【商業BL感想】ポルノグラファー 丸木戸マキ
【旧ブログより】
2017年6月14日 (水)
愛すべき偏屈インテリ眼鏡ビッチ受け 木島理生登場の巻
【あらすじ】
貧乏大学生の久住は、自転車事故で官能小説家・木島(PN:鬼島蓮二郎)の手に大けがを負わせてしまう。慰謝料を支払うかわりに、木島の官能小説の執筆の手伝いをすることとなった久住。木島の官能小説を口述筆記するうち、彼の怪しい(エロい)魅力に翻弄されて・・・
CP 久住×木島
【感想】
これは、官能小説家のエロお兄さん・木島に振り回されながらも成長していく純情大学生・久住の物語であり、過去にとらわれ、スランプから抜け出せずにいる天才作家・木島の再生の物語でもある。
久住くんはとにかくいじられキャラというか、つい意地悪してしまいたくなるような純情な青年。木島が適当に重ねていく嘘を信じ込んで翻弄されまくるさまがとにかくいじらしい。エロい妄想を勝手に膨らませてドキドキする表情もまたかわいらしい。
そして、翻弄されつつも木島の作品、そして木島自身の本質を理解しようと真正面からぶつかっていくことで、頑なだった木島の心を解いていく様子に、読書中何度も「木島さんを救えるのは君だけだから頑張れ!」と応援してしまった。もし続編があるのなら、彼の人間的な深みの部分をもっと見てみたいと思った。
そして木島さん。久住くんがかわいくていじらしいなら、木島さんは超かわいいわがまま嘘つきエロ兄さん。
もう木島さんかわいすぎて言葉にできない。あー木島さんかわいい。
スランプになった原因をどうやら大学時代からの友人である担当編集者の城戸が知っているらしいのだが、この話は現在連載中のスピンオフ作品で掘り下げられているらしいのでここでは割愛。
はじまりは翻弄される大学生の話。そして中盤からは躓いて動けなくなってしまった不器用な大人と厄介な相手に恋した若者の話。そして後半は大人になっていく青年と、受け入れた現実を生きようとする男との恋の話。
視点を変えて読むことで、味わいが増す作品だと思う。
とにかく、スピンオフの木島さん(久住くんと出会う前)がかわいすぎてかわいすぎて、しんどくなるくらいかわいいので、早くコミック化してもらって続けて読みたい。
とにかく木島理生かわいいから読んで。
あとこの作品は装丁とその下が素晴らしい。何度も手に取りたくなる本なので、これは電子ではなく紙で読むのがおすすめ。