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アランの『幸福論』を卓球にフル活用しよう!③/5

何かを追い続けること自体が幸せ

「野心家はいつも何かを追い求めている。
そこには世にもまれな幸福があると思っているから。
しかし、野心家の幸福はそのことで頭がいっぱいだというところにある。」

【40.賭け】

卓球で幸せを感じる場面はいろいろあります。

大会で結果を出したときは幸せです。

新しい技術ができるようになったときは幸せです。

だからこそ、そこを目指して練習します。



しかしよく考えたら、

「そこに向かって一心不乱に練習する。」

これ自体が、もう幸せなことですよね。

目標があるというのは、それ自体が無条件に素晴らしいことなのです。



夢中になって何かを追いかけている時点で、あなたは満たされています。

それを自覚できれば、もう落ち込んでも大丈夫です。

どうすれば回復できるかを考えるのに夢中になれるんですから。


人は、自力で幸せになりたい

「人は時間がもたらす運命よりも、自分がつくり出す運命の方を好むものだ。」

【42.行動すること】

卓球選手は、自分自身で運命を決めたがります。

自分から攻めたがるのは、自力で勝敗を決したいからです。

守りの卓球は、運命を相手にゆだねている気がするので、避けてしまうのです。



しかし、自分も相手も攻撃が40%しか上手く行っていないなら、相手に打たせた方が勝率は上がります。

これは誰でも簡単に理解できる話です。

しかし、いざコートに立つと、こんな簡単な話が吹っ飛んでしまいます。

お互いにドライブが入っていないのに、攻撃をし続けてしまいます。

「自力で運命を決める」ことが、「勝つこと」を上回ってしまうのです。



人間はつい、確率が悪くても自分でサイコロを振ろうとする生き物なのです。



しかし、本当の目的は「勝つこと」です。

確率が上がるのであれば、相手に委ねることも必要です。

「自分の目的は何か」

そこを絶対に見失わないように気を付けてください。


怠け者には、本物の喜びは分からない

「自力で登りきったときの喜びは、山頂から見た雪景色をいっそう美しく感じさせるでしょう。」
「登山電車で山頂にたどりついた人は、自力で登った人と同じ風景を見ても、同じように美しくは感じられません。」

【44.ディオゲネス】

卓球は、目標に向かって突き進むこと自体が幸せなことです。

「バックドライブができるようになりたい!」

「あの人に勝てるようになりたい!」

そう思いながら、必死に練習をすること自体が楽しいのです。



怠け者は、結果だけを望みます。

「バックドライブができるようにならないかなぁ。」

と思ったら、何球か練習します。

そして、

「無理そうだなぁ…」

と思ったらすぐに練習を止めてしまいます。

必死に練習に取り組むこと自体が楽しいということを、知らないのです。



何球か練習して、できてしまうこともあります。

しかしこの場合も、登山電車に乗った人と同じです。

バックドライブに特に思い入れが無いので、大した喜びはありません。



つまり怠け者は、上手くなってもならなくても、どちらにしても大した幸福は得られないのです。

「苦労を楽しむこと」を抜きにして、卓球で本当の喜びを得ることは、あり得ないのです。


今の自分が、未来の自分を幸せにする

「過去の仕事を振り返り、その経験が今の仕事に生かされているのを感じたとき、人間は幸せな気持ちになれます。」

【48.幸せな農夫】

サーブで点が取れるようになると、

「あのときサーブ練習をしておいて良かったなぁ。」

と、ふと思うことがあります。



凡ミスが少なくなったときに、

「あのときツッツキ練習をしておいて良かったなぁ。」

と、ふと思うことがあります。



ふと過去を振り返り、あのときの努力を思い出したとき、幸せを感じます。

あのときの努力のおかげで今の自分がある、と。



ということは、未来の自分が幸せかどうかは、今の自分の努力にかかっています。



未来の自分を想像してください。

そして、

「あのとき頑張って良かったなぁ。」

と、未来の自分が言えるような頑張りを、今やりましょう。


夢中だと疲れを感じない

「他の楽しみが何もない散歩は、歩いていても疲れるだけです。
そして家へ帰ってきたときは、なぜかちっとも疲れていないのです。」

【49.労働】

良い練習とは、

「練習中に疲れを感じない練習」

のことです。

練習に夢中になるあまり、疲れていることを忘れてしまいます。

そして家に帰ったころに、思い出したかのように、どっと疲れが押し寄せるのです。



悪い練習は、この逆です。

「疲れた」と言いながらやる練習のことです。

だらだらとした練習は、常に疲れを感じます。

そして家に帰ると、疲れはどこかに消えています。

だから、夜中までゲームをするのです。



では、どうすれば良い練習ができるでしょうか。



「目的地を設定する」

という単純な方法があります。

例えば、自分の理想のドライブをイメージします。

そこを目指して練習をするのです。



目的地があれば、そこに向かって突き進むことができます。

悪い練習はなぜだらだらしてしまうのか。

それは、「目的地が無いから」です。

だから、適当にフラフラするしかなくなってしまうのです。



ということで、目的地を設定して、そこに突き進みましょう。

そうすれば、家でぐっすり眠れるはずです。


行動が未来をつくる

「刺繍もはじめの幾針かはあまり楽しくもない。
しかし、縫い進むにつれて、その楽しみが加速度的に倍加する。」

【50.始めている仕事】

必要だと思った練習は、今すぐに取りかかってください。

「レシーブが上手くなりたいなぁ…」

と思ったら、今日からレシーブ練習を始めましょう。



「いつかやろう」

は、怠け者の言葉です。

卓球もダイエットも、

「そのうちやろう」

「明日からやろう」

「準備ができたらやろう」

と言う人は、やらないのです。



言うべきは、

「今からやろう!」

という言葉です。

卓球で幸せになる人は、すぐに行動に移すのです。


今のことだけを考えなさい

「足の痛いある人は、きのうも痛かったと考える。
かつても痛かったことを思い出し、明日も痛むだろうと考える。」

【53.短剣の舞】

今の苦痛がいつまでも続くことはありません。



いずれできるようになります。

いずれ上手くなります。

いずれ勝てるようになります。



しかし人は、過去と未来をネガティブに思考してしまいます。

「昨日も上手くできなかった…」

「明日も上手くできないだろう…」

「もう一生上手くならないんだ…」

こんな想像を、自分が思考した悲劇に過ぎないのに、事実だと思い込んでしまいます。



こんなことを考えていても、前には進めません。

過去と未来を怖れるなんて、やめてしまいましょう。

考えるべきは、今のことだけです。

今の練習に集中し、全力で上手くなりに行くのです!


アランの『幸福論』を卓球にフル活用しよう!②/5
アランの『幸福論』を卓球にフル活用しよう!④/5

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