これからの暮らしの視点【POOLOレポート/鳥井弘文さん】
みなさん、こんにちは!TABIPPOライターの西嶋です。
今回は自分と世界の豊かさをつくるニューノーマルトラベラーが育つ学校「POOLO」で行われた講義の様子をレポートします。
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さて今回は、4月2日にオンラインで行われた講義 「これからの暮らしの視点」の様子をレポートします。登壇者は、株式会社 Wasei 代表の鳥井弘文さんです。
鳥井弘文さん
暮らしの習慣について
Q:ウェブメディアやオンラインサロンを運営している鳥井さん。最近はどんなインプットが多いですか?
2020年の1月頃から、拠点をもたずに生活しはじめました。
それまでたびたび地方に行き、そこで暮らす人たちに取材をしていましたが、現地に滞在するのは長くて1週間ほど。「もうちょっと長く滞在したり、暮らしたりしながらじゃないと見えないものがあるだろうな」と感じていたので、このような生活をスタートしました。
この暮らしでは、仕事の合間の散歩がインプットになっています。散歩をしながらオーディオブックを聴くことや、現地の図書館で郷土資料を読んで、その土地の成り立ちや歴史背景を学ぶことも、大切な習慣です。
Q:鳥井さんは、月曜日から金曜日まで毎日ブログを更新していますよね。自分の興味関心を深めるために、どのように思考を整理していますか。
僕は、いま気になることに向き合ったり、得られた情報や見たものをブログに書いたりして自分の中に落とし込んでいく時間をすごく大事にしています。
考えを深める時間はどうしても後回しにされてしまいがちですよね。だから「午前中は予定を入れない」と決めて、書く時間を確保しています。
Q:旅の経験を記録したり発信したりしたいと思うものの、なかなか進みません。鳥井さんは、書くために習慣化していることはありますか。
スマホをネタ帳のように使って、気づきを書き留めておくことです。ブログを書くときは、メモの内容をつなげるようにして考えていくことが多いですね。
書いてみないと「気づきは何か」「自分がブログを通して言いたいことは何なのか」はわかりません。発見するために書く習慣をつけている、と言ってもいいくらいです。
ただ、矛盾するように聞こえるかもしれませんが、わからないことや腑に落ちないことをそのままにしておくのも大事だと思います。わかったふりをして書いてしまうのは、一番よくないことですから。
「本当にわかった」という状態になるまでは、無理に書かず、保留にしておきましょう。「アウトプットできていない」と焦るよりも、「いつわかるようになるんだろう?」と楽しみにしておくほうがいいのではないでしょうか。
Q:日常生活において実践している、満足度の高い習慣があれば教えてください。
散歩の時間を大事にしています。仕事に集中しつづけることはできないので、散歩をして気持ちを切り替えて、また仕事をして……と繰り返します。
試行錯誤をした結果、このルーティンにたどり着きました。この習慣はいまの自分には合っていますが、今後変わるかもしれません。改善をつづけていくつもりです。
コミュニティについて
Q:コミュニティにおける人間関係の深め方を知りたいです。Wasei Salonでのご経験をもとに、ヒントをいただけますか?
サロンの人間関係を観察して気づいたのは「与える人は自分の居場所を獲得できている」ということです。テイカーではなく、ギバーでいられる人ですね。
それと「自分から相手を好きになる」のも大事だと思います。相手の中にいいところを発見して好きになり、進んで腹を割ること。待ちの姿勢だと、関係は深まりにくいのかなと思います。
Q:コミュニティ内で心理的安全性をつくるコツがあれば教えてください。
僕たちのサロンでは、兵法の基本でもある「戦わないためにはどうすればいいか?」という考え方を大事にしています。具体的には、あえて入り口を狭くして、不一致をなくしています。
Wasei Salonは、申し込みボタンを押せば入会できるコミュニティではありません。情報の詰まったLPを読んで僕たちのことを深く理解し、体験イベントに参加して、違和感がないことを確認した人だけに入会してもらっています。
こうしたステップを踏んでいるから、コミュニティ内での争いが起こりにくく、心理的安全性が確保できているのではないでしょうか。
旅について
Q:鳥井さんにとって、「旅」はどのような位置づけですか。
旅はすごく重要です。「いま何やってるの?」と聞かれたら「諸国一見の旅です」と答えたいくらい、いろんなところを見ながら自分を深めていきたいと思っています。
旅のいいところは、一生正解がわからないところ。どれだけ旅をしても、正解にたどり着くことはできません。
旅先で出会うものは広義の「他者」。違う国に行けば、違う「普通」に出会えて、自分と向き合うことができますよね。大事なのは、そういった環境で得た気づきを生活に落とし込んでいくことです。
また、旅することによって、自分の暮らしの中にある「贈与」に気づけます。日本以外の地域に行くからこそ、日本に帰ってきたときに「これは先人たちから贈られてきたものだ」と気づけて、「自分はこんなにたくさんのものを受け取ってしまっていたんだ」という「健全な負債感」を負うことができると思うんです。その結果、視座が変わって、純粋なペイフォワードにつながっていくというイメージがありますね。
Q:旅のサブスク HafH(ハフ)を運営している大瀬良亮さんが、noteで「日本に、余白力を。」という記事を書かれていました。鳥井さんは「余白」についてどう思われますか?
僕の拠点をもたない暮らしも「余白」と言えるかもしれませんね。
医学者の養老孟司さんは、昔から「都会に住んでいる人は参勤交代したほうがいい」といったことをおっしゃっています。つまり、年に数か月でも都会を離れて暮らせば、全然違うことを考えるようになるし、ものの見方も変わると。
余白の時間を設けて、いつもとちょっと違うリズムを作っていくのは大事なことですよね。
Q. 最後に、POOLOメンバーに「問い」をください。
僕たちが観光地で絶景を見に行く理由って、絶景を見ている瞬間は目の前の景色に集中できるからだと思います。瞑想と同じで、全身全霊で「いま」に集中するという状況に病みつきになるんじゃないかなと。
観光は「光を観る」と書きますが、それは世界に広がる光を見に行くというより、自分の内側から見えてくる光に気づく、ということなのではないでしょうか。
あなたの内側にある光はなんですか?この問いの答えを、外との交わりによって発見し、深掘りしていってほしいと思います。
最後の問いのみならず、たくさんの問いを私たちの中に残してくれるお話でした。鳥井さん、ありがとうございました!
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