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思い出すだけでドキドキする!初めてのインド旅 - 夜行バス編 -

あの時の自分はこうだったなぁなんて思い出しながら、ゆっくり旅の話も書いていきたいなと思います。

まずは、一番最近訪れたインドの話。

実は2020年に予定していて飛行機のチケットまで買っていたのですが、コロナで中止に。ですが今年の2月にやっと念願叶ってインドに行ってきました。2024年2月終わりから、5月半ばまで約2ヶ月半滞在しました。
メインの目的は2つ。毎年リシケシで行われるインターナショナル・ヨガ・フェスティバルに参加することと、リシケシで全米ヨガアライアンス200時間認定コースを受けること。

フェスティバルについては別に記事にしてみたので、興味のある方はこちらからどうぞ。


インドはとても広い国ですが、今回は北部にしか滞在していません。

オランダのアムステルダムから、ニューデリーへ。直行便も出ていますが、費用を抑えるためにアブダビの空港で乗り換えの便を選びました。
往復で570ユーロ。私にとってはお手頃価格でした。

到着は夜の21時半ことでしたが、友人のアドバイスを受けてニューデリーには滞在せず、すぐに夜行バスに乗ってリシケシへ。
ニューデリーの空港は客引きがなかなか手強かったり、騙されたりすることもあるようですが、私は到着ゲートで出会った大学生の男の子が一緒に来てくれたこともあって、あまりしつこく声をかけられることもありませんでした。

インドで使えるSIMカードはすでにアクティベートしておいたので、すぐにUberを予約して、夜行バスが出発するバス停に向かいました。Uberの乗り場が少しわかりにくいところにあって、ちょっとウロウロしてしまいましたが、到着ゲートを出て右にある駐車場のへ向かうと見えてきました。

初めての場所で手間取ってしまい、夜行バス発車時刻に間に合わないかも!とドキドキしてたのですが、その夜行バスはアプリで乗車場所を自由に変えられるシステムになっていて(なんて便利なんだ!)、タクシーの中で乗車場所を変更して、降ろしてもらった駅から電車で新しい乗車場所に移動!
とにかく急いでいたのであまり余裕がなかったのですが、遅い時間でも駅で怖い思いをすることはなかったし、駅の窓口のおじさんも優しかったし、駅からバス停が実は結構離れていて、歩かなくてはいけなかったのですが、大通りだったこともあって危険とは感じませんでした。途中でよった小さなお店でお水とクッキーを買ったんですが、お金のことがまだちゃんとわかってなくて、たぶん渡したお金がかなり多かったみたいで大喜びされました。
それで嬉しくなっちゃって、冒険してる!!って気持ちが盛り上がっちゃって、アドレナリンが出ちゃってたんだと思います。
今思うと、ちょっと無謀だったかな。Uberで移動したほうが間違いなく安全でした。

バス停に着くと、待合室があったのでそこで待機。
カウンターのお兄さんに、「私、このバスに絶対乗りたいから、来たら声かけてね!インドに初めて来て、よくわからないから、あなたが頼りだから、よろしくね!」と言っておいたんだけど、乗車時間なかなか声がかからなくて心配で何度も外に見に行ってたら、「リシケシー!」って叫ぶ声が聞こえたので、「え!これ私の乗るバスじゃない?私のだのよね?」と乗車スタッフの人に確認すると、私の名前が書いた紙を見せてくれたので、ホッとして乗車。

横になれる席にしたのですが、こんな感じの小さな個室でした。

やっと自分だけのスペースができたのと、ホッとして気づいたら眠っていたみたいです。なかなかの運転で、暴走族みたいなクラクションの音に何度も起こされましたが、なんだがそれも楽しめるくらい、テンション上がってたんですね。

あるタイミングではっと目覚めて、スマホで現在地を確認。
なんだか嫌な予感。

そう、寝過ごしてしまったようで、リシケシを過ぎてしまってました。

やっちゃった。

(今、思い出して書いてるだけでドキドキしてるのに、当時はなぜかすんごく落ち着いてたんですね。なんでだろう。寝ぼけてたのかな。)

まずは急いでバスのスタッフに伝えないとと思って、ドアを開けると、そこに車内のスタッフと男の子が会話しているのが見えました。
「私、寝過ごしちゃったんだけど、今どこ?リシケシはどこ?」
そう何度か叫んだんだけど、スタッフの人には伝わってない様子。

