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旅行業における主戦場の ”手前化” が進み出しました と言う報告。 (ズボラ旅参照)
from:大崎ツタヤスタバ(am2:00まで開いてる!)
「旅行市場で、予約イノベーションが起きるかもしれません。」
と半年前ですが、言ってみたことがあります。
私が主催していた旅行会社さん向けの勉強会での、最後のテーマでした。
「ズボラ旅」というサービスがローンチされました。
利用者が殺到し、すぐにパンク状態になったことで話題になっていましたが、ご存知でしょうか。
「ズボラ旅」のコンセプトはこうです。
行き先、予算、日程、宿…いままでの旅行は、考えることが多すぎました。これからは「旅行にいきたい!」という気持ちだけで大丈夫。面倒なことはおまかせして、もっと気軽に旅に出ましょう。ズボラ旅はそんな、あたらしい旅行のかたちです。https://www.cocolocala.jp/lp/zubora/
簡単に言うと、「ズボラ旅」と言うサービスは、『まだ多くが決まっていない段階の顧客ニーズをチャットで吸い上げ、ぴったりの旅を提案し、気に入ればそのまま予約ができる。』というサービスです。
小難しく言いうと、
消費プロセスにおける、認知→情報収集→比較検討→購買の流れを、ワンストップで完結・実現することができるサービスです。
このモデルは、旅行業では未だ存在していませんでした。
▼ほんでそれ、実際どうなの?と言うと。
率直に言うと、想像を超えて成果が出ているのではないかと言う印象です。
ローンチ初日で5,000人から問合せきてパンク。
その後約1ヶ月間、申込数は順調に右肩上がり。
友達9,000人の3割が利用したとして、、
約2,700人 × 平均単価30,000円 = 取扱高8,000万
旅行業には長く携わっていますが、初月でこれ程数字をつくるサービスは知りません。
▼なってそうで未だなってなかった、旅行商品のパーソナルユース化
前提として、旅行市場で起こっている現象に「FIT化」がありますから、旅自体もパーソナルユース商品へと変化する必要があります。
しかし、OTAも含めた旅行業者で、旅行をパーソナルユース商品として提供できているモデルはありません。
むしろ大手のリアル旅行店では、「FIT客の対応ができるスタッフがいない」と言う問題がしだいに顕在化していますし、
OTAにおいても、
比較検討段階のユーザーとしか出会うことができない。
保有している空室・空席の在庫DBは他社とほぼ同じ。
と言う状況ですので、
他のメディアよりも広告宣伝費を多く投下できるか。
他のメディアよりも価格優位性が高いか。
この2点でしか競争することができていません。
それに対してこの「ズボラ旅」が、話題をよび、当日パンクした理由は一つです。
それは、今存在する他のどの旅行サービスよりも、旅行客の消費行動の、”最も手前を押さえた” からです。
一例にすぎませんが、旅行に関する検索クエリの中には、明らかに何かが” 決まっていない ” 状態だとわかるクエリが存在しています。
例えば、「海外旅行 3日間」「温泉旅行 5万円」etc..など。
旅行市場の難しいところは、「ユーザー自身に制約条件が多いにも関わらず、サービス提供者がそれを先んじて把握することが不可能」だと言う点に集約されるのです。
それ故に、旅行会社が実施可能な差別化が少ないし、提供できる価値(利益率)が低いのです。
▼旅行業に求められる価値とは。
私のクライアントさんに、社員旅行に特化したメディアを運営している会社さんがいます。
恐らく業界で最もセッションを獲得していますし、新規の問合せが一定数自然発生する毎日ですが、それでも目標に届きませんし(目標が高い)現場もさばき切れていません。
そこでこれから実施する新たなサービスは。
任命されたばかりで「未だ何も決まっていない」状態の社員旅行幹事に対して、「何も決まっていないのに的確な提案する」サービス(無料)です。
旅をパーソナル商材化するためには、「何かが少しでも決まりかけている。」と言う状態であっては、もう遅いのです。
成果が出たら、また詳しく書きたいと思います。
※書かれてなかったら察してください、、すみません。
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