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湯遊ワンダーランド 2巻を読んで

毎週読める日を今か今かと待ち望んでいる漫画がある。
まんしゅうきつこ先生の湯遊白書だ。

週刊連載でここまでワクワクさせられているのは喧嘩商売の金田戦以来。
その大好きな作品の単行本 湯遊ワンダーランド 2巻の感想を書こうと思う。

まず表紙が良い。いきなり良い。
熱波を受けている画なんだけど光の加減でスパーンッ!とした風の動きがよく分かる。
装丁を担当した江森丈晃さんのアイデアに前巻同様驚かされた。

カバーを外すと表紙には熱波のおかわりを求める人々がビッシリと描かれている。
“真面目な狂人”がこの世で一番面白い。そう思わせてくれた。

2巻はサウナのお話が多め。

縁あって1巻のおまけ漫画に登場した我が夫婦はこんな事を言っていた。
サウナに捉われず、色々な事を思うがままに書いてくれ、って意味合いだった。

とは言ったものの、サウナ好きの読者からすると知っている施設、行ってみたい施設がたくさん出るってぇのはやっぱり楽しい。

きつこ先生もサウナにがっつりとハマってからたくさんの施設をワクワクしながら巡ったはず。
その時のハイな感情が見て取れるお話がたくさんあるから読んでいて本当に楽しかった。

特に39話の“妄想トラベラー”

名古屋にあるプライベートサウナの素敵な空間によって妄想が捗りまくったという話なんだけど一話6ページの使い方の完成形なんじゃないかと思う。
妄想の移り変わりにきつこ先生のペンの躍動感がめちゃくちゃ伝わった。
SPA!掲載当時から色褪せる事なくずっとずっと好きな作品。

46話の“光の祭典”も良かった。
きつこ先生の一枚絵はいつだって最高。
この話のモデルとなった施設が湯遊ワンダーランドの取り扱いをしており、積極的に宣伝をしているんだから面白い。普通に感動しちゃうね。

そして2巻で一番好きなのが59話 “聖地巡礼”
オチでここの水風呂の気持ち良さを表現しているんだけれどこれがもう完璧すぎる。
悟空が大変な状況を打破した時のように、『流石まんしゅうきつこ!!』って思ったもの。
きつこ先生は間違いなく私のヒーローだ。

単行本の楽しみの大きな要因であるおまけ漫画は担当編集 追っかけ漏れ太郎さんとの共作。
極論このオチを読むためだけに買ってもいいって位、声を出して笑った。
最強の二人。ずっとずっとこの二人が創る作品を読んでいたい。

でも、湯遊白書(ワンダーランド)は90話で連載が終わると事前に決められている。
最終回まで残り三話(2018年12月26日時点)

毎週楽しみに追っていた作品が終わると、私はどうなるんだろうか。
しばらくは心にポッカリと穴が空くんだろうか。

実は最終回を読んだ時、自分の感情がどうなるのかが楽しみだったりする。
今は寂しさよりも楽しみの方が勝っている。

私に出来る事なんか何もないけれど、まんしゅうきつこ先生と担当編集 追っかけ漏れ太郎さんを超超応援している。

この最高の作品、私の大大大好きな作品が一人でも多くの人々に届く事を願わずにはいられない。
皆で湯遊ワンダーランドを読んでサウナに行きたい。
そして作品の事をあれこれ語りたい。


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