母音の「い」で見ておきたいアセスメントの視点①@小児歯科で乳児をみている言語聴覚士より
こんにちは言語聴覚士 奥住啓祐です。
先日開催しました口腔研修。見逃し配信でも多くの方に視聴して頂いておりありがとうございます。来月の続編(30日で調整中)までに皆さん視聴し、ぜひ職員同士でアセスメントの練習を行ってください。
さて、4月が近づいてきて少しずつ暖かくなってきましたね。綺麗なお花が増えて写真を撮るのも楽しい時期です。
年度末の忙しさと合わせて来年度のお仕事の依頼の話も増えてきました。4月からの新たな役割として、子どもの発達を支援するSTの会の運営委員のお仕事が増えたり、専門学校での担当講義数が増えたり、訪問看護ステーションや歯科医院からの法人研修のご依頼と、また忙しい年度となりそうです。
ちなみに今年度最後の講義は、下記の企画で少しだけお話します。僕の講義内容は口腔機能探求部に参加されている皆さんは知っている内容ばかりになると思いますが、他の素晴らしい先生方の講義で気になるテーマがありましたらご参加ください。
それでは今回のテーマである「母音の「い」で見ておきたいアセスメントの視点」に入っていきましょう。
母音
2021年の11月~12月にかけて、STマガジンを購読いただいている3人の言語聴覚士さんから
”嗄声になってしまった”
という相談を受けました。病院を受診すると「なるべく話さず安静に」という通常通りの指導をされましたが、不安な気持ちと、何か自分で出来ることはないかという想いでご連絡頂き、それぞれ個別にzoomで助言を行いました。
さて、zoomでのアセスメントと助言の際、皆さんから言われたのが「ここまで時間をかけて母音の評価と練習を行うとは思いませんでした。」「自分の声が出しやすくなり、母音の大事さが分かりました」というメッセージ。
口腔機能探求部では「開口時の舌」について掘り下げて評価の視点をお伝えしていますが、発声や構音を考えると、その次には呼吸機能や母音の評価が待っています。
今回は母音の中でも「い」について評価の視点を1つ共有していきます。なぜこの母音を選んだかというと、歯科・小児歯科医院で子ども達をみている際に「え」と並んでチェックが付きやすい音だからです。
それでは「い」について掘り下げていきましょう。
ポイントは口唇と下顎の分離運動
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言語聴覚士オンライン 1coin ST magazine
国内外の多くの言語聴覚士で執筆しているので、言語聴覚士が関わる幅広い領域についての記事を提供することが実現しました。卒前卒後の継続した学習…
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