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私があの駅で急いでいたワケ #1

昨日まで行くかどうか悩んでいた。
今日の昼には行かないほうに気持ちが寄っていた。

ライブは19:00-21:00にもかかわらず、私は20:10には会場を出ないと終電に間に合わない。Aの出番は1番最初だから全く見れない訳ではなさそう。

それにしても、バスと電車と新幹線を乗り継いで自宅に着くのは日を回る直前。
明日は仕事で6:30起き。
きつい。
片道13,000円。往復+チケット代で28,500円。
きつい。

ライブというものを経験していない私はもちろんライブハウス未経験。それに加えて1人参戦。
きつい…かも。

私が前日に悩んでいることをLINEで伝えると、翌日Aから「まじ!嬉しい!」の一言。

行くとなんか言ってない。
行きたいんじゃけど、、って言った。

そのAのLINEのメッセージで行くことに決めた。
時間もお金もばかばかしいくらいに自由に使ってみたかった。少しくらい詰めすぎたと後悔してでもAの夢に真っ直ぐな姿を見てみたいと思った。

決まってからは早い。
だらだらしていた布団から離れて20分で家を出た。鞄には財布と水筒とリップクリームに明日の仕事の勉強道具を詰め込んで。貼らないカイロをインナーのポケットに。イヤリングをトレンチコートの左ポケットに。目薬とスマホを右ポケットに。有線のイヤホンを左ポケットに詰め込んでバス停に向かう。

バスを待っている時に左ポケットに気がいく。ぐちゃぐちゃに丸めたイヤホンとイヤリングが絡み合っていた。

バスから新幹線への乗り換えは7分間しかないとGoogleが示している。バスにはなるべく巻いてほしいがそんなことはできない。バスの一番前の席に座って乗り換えの7分間に勝負を挑む。

朝から何も食べていない。
スタバ飲みたい。
でもスタバだと7分間におさまらない。
コンビニでお菓子を買うことにした。
博多行きの切符も必要。

本当に間に合うのだろうか…。



心配事の8割は起こらないらしい。
現に私もお菓子片手に定刻の新幹線に乗れている。

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