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「車でお遍路」第45番札所 岩屋寺(断崖にある山岳霊場)

こんにちは、旅いこかです。

四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、45番目のお寺は、

海岸山かいがんざん 岩屋寺いわやじ


44番札所の大寶寺から約11.0㎞、車で約15分の場所、

ここ45番札所岩屋寺は、44番札所大寶寺と同じ久万高原ではあるものの、車お遍路のなかでは険しい参道を歩く山岳霊場の厳しさを最も体感する札所

駐車場から金剛力士像が睨みを利かす石柱門を経て数分ほどで山門に着く。そこから本堂までは約20分、無数のお地蔵さんに見守られながら山を登っていくと不思議と心が洗われる気がする。

参道は、手水舎そして鐘楼へと向かう。
その鐘楼から上を覗くとなんと切り立った断崖絶壁に堂宇の姿、なんと屋根が岩と一体化している(ヘッダー画像:食い込んでる?)
そこから少し歩くとこれまでに見たことの無い幽玄な寺院が現れるが、これまでの札所とは違い本堂は大師堂より小さい

それは、山全体が本尊であることが理由だという。

では、切り立つ断崖に圧倒されるほどの迫力の「岩屋寺」へ参りましょう。

鐘楼から見た堂宇、本堂と大師堂はこのさらに上にある


ご詠歌

大聖の 祈る力の げに岩屋 石の中にも 極楽ぞある


お参りする前に知っておいた方が良い知識

歴史

  • 弘仁6年(815年)、この地を巡錫中の弘法大師は、法華三昧を成就して空を自由に飛ぶ神通力を備えた法華仙人に出会う
    その法華仙人は、大師の修法に篤く帰依してこの山全てを大師に献上

    そこで、大師は石と木で2躰の不動明王像を彫り、木像は本堂に、石像は奥の院の秘仏として岩窟に安置、山全体を本尊にした

  • 鎌倉時代(12世紀後半-1333年)中期、時宗の祖一遍上人いっぺんしょうにん参籠さんろう

  • 明治31年(1898年)、全山を焼失(仁王門と虚空蔵堂を残す)

  • 大正9年(1920年)再建して現在に至る


大師伝説

  • 上述、「歴史」に記した通り(法華仙人との出会い)


寺号について

  • 山号・寺号について
    ・・・弘法大師が修行の霊地を求めて投げていた明王鈴の音をたよりにこの山に巡礼、「山高き 谷の朝霧 海に似て 松吹く風を 波にたとえむ」と詠い大師自ら「海岸山岩屋寺」と名付けたという


ご利益

  • 御本尊の不動明王
    ・・・立身出世、悪霊退散、厄除けなどの現世利益げんせいりえきの仏さま

  • かなえる不動の御守
    ・・・諸々の障りを封じて、祈る人の願いを必ず成就させる絶大な力を発揮するという


御本尊・ご真言

御本尊:不動明王
ご真言:のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん


見どころ

  • 本堂
    ・・・御本尊に不動明王(秘仏)を祀る

  • 大師堂 【重要文化財】
    ・・・大正9年(1920年)建立、伝統的仏像建築に新様式を取り入れた近代仏堂の代表作

  • 法華仙人洞跡
    ・・・本堂の横の階段を上る

  • 穴禅定(大師の行場)
    ・・・弘法大師が彫った不動明王石像を封じ込めた霊跡(右奥にかなえる不動と弘法大師、中央に地蔵尊(先祖供養)、左に地蔵尊)

  • 奥の院
    ・・・逼割禅定、鎖禅定、三十六童子行場、白山行場(白山権現堂)


参道の極楽橋
この山門を通り奥の院へ 納経所でお札と鍵を受け取る必要がある


その他

  • 駐車料が必要


写真


次は、第46番札所浄瑠璃寺じょうるりじへ参ります。

2022年5月4日投稿
2022年9月29日改訂

合掌

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