伏見稲荷近くに残る 旧東海道本線の遺構 【JR奈良線・稲荷駅】
京都を代表する観光地の1つの伏見稲荷。
今日、伏見稲荷にお参りしてきましたが、やはり、10時を越えると京阪の伏見稲荷駅や、JRの稲荷駅から続々と人がやってきます。
昼に近づくにつれて、どんどん人がやってきますので、それを考えると朝早めに来てほしい観光地の1つではあります。
伏見稲荷の正面に、JRの稲荷駅があります。
京都駅から奈良線の普通列車で2駅なので、京都駅から来るのにも便利な場所です。
稲荷駅は、京都~奈良を結ぶ奈良線の駅なのですが、かつては、ここが東海道本線の通り道だったのです。
稲荷駅のすぐ隣には、レンガ造りの建物が残っています。
これは、「ランプ小屋」と呼ばれるもので、頑丈な造りになっています。
というのも、電気のなかった時代には、夜間の灯火用にランプと油が必要でした。そのランプと油を保管していたのが、ランプ小屋です。
電灯が普及しだすのが、明治末期になりますので、駅にランプ小屋が残っているということは、その鉄道駅は歴史があったということです。
この稲荷駅のランプ小屋は、現存する最古のものになっています。
現在の東海道本線は、大津駅から直線的に山を貫通して(現)山科駅⇒京都駅と走っていますが、明治初期にはそんな土木技術はありませんでした。
そのため、現大津駅の少し東にある、馬場駅(現・膳所駅)から、今の国道1号線あたりを抜けて山科盆地を南西に向かうルートを取っていました。
そこから、山を抜けて伏見稲荷前の「稲荷駅」を経て、京都駅に至るのが、開業当時の東海道本線のルートでした。
それもあって、稲荷駅には明治時代のランプ小屋が残っている訳です。
当然、膳所~京都間は、カーブが多い区間となるために、走行する上での難所でした。
それもあって、大正時代になってから、現在の直線的な東海道本線のルートが造られたのです。
その代わりに、それまで別ルートで京都~奈良間を走っていた奈良線が、現在のルートに置き換えられたのです。
かつての東海道本線の幹線部分だったのが伺える遺構が、伏見稲荷のすぐそばに残っているのです。
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