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東海道本線の旧線・御殿場線 国府津(神奈川)~沼津(静岡)【東海道本線 途中下車の旅#5】


小田原・熱海・三島と、東海道本線の東側でも見所の多い区間を扱いました。
しかし、こちらは東海道本線でも新しい路線で、1888年の開業当時には鉄道が通っていなかった区間になります。

小田原~三島間を扱った記事はコチラ
東海道本線が通らなかった?! 城下町・小田原
源氏ゆかりの相模湾 小田原~熱海
三嶋大社と水の町 三島(静岡)


東海道本線の旧線区間はどこにあったかというと…

小田原の少し東の「国府津」(こうづ・神奈川)から、箱根の山を酒匂川沿いに大きく北に迂回して「沼津」(ぬまづ・静岡)まで走る、現在の「御殿場線」がその旧線区間でした。

東海道本線でも勾配のきつい区間のため、難所と呼ばれていた場所でした。

国府津駅を出るとすぐに車庫がありますが、これは来たる急勾配区間に備えて、機関車の付け替えをするために広大な車両基地があった名残です。


山北駅 (神奈川)
国府津駅から30分ほどの場所になります。

静岡の県境手前の拠点となった駅です。
ローカル線には似つかわしくないほど長いホームが残っていますが、これはかつての幹線・東海道本線の名残です。
この山北駅から先が特に急勾配となるため、ここで機関車を繋いだり、機関車に燃料・水を補給して、山越えをしていたのです。

山北~駿河小山(静岡)間が、御殿場線でも景色のいい区間になります。

トンネルをくぐりつつ、酒匂川を縫うように走る景色を楽しめます。
それには、春には桜がいい区間でもあります。
この時期に、都心から乗りに出てみても面白いと思います。


国府津駅から1時間ほどで、御殿場(ごてんば・静岡)に到着です。

小田急の新宿駅から御殿場線に乗り入れする特急「ふじさん」の終着駅でもあります。
御殿場駅を境に国府津方面と沼津方面の列車が行き違いをする関係で、御殿場駅で乗り換えや発車待ちが発生することが多い駅です。

こちらは箱根越えの西の拠点。
一番、標高の高い地点となるため、ここで山北駅でつないだ機関車を切り離していたのです。
それもあって、こちらのも機関車が駅前に展示されています。

御殿場駅は、富士山登山の拠点でもあるため、旧東海道本線開通当時から観光客がやってくる駅になります。


御殿場駅を出ると、しばらく、列車は富士山の麓を走っていきます。
御殿場線を巡った時は、あいにくの天気でしたので、その姿を見ることはできませんでしたが…


御殿場駅から30分ほどで、御殿場線の終点・沼津駅に到着です。

ここで、今の東海道本線と合流します。
所用時間はだいたい2時間ほど。今の東海道本線で真っ直ぐ来るのと比べて倍ほど時間がかかります。

ローカル線の雰囲気を楽しむには、御殿場線回りで行くのもいいかとは思います。
今の東海道本線沿いと比べると目立つ見所は少ないだけに、なかなか乗らない人も多いかも知れません。その分、のんびりした雰囲気は味わえるかと思います。


ここから更に静岡県を西へと進みます。


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