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ドチザメをリリースしてきた方... めちゃくちゃ勿体ない事をしていますよー!!

海なし県におけるサメ料理文化の定着を耳にして以来私は忌み嫌われがちなこの魚に興味を持ち続けている。

サメは体内に尿酸を蓄えており絶命するとアンモニアと化し腐りにくくなる。その性質に目をつけたのが保冷技術が育っていなかった時代の内陸の民で栃木県のような海無し県でモロの煮付けが親しまれるようになった。

つまりサメは保存食として適しており有事の際を想定すれば水産価値の高い人気魚より優先度の高い捕獲対象となる。

活きた鯵に食いついてきた84cmのドチザメ


“外道”や“未利用魚”と呼ばれる魚はいくらでもいて既存の水産価値から漏れた魚種の多くは廃棄されフードロス問題を生んでいる。

そこに一石を投じたいと常日頃から思っているので私はなるべく人が食べない魚も美味しく頂くように心掛けているが大切なのはそれぞれの調理法と味を知る事だ。

有事、平時問わず美味しい魚をたくさん知っている事は非常に重要で、閉鎖的な思考はフードロス問題解決にも繋がらない上、有事の際に自分を追い詰めかねない。

私は「海は自然の冷蔵庫で食べ物はいくらでもある」と考えられるところまで自分をトレーニングしてきたので正直言って1週間くらいの食糧危機は危機とも思わない。

新鮮なサメ刺身は誰もサメと気付かないでしょう


つい最近初めての魚種・ドチサメを食べる事ができた。ドチザメ自体はよく釣れるがちょうどいいサイズが釣れてこなかった。小さ過ぎると可哀想に思うし大き過ぎると余す事になる。

ドチザメは胎生といって腹の中で子供を育ててから稚魚を海に放つ性質を持っているので腹の張っていそうな個体は常にリリースしてきた。しかし先日子供もいないちょうどいいサイズのドチザメが釣れたのでみんなで食べてみる事にした。

釣り場で血抜きし2時間後に帰宅して内臓を取り出すとなかなかの臭みが鼻をつく。アンモニア臭なのか?いや温泉地の硫黄臭のようにも感じる。何にしても食欲が減退するその臭いに耐えながらの下処理となった。

翌日ドチザメを捌いていくとやはり同じ臭いがして皿に刺身を盛り付けていくも引き続き食欲がわかない。しかし友人が集まるまでの1時間程度冷やしこみをしておくと驚くほどに臭みが消えていた!

パンにサンドして食べるのも最高でした!


恐らく魚種を伏せて提供したらほとんどの人がサメだと気付かないだろう。フライも非常に美味しくバジルソース、タルタルソースがよく合う。今回の個体は84cmだったが4人前といったところだろうか。

フカヒレは友人が乾燥させる予定でその仕上がりも楽しみだしサメ皮は山葵のすりおろしにも使える。今回内臓の類は一切食べなかったが次回はその辺りにも挑戦したいと思う。

調べてみると加工食品にサメはよく使われているようで実は多くの人が知らず知らずサメを口にしている。よって味に馴染みがあるのだ。

「サメなんて食べられるの?!」と思っていた方、もう既にあなたはサメを口にしている事でしょう。それであれば忌み嫌う事なくサメを頂いていけばいいと思いませんか?




◾️YouTube「釣りらんた」

東扇島西公園での泳がせ釣り映像。青物から軟骨魚類まで色々釣っています!ご視聴チャンネル登録よろしくお願いします!😀

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