雪原を疾走した「はくたか」の後を追いかけて 北越急行の旅(新潟)【北陸新幹線フリーパスの旅 2-2】
WESTERポイントをつぎ込んだ、
北陸新幹線フリーパスを使った3日間の旅。
「雪をみたくて」富山から足を伸ばして、豪雪地帯となる北信濃を走る飯山線(長野~越後川口(新潟))を乗り通しました。
想像以上の見事な雪景色で、充実感のある旅でした。
その飯山線の旅についてはコチラ…
それでは、今回は、越後川口(新潟)から富山へ戻る旅路を描いていきたいと思います。
14:16 越後川口(新潟)発
越後川口駅
長野から続く飯山線の終着駅で、高崎(群馬)から長岡(新潟)とを繋ぐ上越線の乗換駅になります。
先ほどの列車でこの駅にやってきた人たちは、ほとんど長岡や越後湯沢へと乗り換えていきました。
ここで、長岡方面へ乗って素直に北陸新幹線の駅のある糸魚川(新潟)まで向かうこともできましたが、折り返して十日町まで向かうことにしました。
越後川口に来た時には、長岡に向かう人たちで混みあっていた車内も、
折り返して、十日町に向かう時には閑散としたものでした。
15時近くともなると、日が傾き、少し光も赤みを帯びてきました。
越後川口に向かう時とは、逆側に座ったため、先ほどとは異なる景色を眺めていました。
14:42 十日町(新潟) 到着
越後川口から30分ほどで、十日町へと戻ってきました。
この右側に架線の張ってある高架がありますが、こちらは北越急行の線路。
飯山線の旅の際には触れませんでしたが、この十日町の駅は、越後湯沢から上越にある直江津(新潟)まで走る北越急行の途中駅です。
道中でも、どう帰ろうか迷っていましたが、結局、この北越急行に乗って直江津から糸魚川まで戻ろうと思って戻ってきたのです。
十日町での待ち時間のうちに、駅周辺をウロウロとしていました。
興味を引いたのが、駅の地下の連絡通路にあった「十日町冬物語」とあった展示。
飯山線沿線は、雪深い土地。
藁ぐつやかんじきなど、雪の際の昔の履物と一緒に、織物が展示してありました。
冬の間は農業をすることもできないため、雪深い時期は、絹織物を作る人が多かったとのことです。
冬の間は雪で湿度が高いため絹糸を傷つけにくく、絹織物を作るには適した土地だったのです。
15:10 北越急行へ
北越急行の十日町駅
こちらに乗っていけば、十日町から1時間もしないうちに、直江津までたどり着けます。
実際、先ほどの越後川口から長岡方面へ抜けて信越本線で直江津まで行くこともできますが、こちらは大回りとなるため、十日町からだとどうしても2時間ほどはかかります。
この北越急行は、上越新幹線の停車駅である越後湯沢と直江津とを結ぶ短絡線として建設された鉄道なのです。
北陸新幹線が金沢まで伸びる前は、越後湯沢発金沢行きの「特急はくたか」がこの北越急行の線路を通って、最高時速160キロという物凄い勢いで飛ばしていたのです。
ちょうどこれから、途中の富山まで帰ることになるため、少しのんびしした「はくたか」の旅の始まりです。
十日町を出ると、すぐに信濃川を渡り、トンネルへと入っていきます。
速度を出すために、山を貫いて直線的に線路を作る必要があったため、どうしても北越急行はトンネルが多いのです。
そのため、他の路線とは違って、風景を楽しむ…といった感じではありません。
かつてであれば、その「速度感」を味わうこともできました。
北陸新幹線が金沢まで延伸した後であれば、北越急行の区間を130キロでぶっ飛ばす快速列車「スノーラビット」も走っていました。
それに乗った時は、空を飛びそうな勢いで列車が走っていたような感覚がありました。
しかし、現在では、設備の関係上、時速95キロ程度までしか出せなくなったとのこと。そのため、現在は快速スノーラビットはなくなってしまいました。
そのため、現在では走りは幾分控えめにはなっていました。
豪雪地帯の山を貫いて線路が通っているため、トンネルを抜けると、結構雪が積もっているのが見られます。
今は、途中駅に全部停まるようになりましたが、かつての快速スノーラビットだと、十日町以外の途中駅は容赦なく通過していました。
