亀山市関宿~木曽三宿に劣らぬ東海道随一の現存宿場町
宿場町というと中山道の馬籠宿、妻籠宿、そして奈良井宿が有名ですが、亀山市の関宿は東海道五十三次の中で最もよく原型をとどめているのみならず、全長1.8kmと木曽三宿(500m~1km)よりも長く、京都や名古屋から特急を使わず1時間半程度(往復でも2500円前後)かつ駅近と、スケール、質、アクセスのどれをとってもおすすめです。
関宿の歴史
現在の関宿町並みは16世紀末の領内の道路補修に始まり、江戸時代に入ってから東海道47番目の宿場町として本格的に整備されました。宿場町の東端と西端からはそれぞれ伊勢別街道と大和街道が出ていて、旅の交差点としても賑わったようです。
道の駅 関宿 の案内看板より↑
1900年になり関西鉄道(いまのJR関西本線)が開通すると、宿駅としての役割を終え、近隣の人たちのための商業地になりました。1972年に国道1号線が南に迂回して開通したため結果的に町並みが残り、1984年に全国20番目の伝統的建造物群保存地区に指定されました。(国道と鉄道が旧町並みを迂回しています⇩)
25ヘクタール(東京ドームの5倍ちょっと)ある地区内建造物のうち、江戸・明治期のものが半数(町家が200軒あまり)を占め、昭和前期まで含めると7割を占めます。
上記の地図や案内図は亀山市観光協会サイトからダウンロードできます⇩
関宿の歴史については下記のサイトでよく説明されています♪
関宿へのアクセス
京都駅からはJR新快速利用で草津駅まで20分、JR草津線に乗り換え柘植駅まで40分程度、さらにJR関西本線に乗り換えて2駅17分で関駅。1時間ごとに乗り継ぎのよいパターンがあり、乗り換え含めて1時間半程度。大阪駅からもJR新快速で京都、草津経由の上記ルートで2時間程度。
名古屋からはJR関西本線快速で亀山駅まで1時間、亀山で同じ関西本線で乗り換えて隣の席まで5分程度。1時間ごとに乗り継ぎのよいパターンがあり、乗り換え含めて1時間15分程度。
JR関西本線関駅の駅舎↑
国道1号線を横切りまっすぐ300メートル進めば宿場町↑
自動車の場合は、名阪国道の関ICか東名阪自動車道の亀山ICが最寄り。
↑駅のすぐ横に道の駅関宿があって便利
関宿の町並み
関駅から坂道を登って旧街道と交差するといきなりこんな光景になります。木曽三宿に行ったことがある人でもここでテンションが上がるのではないかと思います。道幅が狭めで建物も少し低めで独特の雰囲気があります。
三重県さわやかまちづくり賞(景観づくり部門)も受賞している銀行です。ATMとも書かず「現金自動取扱所」となっています。
宿場町内では郵便ポストも「書状集箱」と統一しています。
郵便局とその敷地内にあったとされる高札場です。
現代生活を維持しながらも、看板なども景観に相当気を使っています。
お店の割合も多すぎずちょうどいい感じです。
関宿名物「志ら玉」の前田屋製菓さん⇩
アンティークの江戸屋さん⇩
旅人宿石垣屋さん。その左が、「関で泊まるなら鶴屋か玉屋」と言われた旅籠のひとつ、関宿旅籠玉屋歴史資料館。
関宿旅籠玉屋歴史資料館⇩
大正時代からのかまどに薪をくべて蒸した山菜おこわが有名な会津屋さん⇩
江戸時代初めから両替商を営む橋爪家。江戸にも出店を持つ豪商。
紅茶の専門店Earl Greyです。亀山は戦後から昭和40年代まで日本有数の紅茶の産地で、亀山産紅茶は日本紅茶のトップブランドでした。
その他町並み写真は下にまとめました♪