冬の京都で過ごす 2日目 大寒
5時45分 早いのでまだ寝る。
6時45分 スマホのアラームで目が覚める。
部屋の電気を点けて、洗面所に向かう。外からカラスの鳴き声が聞こえる。鳥が飛んでるということは今日の天気は晴れの予感。ベッドに戻ってヨガ15分してから着替える。
窓を開けると冷たい空気とすずめのさえずりが部屋に入ってくる。
7時45分、ホテルのカフェスペースに移動。思いのほか混んでいるので注文の前に席を確保する。
カウンターで朝食チケットを渡す。
「パンと飲み物選んでください~」
たまごとホットコーヒーを注文して番号札を受け取って席に座る。
クラシックが流れる中、時々トースターがチンと鳴る。しゃべる人はみんなゆったりした口調でだんだん眠くなってくる。
「おいしいおいしい、レストランみたいやね」「おいしいおいしい、おいしいわ」
番号を呼ばれたので受け取りにカウンターに向かう。さすがベーカリーホテルという名前だけある。トーストがおいしい。つまりコーヒーもおいしい。
「写真どうぞ~かっこよく撮ってください~アハハ」
8時30分、部屋に戻り、荷造りをしてチェックアウト。
まずは記憶を頼りに駅のコインロッカー向かう。あったあった。大サイズにヨガマットがギリギリ収まるので荷物を入れる。600円払って大分身軽になった。
昼の電車で京都に戻るまで、短い時間しかないが、最大限奈良を堪能する。
「錆びないけど刃こぼれする包丁、これが錆びるし刃こぼれする包丁、これが錆びないし刃こぼれしない包丁です」「錆びる包丁は僕らからしてもよく切れる包丁です。錆びない包丁はさらに加工してますから。普段使わない人は高い思いますけど」
おみくじ「失せ物 女性にきけ」
絵馬「0.01秒でも前へ 〇〇 陸上部」
寄ってくるシカたちにおののく男の子
「シカわけわからん!」
「もーいーかいっ」「まーだだよ」「もーいーかいっ」「まーだだよ」「…」「もーいーかいもーいーかいもーいーかい」
教科書に載るような仏像が見放題の興福寺国宝館。梵天より帝釈天のが顔小さいなぁとかどうしょもないことを考えながら見て回る。
「ほんとはインド人」
「阿修羅、阿修羅、これが阿修羅や。影がすごい」
「すみません、このかぶりもんは決まりがあるんですか?」「…」「ゾウ!」ザワザワ「あれ、ゾウなんだって…イノシシやない…」ザワザワ
「阿修羅、影が踊ってるみたい」
お腹空いたのでノモケマナでチャパタサンドを買う。店内にはナマケモノのぬいぐるみと本棚。何年ぶりかに食べたがおいしい記憶通りにおいしい。
「寒くてめがねくもってこまりますよね」「昨日もおとついも奈良では珍しくつもるほど雪降ってね」「みなさんお好みがはっきりしてらっしゃるから酸味がいやという人はここがいいですー」
「おすすめあります?」「一番難しい質問です。みなさんお好みがありますので…」「ごめん!」「あたし、エルサルバドル」
「すみません、くまちゃんの6個でもいいですか?」「くまちゃん…はい、すみません。(在庫を確認)大丈夫です」「すみません。申し訳ございません。ぜんぜんゆっくりでいいです」「すみません」
瀬戸物屋で京都で使うマグカップを探す。九谷焼のカップ4000円…うーん。高い。できれば白くて丈夫そうで、あと500~1000円くらいの物が欲しい。
白くて、ずんぐりしてて、780円のマグカップがある。いいじゃん。ただスープカップかな、もう少し背の高いやつだといいな…と棚に戻す。と、奥に背の高いのがある。しかも底に貼られた値札には200円と印字がある。迷うことなくレジに向かう。
商店街にある二階建てのパン屋。看板の「コーヒーフェスティバル 菓子パン1コ+コーヒー付き」に迷うことなく入店。
「コーヒーフェスティバル アメリカンで」「コーヒーフェスティバル ホット」横目にみると隣の新聞読んでるおじさんもコーヒーなので、おそらくコーヒーフェスティバル中。
菓子パンが何が来るのか身構えていたが、運ばれてきたのは、クリームパン。君、よく知ってる。中のカスタードがほのかにあたたかい。
14時50分、京都行きの特急に乗り、ものの30分で京都駅に到着。
夕飯は高島屋で買った551の肉まん
冬の京都、明日からどんな生活が待っているか楽しみである。
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