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18きっぷでBRTの旅 三陸・気仙沼(宮城)の海へ【冬の新・青春18きっぷの旅 1-1】

冬の新・青春18きっぷの旅
今回は、仙台発で、東北を巡る旅になります。

前日の仙台の様子はコチラ…

この冬は旅の中で「雪」を見たい…というのは確かにあるのですが、この日は、まずは太平洋側を旅していくことになります。



7:54 仙台駅発

快晴の仙台駅。

いつもであれば、改札でハンコをもらう青春18きっぷ。
自動改札に切符を通すだけで、そのまま列車に向かうことができる、不思議な感じの出発でした。

朝まだ早いのもあって、発車時間間際でも、仙台駅発の列車はまだ空席が目立ちます。

仙台駅の発車メロディは、ハウンドドッグの「ff(フォルティシモ)」
これからひたすら列車やらバスやらに乗る1日の始まりとしては、テンションが突き抜けていて、何か嬉しい感じがします。

一旦、東北本線を北へと進んでいきます。


仙台駅から15分ほど。
東北本線から少し海が見えます。

日本三景の1つ、松島の付近です。
もっとも、松島の観光には、仙石線の松島海岸駅の方が便利なのですが、わずかに、その風景を東北本線からでも見ることができます。


8:41 小牛田(宮城)から気仙沼線へ

途中、列車が停まるトラブルがあったものの、数分遅れで小牛田(こごた・宮城)に到着です。

小牛田駅は、東北本線と、太平洋沿いの石巻・女川に向かう石巻線と、内陸の鳴子温泉(宮城)や新庄(山形)に向かう陸羽東線の乗換駅になります。

乗換駅だけあって、珍しい列車の姿も構内に見られます。

単に、雪を見たいだけなら、さっさとこのまま東北本線を北上して、秋田方面に進めばいいのですが…
数日前に、三陸方面でどうしても見ておきたい風景を見つけたのもあって、太平洋方面へと向かうことになります。


小牛田駅から石巻線で向かうこと15分ほど。
前谷地(まえやち)駅で再度乗換。

ここから少しの区間だけ、気仙沼線の列車に乗ります。


前谷地駅からしばらくは、広々とした田んぼの中を列車が走っていきます。

所々に白鳥の群れが、沿線からでもはっきりと見える場所もあります。
まだ青々とした大地に白い鳥たちがはっきりと見えます。

宮城北部は、何箇所か有名な白鳥の飛来地があるようで、このような風景が見られることもあるようです。

先ほどまで遠くに見えていた山々も近くなってきました。
北上川を渡れば、この鉄路の終点の柳津(やないづ)になります。


9:26 柳津駅(宮城)乗換 BRTへ

気仙沼線の鉄路の終点・柳津駅です。

気仙沼線…という名前なのもあって、かつては、ここから先、気仙沼まで鉄路が伸びていました。

2011年の大地震と津波とで、気仙沼線は甚大な被害を受けたために、ここから先は、BRTでの運行区間となっています。

柳津駅前の臨時BRT乗り場

ここからBRTの専用路が繋がっているのですが、工事中らしく、しばらくは一般道をバスが走ることになります。

柳津駅から気仙沼駅まで乗り通すと、約2時間弱のバスの旅になります。


海沿いに来ると、所々、真新しく整備されたと思しき場所が見えます。

平常に戻ったかのようには見えますが、おそらくですが、津波をかぶった場所なのだろう…と思いながら、車窓を眺めていました。


10:54 大谷海岸(宮城) 到着

柳津駅から1時間半
やってきたのが、「大谷海岸」駅。

「オオタニ」ではなく「おおやかいがん」です。

道の駅があって、「JR大谷海岸」の表記も見えます。

中は、人でごった返していて、カフェテリア・売店も充実していました。


この大谷海岸駅
震災前から気仙沼線の駅として営業していました。

震災で被災したために、現在の場所にBRTの乗り場とともに、道の駅が整備されたのでした。

気仙沼線がこの大谷海岸を走っていた印として、線路がこのように埋められています。


道の駅の屋上は、大谷海岸を見渡せる展望台になっています。

国道の向こう側には、砂浜とコバルトブルーの海が広がっていて、ここから見るだけでも、見事でした。

当初の予定では、南気仙沼あたりまで進んで、そこで食事にしようと思っていたのですが、数日前に大谷海岸の風景を写真で見て、絶対にここで降りてみたいと思ったのです。


遠くから見るのもいいのですが、せっかくなら間近で海を見たいと思い、砂浜まで降りてきました。

この後、雪国に行く前提でレインブーツを履いてきていたのもあり、荷物だけ砂浜の端に置いておいて、遠慮なく波打ち際まで行ってみたのです。


波打ち際から、写真を何枚か…
快晴なのもあって、海が物凄く綺麗でした。
波音が心地よく、しばらく風景に見とれていました。

足元を気にせず、写真を撮っていましたが…
結構波は強く、気を付けないと足を取られそうになるほどでした。

しばし、時間を忘れ、海岸をはしゃぎ回っていました。

1時間弱ほどで、後続のBRTがやってきました。
終着点・気仙沼まであと20分余りバスに揺られていきます。


12:07 気仙沼駅(宮城) 到着 一ノ関(岩手)へ

12時を回った頃、進行方向左側に、再び線路が見えてきました。
一ノ関(岩手)方面からくる、大船渡線の線路です。
この線路が見えてきたら、ほどなくして、気仙沼駅に到着です。

この写真だけ見ると、バスターミナルなのでは?と思うのですが、気仙沼駅は、柳津~気仙沼間の気仙沼線と、気仙沼から先の大船渡線のBRTとの乗換駅になります。

そのため、このように向かい同士にバスが並ぶ風景も見られるのです。

気仙沼というと、大きな漁港のある海沿いの町なのですが、この気仙沼駅は、少し内陸にあります。

それもあって、一ノ関~気仙沼間に関しては、ほぼ震災の影響を受けず、震災後、ほどなくして復旧した区間でした。


大船渡線の列車

一ノ関~気仙沼間は、1日に10往復ほどの運行なのもあり、本数は割と少ないです。
そのためか、三両あるこの列車は、結構乗客で混みあっていました。

流石に、この次の一ノ関行きの列車が二時間後なのもあって、さっさと乗りこむことに。


昼食は、列車の中で。
先ほどの大谷海岸の道の駅で買った「煮あなご飯」(480円)

地物のアナゴに、酒・醤油・砂糖・みりんだけの余計なものが入っていない、シンプルな味付け。
これが、おいしくないはずがないです。

これから先、日本海側へと向かって行きます。


続く


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