練習を見学してみた
練習の日、待ち合わせ場所に20分ほど早くついてしまったので、近くをふらふらしていたら、5分経ったところで父からの着信が…出られなかったのだが、待ち合わせ場所に戻ってみるともう数名いらっしゃる。自己紹介をして、他の方のお名前をうかがったところで、リーダー的な方がひとこと。
「では行きましょうか」
えっ、みなさん私をお待ちだったんですか…待ち合わせ時間までまだ10分以上あるのに(汗)
さて、みんなでぞろぞろと練習会場へ。そこですでに待機されている方もいて、メンバーは総勢6名。ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオン、歌がふたり、そしてMCの方。ベースの人は今日はいらっしゃらないとのこと。
ピアノの責任がますます重そうですが!?
練習する曲は決まっていて、それぞれをまず一通り通して、テンポが合わないところや、終わり方などを少し相談して調整する程度。なんどもやっている曲なので、「久しぶりの練習だからちょっと調子狂うね」という程度で、あまりゴリゴリやらなくてもいいらしい。
この人たち、みなさん80歳前後で、学生時代からこれらの曲をやってきたので、とにかく年季が入っている。私が生まれる前から60年くらいも演奏してきているのだから!だからそんなに練習しなくてもいいのだ、とおっしゃっていた。「高齢者だから疲れすぎない程度に」やるのだそうです(笑)
そしてこの日は、比較的とっつきやすそうな曲の楽譜をいただいて帰った。実は初見で合わせてみようとしたのだが、ほとんどコードで書いてあったのでいきなりはちょっとハードルが高かった…先輩が弾いていらっしゃるのをみていたら、とにかく左手のベース部分をテンポを崩さず弾き続けるのが肝要というのはよくわかった。
2時間弱ほどの練習の後、近くのお店でみなさんでお茶するというのでお付き合いした。そこで、80歳前後のおじいさま方が「わが大学におけるタンゴの伝統を若い人に引き継いでいくためにはどうすべきか」を大真面目で話していて、ちょっと驚いたのでした…ただ楽しいからやってるってだけじゃなかったのか!積極的に新メンバーを加入させてバンドの若返りをはかっていたようにも見えないのだが、そこはこれからの課題であり、初めて参加した私にはわからないだけで、なにか秘策があるのかもしれぬ。
この日、とにかく印象に残ったのは、誰でも知ってるタンゴの代表曲「ラ・クンバルシータ」を合わせたあと、最年長であるピアノの人が「うーん、やっぱりいいなぁ。このハーモニーであと5年は寿命が延びた!」とおっしゃっていたこと。ほんとにタンゴとアンサンブルが好きなのだなぁ。いくつか本番の予定も決まっているらしい。
つづく。