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。データを用いてさらに深い洞察を得るために役立つ情報を、詳しく記載しております。

tably 公式サイト:
https://tably.in

 また、今回取り上げた3つのシートの全てのカラムについて説明した早見表を作成したので、ぜひご活用ください!


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