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イギリス・ロンドン <ロックダウンから12か月の総括②>

2020年4月-6月(強行突破の一時帰国)続き:

2020年4月末頃、ロンドンの病院はコロナ関係以外すべて閉まってしまったため、腫瘍の手術のため帰国するべく、ヒースロー空港に向かいました。

まだみなさん恐怖で外出している人は少ない時期だったので、コロナ以後初めて乗った地下鉄は、昼間なのに完全に無人……

ヒースロー空港駅からしーんとした無人の空港への通路に入ると、いくつかの椅子に「この椅子に座るべからず」の立て札がしてあり、これはコロナの人がいた場所ってことかしら……となりました。

びっくりしたのが空港の入り口。建物の外にあふれ出る長蛇の列が!!!しかも1/3の人が宇宙服(防護服)装備ではないか…… こんなの間に合うのかという心配を持ちつつ、うっかり列に並びました(後で気づいたけれど、多重の列が長すぎて、最後尾と思ったところは実は折り畳み地点で、横入りしちゃってましたすみません)。

しばらくして、列に居るのがすべて若い東アジア人だったので不審に思い始め、他にいた日本人と一緒に確認すると、全員中国に帰る人たちと判明。

空港の入り口で日本行きと告げると、超絶がらがっらのターミナルに入れてもらえました。ああ焦った。凄い人数だったので、急に中国人学生が帰国できるようになったタイミングとかだったのでしょうか。

あの宇宙服は確実に空港の検査で脱がされると思われ、意味があるかは分かりませんが、中国人の気合がすごかった。どこで手に入れたんだその服……。万一コロナを持って帰った日には、もの凄い目に遭わされるのでしょうか。

そんなこんなでがらがっらの無人な空港ターミナルから羽田行きに搭乗。機内には数えるほどしか乗客はいませんでした。

3月に帰国した友達から「コロナ対策で機内食は何もなかったよ」と聞いていたのですが、4月後半の時点ではちゃんと美味しく出ていました。

イギリス人の乗務員のおねーさんから「コロナぐらいで何言ってるの、SARSのときなんかね……」と頼もしく勇敢なお話を聞きつつ、うっかりいつもの癖で一番前列のエコノミー席(端っこの2席)を予約してしまったため、席の間のテーブルの入った取り外しできないアームレストが邪魔で、ほぼ無人レベルでガラガラなのに寝っ転がれない悲惨な目に遭いました。座席番号を確認しているとかいう噂を聞いたので、空きまくっている他の席に移りたいとも何となく言い出せず約12時間。

横になって寝る機会が欲しい方は、腕置きが固定されているエコノミーの1番前はお勧めしません


さて問題は羽田到着後
でした。
海外帰国者が歓迎されておらず、バイキンマン扱いされているのはもちろん承知しており、着陸後は早速部屋に集められて説明のあと、綿棒でPCR検査へ。身を挺して最前線で働く医療職の方は本当に偉い。

「自家用車か自腹でホテル14泊どちらが希望じゃ?」という二択のうち、後者の余裕はなかったので、私は関西に帰るため、弟の仕事が終わり次第関西から羽田まで車で迎えに来てもらうように頼んでいました

検査のあとホテル待機希望者はどこかへ連行され、お迎え待ち組は空港の1部屋で待機。入り口はもちろん人が立っていて出してもらえません。なお空港から出るまでには、この部屋以外にもう一回行先確認がありました。

部屋に案内されるとさすが民度で知られる日本人の皆さまがお行儀良くしていらっしゃる中、各地で野宿歴の長い私は、「ふかふかだー!(硬い板じゃないという意味)」と速攻で待合室のベンチに横になり、飛行機で寝れなかった分お休みモードに。

4時間後くらいに2人の係官に起こされると、PCRの結果が出たとのこと。無事陰性でした(ロンドンで引きこもっていたので陰性でないと不思議である)。

待合室の人はお迎えがきて一人一人いなくなり、最後は12時間待ちの私一人に……待機部屋には途中でアメリカかどっかの便の人たちが追加されてきました。

夜は、のり弁が配給されました!!!シンプルなのり弁でしたが、常に粗食な私には最高でした。ペットボトルのお茶ももらえました。何たるサービス、嬉しい!!!さすが日本!!!

そんなこんなで12時間くらいベンチで無駄にゴロゴロしていると真夜中前に弟が車で羽田に着いたので、「だーしーてーーー!」と入り口の職員に言って外に出してもらいました。空港の前で家の車に乗り込むとすぐ空港警官に囲まれ職質にwww 車が関西ナンバーだったので怖い人じゃないかと怪しまれたようです。単にコロナのせいでの長距離お迎えです。

感染予防のため、窓全開で布団かぶって、寒さのあまり風邪をひきそうになりながら高速で関西まで帰りました。
ありがとう弟よ!!!
かわいそうに仕事終わりに徹夜で関西ー関東トンボ帰り往復ですが。


さてルールどおり14日引きこもった後に病院に行きましたが、日本では緊急事態宣言の中、普通に店も開いていて人も出歩いていてびっくりしました。


現在までの記録が思ったより長いので、次回③に書きます。





野宿出身、未だにおよそ野良ですが、まだサバイブしてます。