五輪の裏で行われた紛争【8.ジョージア🇬🇪】
(※記事内の年月日は執筆した2016年が基準です)
東欧に位置し、黒海とカスピ海に囲まれたコーカサス地方にあるジョージア。日本は昨年4月、国名呼称をロシア語読みのグルジアから英語読みのジョージアに変えた。ロシア、中東などを経由し、約25時間で首都トビリシに着く。
トビリシの意味は「温かい」。街中にはあちこちに温泉が湧く。日本に対してとても友好的で、柔道は人気のあるスポーツだ。4〜5世紀ごろの古い教会や、19世紀ごろのロシア帝国時代の旧市街地など、歴史的な場所も多い。
ワイン発祥地といわれ、伝統的なワイン造りの手法は世界遺産にも登録されている。安くておいしく、免税範囲がなければ、私のスーツケースはワインだらけになったはずだ。
呼称変更のきっかけになったのは、2008年8月、北京五輪開幕に合わせるかのようにロシアとの間で起こった、南オセチア自治州をめぐる節力衝突だった。
渡航前、この紛争を取り上げた「5デイズ」と言う映画を見た。衝撃的だったのは平和の祭典と言われる五倫の最中に、民間人が多数犠牲になる紛争が起こっていたと言うことだ。
今、リオデジャネイロ五輪も終盤に差し掛かっている。世界中ではテロや内戦が絶えない。「スポーツを通し、より良い世界の実現に貢献する」と言う五輪の趣旨通りの世界が見たい。
※2016年8月19日✍️西日本新聞夕刊コラム
「珍国に恋して」より。
以下のサイトでジョージアについてさらに詳しく執筆しています。
https://fanfunfukuoka.aumo.jp/articles/80087