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東北の豪雪地帯へGO 北上線から秋田へ【冬の新・青春18きっぷの旅 1-2】

新・青春18きっぷの旅
1日目の午前中は、仙台から三陸方面へ抜けて、BRTで気仙沼(宮城)の方へと向かいました。

快晴の中、大谷海岸(宮城)のコバルトブルーの海を眺めに行ってきました。
大回りしてでも行った甲斐がありました。

その様子はコチラ…

気仙沼からは、日本海側へとどんどん進んでいくことになります。
この冬の旅の目的である「雪」を見に行くことになります。



13:42 一ノ関(岩手)着

気仙沼から1時間余り
大船渡線に乗って出てきたのが、一ノ関(岩手)

小牛田から真っ直ぐ東北本線に乗ってきても、ここで乗換が必要になります。以前、平泉を訪れた際に降りて以来の一ノ関になります。

一ノ関でも北上や盛岡に向かう列車に乗りかえることもできましたが、一本あえて逃して、一ノ関駅からふらふらと出かけることに。

今回、秋田に抜けようにも、途中どうしても乗継が良くなく、列車を待ちつつ、町中へ散歩していくのんびりとした旅に、どうしてもなるのです。


一ノ関駅から10分ほど離れた所を流れる磐井川
この川を少し北に行くと、北上川に合流します。

その右岸にそびえる山があるのですが、ここに一関城が建っていました。

「いちのせき」と呼んでいますが、駅名としては「一ノ関」、町の名前としては「一関」と書くのが正しいようです。

中世から城があったとは言われていますが、戦国時代には葛西氏の配下の小野寺氏が居城にしていたとのこと。
江戸時代に入ってからは、基本的には仙台藩下の伊達家の領域だった場所になります。
最終的には、伊達家の家臣にあたる田村氏が、一関に構えることになります。


一関に残る、数少ない武家屋敷の遺構・「旧沼田家武家住宅」です。

中まで見ることは叶いませんでしたが、ここだけは、しっかりと往時の姿を残していたのです。


14:42 一ノ関(岩手)発 東北本線を北上

1時間ほどふらふらして、一ノ関駅に戻ってくると、もう盛岡行きの列車は入線していました。

ここから秋田へ抜けようと思うと…

・北上駅乗換 横手行き
・盛岡駅乗換 大曲行き

このどちらかが一般的になります。
ただ、どちらのルートを取るにしても、北上か盛岡で待ち時間が発生します。

盛岡は、今回の18きっぷの旅の終着駅でもあるので、わざわざ寄る必要もないと思っていましたし、より待ち時間が少ないのは、北上駅乗換になります。

一ノ関から北上までしばしの普通列車の旅になります。


平泉駅を越えて少し行ったあたり。
ちょうどこの写真の川沿いにある山の辺りに、金色堂で知られる中尊寺が建っています。

この川の名前は「衣川」
源義経が奥州藤原氏の四代目・泰衡(やすひら)に滅ぼされる「衣川の戦い」があったのが、この近辺になります。

ただ、その奥州藤原氏もまた、ほどなくして、源頼朝に滅ぼされてしまうことになるのですが…

主を失った平泉で、あの金色堂が山中に残っていたのは、改めて奇跡に近い話だと感じるのです。


一ノ関から列車に揺られること、40分ほど
北上川へと流れ込む和賀川を越えると、間もなく北上駅に到着です。

進行方向左手の山々が白く染まってきているのが見えます。
これから向こうの山を越えて雪国へと向かうことになるのです。

ただ、列車待ちで1時間余り待たないといけませんが…


15:20 北上駅(岩手)着

北上駅

乗ってきた列車は、そのまま北へと向かいます。

北上駅でも、待ち時間を作ったのは、日が落ちる前に見ておきたい風景があったからです。


北上駅の東口から徒歩5分ほどで、北上川の河川敷に出てきます。
ここまで来ると、うっすらと雪が残っていました。

この北上川を更に北へと遡上していくと、盛岡市内へと至ります。
逆に、下っていくと、朝に通った柳津や、石巻へと至ります。

この日の旅は、三陸方面へと向かいましたが、割と北上川沿いを北へ北へと向かって来ていたのです。

夕暮れ時の北上川と雪と…

この河川敷は、春になると桜の名所として知られている場所。
わずかに雪が積もったこの景色もまた、いいものでした。

春に来たとしたら、どれだけ見事なのだろうか…と想像したくなります。
その前に、厳しい冬を越える必要がありますが…


流石に、外は多少寒くなってきたのもあって、出歩いたのは30分ほど。
北上駅に戻って、温かいコーヒーを飲みつつ、目当ての列車を待つことにしました。


16:48 北上駅発 北上線で横手(秋田)へ

日も落ちはじめた北上駅のホームに、少し雪の積もった列車が入線していました。
これから西の雪山を越えていく、北上線の列車です。

この列車の乗客は、さほどいませんでした。
ノビノビとボックス席に腰を掛け、まだ残っているコーヒーを傾けます。

ここから、この列車の終点・横手まで、山を越えていきます。

北上駅を出た列車は、雪原の中を進んでいきます。
北上駅近くの平地の辺りであれば、うっすらと雪が積もっている程度なのですが…


ゆだ錦秋湖駅やほっとゆだ駅といった山中の駅ともなると、ご覧のとおり、しっかりと積もっています。

もう少し早い時間で、余裕があれば、北上線の途中のほっとゆだ駅で降りて、駅に併設されている温泉にも浸かろうと、考えたりもしました。
この列車の後にも、横手まで向かう列車があるにはあるのですが、あまりにも秋田への到着時間が遅くなってしまうため、今回は断念。

暗闇の中に見える、大いに積もった雪を眺めつつ、そのまま横手に向かいます。


18:03 横手駅(秋田)乗換

北上から1時間ほどで、無事、横手(秋田)に着きました。

横手は、雪まつりで知られるほどの豪雪地帯。
駅構内も結構雪が残っていました。

もう少し暖かい時期であれば、横手で途中下車して、横手焼きそばでも…と思っていたのですが…

いかんせん「寒い」
何かもっと温まるものを食べたいと思い、秋田駅へと真っ直ぐ向かうことに。


しっかり雪が着いている、秋田行の列車。
横手から更に1時間ほどかけての旅になります。

車内は、予想以上の人。
先ほどまでのゆったりした車内とは打って変わって、席はほぼ埋まっている状況でした。

どうやら、この列車の始発の湯沢からのお客さんも結構多かったのでしょう。横手のあたりの奥羽本線は、代替の交通手段もない区間なので、新幹線駅のある大曲までは、結構な人でした。


大曲からは、人も少なくなって、完全にローカル線の旅の様相になってきました。

時間も時間なので、周りは真っ暗。
何も見えないまま、秋田まで列車に揺られていきます。


19:12 秋田到着

12時間弱に渡る普通列車の旅も、これにて終着。
大した遅れもなく、秋田までは無事来られました。

ホテルは、駅直結の所で取っていたので、部屋にさっさと荷物だけ置いて、温かいラーメンをすすり、しっかりと温まりました。


秋田駅前は、若干の雪が残っていました。
やっと本格的に雪国にやってきたんだという実感が湧いてきました。

予定では、翌日は弘前に向かい、弘南鉄道に乗ろう…と、この時点では計画をしていました。
体力の回復に努め、さっさとホテルで休むことにしました。


続く


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