「Backpack Battles」がコアなゲーマー間で流行中。異常に気持ちいいバックパックパズルと時間を忘れるオートバトル。
「Backpack Battles」とは、Steamでデモ版が配信中の新作ゲームだ。
本作は、オートバトルとバックパック整理が組み合わさった新感覚のデッキ構築型ローグライトゲーム。
その完成度の高さからコアなゲーマー間でじわじわと評判を上げてきており、プレイヤーの数が徐々に拡大。
記事掲載時には24時間ピークで同時接続1万人を超えるプレイヤーを獲得している。
「Backpack Battles」は2024年4月のリリースを予定しており、現在配信されているものはあくまでもデモ版となる。
日本語対応も発表されているが、残念ながら対応は製品版からで、配信中のデモ版は英語（または中文）となっている。
ただし、デモ版は無料。ゲームのルールもシンプルかつ直感的でとっつきやすい。
検索すればwikiなどで有志がアイテムの日本語訳をまとめてくれているので、本記事を読んで興味が湧いた人はぜひ一度触れてみてほしい。
「Backpack Battles」の人気は、「正解が複数ある対戦ゲーム」と、「正解が1つしかない一人用パズルゲーム」を組み合わせ、「正解が複数あるパズルゲーム」として提供している点である。
・「正解が複数ある対戦ゲーム」とは？
ボードゲームなどの対戦ゲームをプレイしたことがあればイメージしやすいかもしれない。トランプでもいい。
極端な例だが、例えばババ抜きだ。ババ抜きに正解はない。どのカードを選ぼうが、それがジョーカーか、相手がジョーカーを持っていたかはそれを引くまでわからない。少し極端すぎたか。
もう少し詳しい話をすれば、選択肢が複数ありその選択を問われた時、数ある中から「これ」か「これ」か「これ」を選べば大丈夫、そんなことがよくあるのだ。
実際には微差があったとしても，その差がカジュアルプレイヤーレベルで可視化されることはほとんどない。
多くの対戦ゲームにはどの選択もリスクとリターンがあり、その価値は相手のアクションによって変動する。
正解は勝敗が出るまでわからないし、その正解が次も正解とは限らないのである。
・「正解が一つしかないパズルゲーム」とは？
パズルを想像してみてほしい。なんでもいい。例えばジクソーパズルだ。
ジクソーパズルには唯一の決まった正解がある。
それぞれのピースには明確な役割があり、決められた場所以外にはハマらない。
他のパズルもだいたい唯一解だ。
唯一だからこそ、「分かった」時の爽快感が強調される。
ただ一つの解答を閃いたときの気持ちよさは何物にも代えがたい。
上記二つを組み合わせた画期的なゲームこそ「Backpack Battles」である。
対戦型パズルゲームといえば「ぷよぷよ」や「テトリス」が代表的だが、それらはアクション要素を導入し、プレイヤーの操作技術の差異を利用することで対戦を成立させている。
「Backpack Battles」の特筆すべきところは、対戦ゲームでありながら時間制限がない上、身体性が要求されないところにある。
それゆえに得られるのは強烈な満足感。
ゲーム中に時間が足りなかった、操作技術が足りなかった等で自分の理想とするイメージを再現できなかったプレイヤーは数多くいるだろう。
筆者もその一人だ。
しかし、「Backpack Battles」は満足するまで考えることが出来る上に、正解が複数用意されている事で手軽に満足感を得ることが出来るのだ。
前置きが長くなってしまったが、ゲームを紹介しよう。
「Backpack Battles」はショップでアイテムを買ってバックパックに詰め込み、自分以外の冒険者と戦っていく新しいジャンルのゲームだ。
ショップに並ぶアイテムは毎回ランダムなのでリプレイ性が高く、何度でも楽しめる。
プレイヤーがやることはシンプルで、戦闘ごとに自動で手に入るお金を使ってアイテムを購入し、キャラクターを強化していく。ただこれだけだ。
しかし重要なのは、バックパックには容量があるという点だ。
この限りあるバックパックに、パズルのように装備品を詰め込んでいく。
配置によって効果が変わってくるので、状況に応じていろいろなパターンを考え、うまくバックパックに落とし込む必要がある。
時にはオリジナルの、今までにない発想を試したり。
それが上手くいったとき、自分のアイディアが肯定された時の気持ちよさは格別だ。
選択肢はまさに無限と言えるだろう。
ありがたいことに、購入とバックパックに収めるフェイズは時間制限がなく、いくらでも考えることができる。
頭を悩ませ試行錯誤し、己の思う最高傑作が完成したら戦闘の時間だ。
戦闘はラウンド進行度合いが同じタイミングのほかのプレイヤーが現れる。
戦闘はすべてオートで行われるので、いざ戦いが始まればプレイヤーはただ見守ることしかできない。
正解は終わってみるまでわからないのだ。
本作は現在無料のデモ版が配信中で、Steamプレイヤーであれば今すぐに遊べる。
英語だからといって敬遠するにはもったいない面白さだ。
気になった人は是非チェックしてほしい。