以前よりはゆっくり走っているとは言え、それでもよくあるローカル線の旅からすると、かなりの速度で疾走していきました。
平地に抜けたと思えば、列車はほどなく関川を渡りました。
ここまで来れば、直江津までもうすぐです。
16:02 直江津(新潟)乗換
上越のターミナル駅・直江津
北越急行以外に、JRの信越本線と、えちごときめき鉄道の上越妙高方面・糸魚川方面が乗り入れています。
どの方面に向かうにしても、ほとんどの場合、直江津での乗換が現在は必要です。
残念ながら乗って来たのは、かつての特急「はくたか」ではありませんので、糸魚川方面の普通列車へ乗り換えが必要です。
普通列車・泊(とまり・富山)行き
旧北陸本線を行く列車になります。
車内は結構混みあっていて、何とか座席は確保できました。
乗換時間があまりなく、すぐに列車は出発となりました。
直江津から泊にかけて、比較的海の近くを通る区間です。
ただ、どうしても、山が海に迫っている区間なのもあって、どうしてもここの区間もトンネルが結構あります。
しかも、時間帯としても、日が沈む頃となるため、あまり外の風景が楽しめる訳ではありませんでした。
暗がりの中、西へと列車は進んでいきます。
16:55 糸魚川(新潟)着
十日町を出て2時間弱で、糸魚川に到着です。
ここまで来れば、北陸新幹線フリーパスの範囲内。
あとは、新幹線が来るのを30分ほど待つのみです。
実は、前日に宇奈月温泉に行く前に、糸魚川駅に来ていました。
というのは、この日の飯山線の旅に必要なフリーパス・乗車券を手配するために、糸魚川に来る必要があったためです。
この時、少し嬉しかったのは、えちごときめき鉄道の糸魚川駅でもらったチケットケースがなかなかぶっ飛んでいて、好きだったからです。
NO TRAIN NO LIFE
乗り鉄にとっては、 至上のキャッチフレーズです。
新幹線の待ち時間は、糸魚川駅の南口側にある「糸魚川ジオステーションパル」にて。
糸魚川や北陸本線・大糸線に関係する鉄道の展示や、鉄道模型などが所狭しと展示されている場所です。
ちょうど、今回の北陸新幹線フリーパスの範囲が書かれた行先票を見つけて、少し嬉しかったりします。
流石に辺りが暗くなったのと、あられが降ってきていたので、外に出歩くのはやめましたが…
糸魚川で時間が少しある場合、時間つぶしにいい場所を記事に書いていますので、よろしければどうぞ。
17:29 「はくたか」で 糸魚川から富山へ
この日の最後の列車は、はくたか569号 敦賀行き
かつて越後湯沢から北越急行を通って、北陸へと向かっていた特急の名前は、現在は北陸新幹線に引き継がれています。
2日目の旅の締めくくりには、うってつけの列車でした。
糸魚川からは30分で富山に到着。
あっという間の旅でした。
かつての特急はくたかのルートをたどってみましたが、途中で乗継が発生しますし、待ち時間がそれなりにあるため、現在ではどうしても時間がかかってしまうのは致し方ないです。
北陸新幹線が関東と北陸を繋ぐ役割を受け継いだ結果、北越急行はそのルートから外れてしまったのですから。
ただ、関東からは明らかに北陸方面へのアクセスは良くなったのは、間違いありません。
北陸新幹線が金沢に延伸する前は、東京~富山間が越後湯沢乗換で、3時間余りかかっていました。
でも、現在は北陸新幹線がで、もっと速い「かがやき」を使えば、2時間余りで富山に着けるようになったのですから。
(逆に関西からだと乗換が発生してしまうようになってしまいましたが…)
17:56 富山駅到着
富山駅に着いて真っ先に向かったのが、駅ナカにある「氷見きときと寿し」
私の富山に来た時の楽しみの1つが、日本海の海の幸を使ったお寿司を食べること。
冬の時期ともなると、ブリが物凄く美味しい時期。
特に、富山の氷見で水揚げされるブリは、絶品ですから。
奮発して食べてみましたが、脂がのって、クセが一切なく、甘みもほんのりあって、最高でした。
あと1日、北陸新幹線フリーパスを使い倒します。
続く
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