「シャワーをここまで切望したことがあっただろうか?」
世界一周28日目(7/26)
ホットシャワーを浴びたい…
いや、水シャワーでもいい。
この際贅沢なことは言わないから、頭上から一定量の水が流れていればでなんでもいいや。
いや、体を洗う水が使えるってこと自体がモンゴルではぜいたくなのかも…
宿情報も全くないままやってきた国境の町ザミンウデ。中国はもう目と鼻の先だ。
アルタからもらった薬で下痢は治ったが、お腹の調子はよくない。便はゆるいし、しくしく痛む。
僕は町の人に訊いて宿を探した。
宿は駅のすぐ近くに3つあったが、一番安い8,000トゥグリル(560yen)の宿はシャワーがないどころか水すら出てこなかった。
僕は散々悩んだ挙げ句、この汗まみれの体をどうにかしたいと思い、35,000トゥグリルの宿に行った。
ここには形だけのシャワーがあったが、出て来た水からは鉄の臭いがした。
僕は諦めて一番安い宿に決めた。
部屋はベッドが6つあり、他の宿泊客とシェアするドミトリーだったが、
幸い他の宿泊客はなく、僕一人で使いたい放題だった。
これでシャワーがあれば言う事ないんだが…
そもそもなんでシャワーのノズルがついてないんだ!?
何の気なしに洗面所のカランをひねると水が「ちょぽちょぽ」出た。
そらそうだ。これで水が使えないなんてあんまりだもんな。
さっきは断水かなんかだったんだろう。僕は心もとなく流れる水を眺めた。
「ノモハンに行った日本兵は支給されるヘルメット一杯分の水で歯磨きから体を洗い、さらには洗髪まで済ませたと言う…」そんなことが誰かのブログのコメントに書いてあったのを思い出した。
やるしかない!
僕は意を決して
洗面所に頭をつっこんだ。
「うひゃ~~~っっっ!
冷てぇえええ!!!!」
季節が夏と言う事もあり、凍えるほどではない。
僕は売店で手に入るビニール袋に水を溜めて穴を空け、簡易的なシャワーを作った。
またひとつ旅人としてのレベルが上がった気がした。
ウォシュレトがなければトイレの大ができなかった僕は、携帯ウォシュレットと
トイレットペーパーを手にどこでも用が足せるようになり、
ここザミンウデの町で洗面所さえあれば体が、さらには髪の毛が洗えるようになった。
さっぱりすると途端にこの安宿が快適なものに思えた。
どっかの温泉漫画に出てきそうだ...「おおっ!ここがザミンウデか!」とか言ってさ笑。「住めば都」とはよく言ったもんだぜ。
それにここには漫画を製作するのにぴったしの高さの机gsあるのだ。
Wi-Fiも駅まで行け手に入る。
モンゴル来てそろそろ2週間。
最後にちょっとゆっくりしようじゃないか。