宮古島の夕日スポットでナンパされた夜の話
数日滞在した宮古島のとある1日の話
沖縄のベストシーズンは梅雨明けから観光客が増え始める8月の間がおすすめです。
この時期はそこまで人も多くなく、何より海がめちゃめちゃ綺麗!
というわけで宮古島に7月に訪れたときの話にお付き合いください。
夕景が美しいパイナガマビーチで夕日を見ていたら
僕が宮古島に到着したその日、ホテルでは無料で自転車を貸し出ししていたので、お言葉に甘えて自転車を借りて周辺をぶらり。
ホテルは中心地にあり、そこから程遠くない場所にいい感じのビーチを発見。
そう、パイナガマビーチ!
ちょうど夕暮れどきにここへ戻ってくると、多くの人がここで海を眺めてサンセットアワーをのんびりと過ごしていました。
僕も写真を撮ったり、座ってもの思いにふけたりと、とてもいい時間を過ごしていました。
すると背中に何かが当たった。
と同時に「おい!」
と声をかけられ、
振り向くとそこには、缶ビールをコンビニ袋に入れたおっさんが。
見た目は清原で怖いんですが、かなり小柄です。
※清原=元プロ野球選手の清原和博さん
「一緒に飲むか!」
と言われて、「あ、はい。」
と、せっかくなのでそう返事をしたのが事件の始まりでした。
巧みな話術で丸め込まれる
てなわけで一緒に飲もうと誘っておきながら、清原似のおっさん(以下、清原)が持っている缶ビールは1本。
僕は財布をホテルの部屋に置いてきており所持金はない。
するとさすが男の中の男、清原。
「そこのコンビニでビールとおつまみ買ってこい!」
と500円をくれました。
僕は「ごちそうさまです!」
とコンビニに走りビールとおつまみを購入して戻りました。
現地の人とこうして飲めるなんて良い旅だなぁなんて思いながら乾杯。
穏やかな波の音を聞きながらのお酒は心地よく感じたのも一瞬のことでした。
そして清原は言った。
「お前はいい奴だな。俺が渡した500円を持ってここに戻って来ないこともできたはずだ。しかしお前はちゃんと戻ってきてお釣りも返してくれた。信用できる奴だ」と。
まずはおだてておいて、ここからが本題です。
「今回は俺が缶ビールを奢ったから、次はお前の奢りで場所変えて飲みに行くぞ!」
僕としては、まぁここまではお礼という意味合いもあるので、、と承諾。
「俺の行きつけの店あるからそこへ行こう」
さらに、
「俺の友達も呼ぼう」
となり、なぜか電話貸してくれという展開に。
電話を貸してあげて、清原は友人に電話。ところご都合がつかず合流はなくなって2人で移動しようということに。
僕はホテルに財布があり、自転車の返却時間もあったので、それを理由にあわよくばここで解散したかったのが本音です。
ところが食い下がる清原。
彼らしくない粘りのバッティングを見せてきます。
「ホテルまで一緒に行って待っててやるからお金取ってこい!」
というわけでまずはホテルへ向かうことに。
ホテルに到着した時、今思えばここが一つのターニングポイントでした。
ホテルに入る際、清原は僕に
「お前はここで、戻ってこないこともできる。俺はお前をいい奴だって知ってるから声をかけたんだ、お前を信用してるからな。」
このように念を押されてしまいました。
今の僕ならたぶんブッチするんですが笑。
いいカモだった僕は律儀に財布を持参してフロントへ戻ったのでした。
ここからは清原の独壇場です。
「お前はやっぱりいい奴だな、ワッハッハッ」
そして行きつけ店に連れていかれたところ、定休日。
他の行きつけの店に入るやいなや、店長らしき女性に門前払い。
そして結局一般的な大衆居酒屋へ。
このときはもう特段話すこともなく、ビールと何品か食事を頼んでひたすら食べる。
清原は店員に声をかけるも軽くあしらわれ。
「店変えるぞ!」
と。まだ行くんかいっ!?
ここの会計は約束通り僕が払うことに。
そして次の店を探しに街をウロウロ。
そして清原の知り合いが働いてる居酒屋へ。
そこは個室のあるお店で料理が美味しそう。
二人で個室に入りお酒を注文。
すると清原
「俺手持ちのお金ないからさ、ここはお前が払ってくれないか。お前が次に宮古島来たときに絶対返すから。」
そう言いやがる。
お金持ってないのに、よく次行くぞって言えるな。
ここも仕方なく承諾。
何かお返しをと思ったのか清原、お酒を飲むやいなや、部屋を出て、なにやら他のお客さんに声をかけまくっている。笑
「今さー、北海道から来た奴と飲んでるんだよねー、一緒にどう?」
そんな声がホールにこだまします。
しばらくして清原が連れてきたのは男女のカップル。
彼らが合流したおかげで話はわりと盛り上がりちょっと楽しい時間に。
いろいろとお互いのことについて話が弾んで、やっと普通の話ができた時間でした。
実は彼らは東京から来ていて、なんと兄妹で旅行しているという。
なんて仲の良い兄妹。
しかし彼らの貴重な宮古島の旅の1ページに、不思議な夜が刻まれてしまいました。
そして、僕の宿泊ホテルのエントランスの門限時間があり、その時間が迫ってきたことでこの会はお開きに。
会計はというと、悔しいけど僕が清原の分も払うということで、無事に解散。
外は雨、僕は想定外の散財と貴重な島時間を浪費してしまった悔しさの中、ホテルへ走って帰ることになりました…。
宮古島に訪れる際は清原に注意です!