「好きなこと」の本当の姿
こんにちは、タビィです。
ここ何回か連投で「好きなことの見極めかた」について書いてきました。
読み返したい方は、以下のリンクからどうぞ↓
*「好きなこと」につきまとう呪縛
*偽物の「好き」が剥がれたら見えるもの
*本当の「好き」を判別するリトマスクエスチョン
現在、寄せられた相談は、匿名性を保った上で、ブログや動画で取り上げさせていただいてます。メールで直接 tabimidfield@outlook.com までお寄せください。お待ちしてます!
さて、今回は、間違った努力のスパイラルから降りる覚悟ができた時に、では、どうやって「本当の好き」に行き着くかのヒントを書きたいと思います。
多くの人にとって、「まやかしの好き」とか「邪な好き」とかが剥がれ落ちたら、もう同時に「本当の好き」も顔を見せているようなものなのですが、社会的な先入観とか自分に対する思い込みといった霧が濃すぎて、まだまだぼやけている人も、問題ありません。
で、提案です。
自分の「好き」を一番細いグレインに行き着くまで、皮をむいていってください。
「グレイン」とは、砂粒状のもの(砂とか塩とか米とか)の最小単位、「一粒」のことです。
自分の好きの最小グレインは、どこにあるのか。なかなか楽しい作業です。
通勤電車でボーーーッとしながら、なんとなーく考えてもいいですし、気合い入れて、ノートに書き込んでいってもいいです。本当の好きなら気合いや気負いなしで、スッと出てきますけどね。でもまあ、ここは、素直になる覚悟の度合いと慣れ?に関わってくると思います。
「心地いい」「楽しい」「安らぐ」などの、最小グレインに行き着くまで、スケールを下げて行ってください。
この段階で、大きいことを考えては絶対にだめです。例えば、「〇〇で月収100万」とか「〇〇を通して、一生モノの仲間ができる」とか。それは今の段階では、神経症的な妄想です。「好き」に納得して、爽快な努力ができて、その上でビジョンを描くにはいいかもしれませんが、「好き」を探る段階では、とくに、自分を二の次として扱うことでサバイヴすることに慣れてきた「わたしたち」にとっては、猛毒です。
ここは、腰を据えて装飾を剥がしてスケールダウンする覚悟が必要です!
「自分の生身に近づく」ための自分への優しさ・辛抱強さが必要です。
わたしの実感から申し上げると、このプロセスは、「脳が欲しがるものにしがみつくのをやめて、体が欲しがることに身を預けてみる」ということにつきます。
例えば、私の場合、そのプロセスで出てきたのは↓感じです。
必ずしも全部が全部「自分が認めたい自分」ではありませんでした。
もともと意識上でわかってたものに関しては「・」、最初はスンナリ認めるのにちょっと抵抗があったものには「*」をつけてみました。
*(開けた空間よりも)狭くプライベートに仕切られた空間
・あったかい暖炉みたいな照明
・雪がしんしん降り積もる音
*一人の作業
*軽い世間話よりもシリアスな話
・古い書物・書架の匂い(図書館など)
*夜
・電車
*ちょっと淋しいけど深くてあったかい何か&どこか
*神秘な夜の絶景(を見たときに、あーーーここに誰かいたらな〜と言うちょっとの淋しさと、他人のノイズなしで、この景色を一人で目撃できる瞬間に選ばれた感動が混じり合った感じ)
・シンプルな指輪と大きなイヤリング
・ちょっと重い掛け布団
・路地と曲がり角
・初めて歩く街
*ちょっと寒い日
・鉛筆や万年筆の先が紙を走る音
・マグカップなみなみの熱いお茶・紅茶
・お湯を沸かす・お湯が沸く音
・地図
・旅・旅の用意
・秋深まった頃
・道具・道具の手入れ
ここでのコツは、最小グレインまで皮むきをすることです。
例えば、上に挙げた私の経過途中のリストに「旅が好き」というのがあったのですが、実は「電車などの振動が心地良い」「ボーーーーッと窓の外の変わる景色と眺める」というさらに小さい(というか、場面を変えても応用の効く普遍性のより高い)ツボに行き着きました。
「窓の外の変わる景色を眺める」だと、旅に出られない時も、カフェでもいいですし、そのカフェ選びは、これまた自分の好きな「狭くプライベートに仕切られた空間」があって、「あったかい暖炉みたいな照明」で、「雪がしんしん降り積もる」夜だったりすると最高なわけです。さらに、そのカフェが、「知らない街」の「路地を出た曲がり角」なんかにあって、「ちょっと重い掛け布団」みたいな感覚をかすっていたらブリリアントです。
こうやって、書いているだけで、幸せです。
かなり飛躍しますが、もし職場とかオフィスとかを選ぶことがあったとして、最後の2つのオファーで迷いに迷ったら、私は、上に列挙した「自分らしい好き」に近い方を選びます。
南国の開放的な環境を「好きなはず」「悪くはないはず」ではなくて、「温帯の中でもちょっと寒くて冬は夜が長い地域」を、「迷わず好き!」で選びます。
というわけで・・
もし、あなたが「何が好きか、もうよくわかんない!」という行き止まりに来ているなら、この自分らしさの最小単位から始めてください。
そして、この自分にとって「小さくも根源的な好き」が、より多く出現する毎日を組み立ててください。そして、あ、この感じの1日いい!(よかった!)と思えたら、それがあなたらしい幸福です。どんどん継続・拡大して、幸せを味わってください。
新しいものと組み合わせたり、上述のように、自分の好きを何個かクロスさせたりして楽しんでください。
もう一つ。
「好き」を見つけづらければ、「苦にならない」という入り口から入るのも手です。
・人に頼まれても苦にならないこと。
・頼まれてないのに、やってしまうこと(そして喜ばれること)
・長時間やっても集中力が途切れないこと、疲れないこと。
集中力に関して、ちょっと付け足し。
自分の集中力が、どんなとき、何に対して、どのくらい持続するかを、よーーーく観察してみてください。
例えば、
・手を動かしているかぎりは、何時間でもOK
・耳から入ってくる限りは、理解も早いし記憶も持続する
など。
こんな感じで、第一歩or次のステップを踏み出してみてください。
今回も長くなっちゃいましたが・・
また次回!