どうしたものか…と思ってたから、インド人らしき男の子が英語で私に
「僕もリシケシで降りる予定だったけど、寝過ごしてしまった。次で降りるけど、一緒に行く?」

そう言ってくれたので、「行く!」と即答してすぐ荷物をまとめて彼と一緒に降りました。

私と一緒に降りたけど、その後どうしたらいいのかちょっと混乱している様子の彼。

そこに、そのバス停が目的地だったジェントルマンな男性が寄ってきて、流暢な英語で彼に話しかけます。

「リシケシまで行きたいけど、行き方がわからないし、バス代も持ってない。この辺りにATMはある?」

それを聞いたジェントルマンな男性は、
「そこにローカルなバス停があるから、そこでリシケシ行きのバスを待ちなさい。たぶん30分後くらいに始発のバスが来るはずだから。それから、ATMは近くにないから、このお金を持っていきなさい。あげるから。僕は行かなくちゃいけないけど、グッドラック!」

そう言って立ち去っていきました。

え!インドってなんて素敵な国なの!!!!!
インドは大変だって話しか聞いてなかった私には、次から次へと目の前で起こる親切が信じられなくて心の中は大興奮でした。

それから少し落ち着いた私と、インド人の若者は真っ暗で、バス停かどうかなんて全く分からないローカルのバス停でバスを待つことに。

30分と言われたけど、たぶん2時間くらいは待ったんじゃないかな。
バスが来るたびに彼が運転手に「リシケシ行く?」と聞いてくれました。

何度も何度も「行かない」と言われながら、いつ来るか分からないバスを待ちながら、私たちは少し話をしました。

彼はイギリスに住む大学生で、生まれは南インド。
自分の方言はここでは全く通じないし、ここの人たちが何を言っているのか全く分からない。
今は大学が休みで、おばあちゃんに会いに久しぶりに帰国した。
ご飯が美味し過ぎて、毎日食べてばっかりいる。
インドから出て初めて、自分の国の素晴らしさに改めて触れている。
だからいろんな場所に行ってみたくて、ヒマラヤでトレッキングをするために、初めて北インドに向かっている。

そんな話をポツポツしてくれました。

シャイだけど、落ち着いた様子の彼。
私1人だったら怖くて不安な思いをしていたと思う。

本当に一緒にいてくれてよかった。

思い出にしたいからとお願いして一緒に撮ってもらった写真。


やっとリシケシに行くというバスがやってきて、2人で乗車。
バス停に停まるたびにたくさんの人が乗ってきて狭い、狭いバスの中がぎゅうぎゅうに。少ない荷物でやって来て本当に良かったと思った瞬間でした。

「降ります!」と何度叫んでも、
道を開けてくれる様子もない他の乗客たちをかき分けながらなんとか下車。

45分くらい乗ったかな。
やっとリシケシに到着。

バス代はいいから、とカッコよく払って立ち去っていきました。
最後までなんて心の優しい青年。
到着して数時間で、インドが大好きになってしまいました。

そこからは、オートリキシャで宿へ。
値段とか、相場とかよく分からなかったけど、早く休みたかったので最初に声をかけてくれたおじさんに乗せていってもらうことに。

自分がどこにいるか分からなかったけど、その場所からは橋の手前までしか行けないということだったので「オッケー!」と伝えるとすぐに出発。

降ろしてもらって調べたら、ガンジス川にかかるラムジューラという橋でした。

眠いし疲れてたけど、ガンジス川を見て感激!

大したことない写真だけど、ここまで無事に来れたことが嬉しくて記念にパチリ。

ここからはGoogle Mapを見ながら、宿まで20分くらい歩きました。
人混みをかき分けて、静かな通りにやってきたら、いい匂いが。

チャイのおじさんが、「一杯、どう?」と声をかけてくれたので少し座ることに。

疲れた体に甘くてあったかいチャイが沁みる。
この瞬間も覚えておきたくて、パチリ。

そんなこんなで、リシケシで最初の宿、Yoga Villaに辿り着きました。
インドに着いてから、部屋に荷物を置くまでずっとアドレナリンが出てた気がする。すぐシャワーを浴びて、カーテンを閉めて爆睡!

友達が紹介してくれた宿、シャワーとトイレ付きの個室で一泊1000ルピー。
広くて、清潔で快適だった。


今まで、いろんな所を旅してきたけど、来る前からこんなに緊張した国は初めて。きっといろんな人から、ネガティブな話ばかり聞いていたからだと思う。でも私のインド旅は、降り立った瞬間から優しさで溢れていました。


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旅する翻訳家 あづさ
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