長島のくらしかたvol.1
2019年の10月の終わりにこのツイートがめちゃくちゃバズった。
バズった本人がめちゃくちゃびっくりしてて、いまだになんでバズったのかがよくわからないままでいる。ほんとに世の中は謎に満ちている。
ありがたいことに、たくさんの方からDMやリプをいただいて、長島町にいきたい!!という声をいただきました。ほんとありがとうございます。
長島の土地や人がもつ、ゆったりとした雰囲気。豊かな食材の美味しさ。
はーっとため息をつきたくなるほど綺麗な夕陽
が長島には存在しています。
ぼくは、あさひやにきてくれた人には、
長島で"くらす"ということをしてほしいなと思ってる。
知らないよその土地で、初めてくる家に宿泊する。
じゃなくて、あたかもいつもの日常と地続きのように、長島にきて、くらしてほしい。
一泊でも一ヶ月でも変わらない。
ここで、じぶんは、くらしてる、
と感じてもらえると嬉しい。
これからみてもらうのは長島にきた友人が書いてくれた、くらしの記録。
今回の記録をつけてくれたのは、
かべさんって呼んでる友達。
夏に一度友達みんなで来てくれて、わいわい楽しんだ。(その時もnote書いてくれた。とても楽しそう。)
もう夏の全てを手に入れたかのような3日間だった。
それから3ヶ月。またかべさんは橋を渡って来てくれた。そんなかべさんが長島で感じたことを綴ってくれています。
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出発の朝はいつもドキドキする。
前日の夜まで準備に手間取ってなかなか眠れないのはお約束だけど、その日もスマホのアラームよりも早起きをして、目覚めた瞬間からドキドキしていた。
鹿児島県長島町
鹿児島県の本体から、黒之瀬戸大橋という橋を渡った先にある離島。
離島といっても黒之瀬戸大橋は500mくらいしかなくて、車で走るとほんの数十秒の距離なのだけど。
長島町で好きな場所のひとつは、間違いなくここだ。
遠路はるばるたどり着いたわたしのドキドキと弾む気持ちを乗せて、バスは橋を渡る。
長島町での滞在拠点としてお世話になるのが、食堂兼ゲストハウスの「あさひや」。
最寄のバス停から徒歩3分。
築年数はかなりのものだけど、リフォームされたその内装は、高い天井と射し込む光に、仕切りのない土間と座敷がその広さを強調していて開放的。
食器や食材の溢れかえった…いや、見せる収納にこだわっているキッチンで、家主のカイくんが迎えてくれる。
初めてあさひやを訪れた夏、友人たちと遊びにきた別荘のような感覚で過ごしていた。
2度目に訪れたその年の冬、思わず「ただいま」と言いたくなった。
めちゃくちゃ居心地がいいのだ。
さらに言うと、たった3ヶ月後に再訪してしまうくらい魅せられる島なのだ。
長島町は島なのでもちろん海に囲まれているのだけど、山もかなりあって坂道が多い。
移動には車が必須、かと思いきや、特別な用事でも無いかぎり2日〜4日の滞在ならあさひやの徒歩圏内でもじゅうぶん。
コンビニ、スーパー、温泉にも行けるし、なんと言っても夕陽が最高に綺麗な海まで5分くらいで行けてしまうのだ。
そこは堤防になっていて、目の前に沈んでいく太陽をただ座って見送ることができる。
誰もいない海で、ひたすらボーッと眺めていられる。
こんな贅沢な景色を独り占めできるなんて、東京にいたら考えられないなぁと穏やかに癒されていく時間。
わたしが長島町に行く理由の半分は、こういう時を過ごすためだと思う。
昼間は各々が好きに過ごしていても、夜はあさひやでカイくんや他の滞在客と一緒にごはんを食べることが多い。
カイくんのつくったごはんを食べることもあるし、みんなで買い出しに行ったりすることもある。
長島町の海鮮は、信じられないくらい美味しい。
道の駅の食堂で食べる刺身定食、スーパーで買った激安のお寿司、どれも最高。
価格設定どうなってるの。
それからここでひとつお知らせしておきたいことは、カイくんの料理がめちゃくちゃ美味しいということだ。
ササっと出してくれるパスタの美味しさはササっと感を感じさせないし、築90年を超えた日本家屋で食べているのが不思議なくらい、おしゃれな盛り付けと彩りの料理が見た目でも楽しませてくれる。
そんなカイくんが宴会の一品として出してくれたのがヒオウギ貝。
わたしが長島町に行く理由のもう半分は、このヒオウギ貝を食べるためだと思う。
関東の方に住んでいたら「ヒオウギ貝」と聞いてパッとその姿が思い浮かぶ人は少ないんじゃないかと思うけど、形だけでいうとホタテっぽい。外見も中身もホタテっぽい。
特長的なのは貝の色だ。
黄色や赤や紫など、とにかく色鮮やかでめちゃくちゃ可愛い。その貝殻だけを売っているお土産屋さんもあるほど。
なぜそんな色になるのか、難しいことはよくわかない。
でも理由なんてわからなくても大丈夫。何色を食べても美味しいから。
長島町にいくと、ややこしいことを考えないで過ごすことができる。
波の音を聞いて。
ゆっくり沈んでいく太陽と赤く染まる空を眺めて。
畳の上でゴロゴロして。
地元のひとと交流して。
美味しいお酒と、美味しい料理。
綺麗な景色の中で癒されるように過ごす時間は、こころの余白と視野を広げてくれる。
年に1回じゃ物足りない。
忙しない日常から抜け出して、わたしはまたあの橋を渡るだろう。
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長島が気になった方は、ぜひ
ぼくのところまでDMを(Twitterアカウント)
たくさんの人と長島でお会いできることを楽しみにしています。
かべさん。また来てね!
つぎはだれがきてくれるかな。